>
>
>
視線恐怖症の症例を「不安階層表」で克服

視線恐怖症の症例を「不安階層表」で克服

今回は、視線恐怖症をスモールステップで改善する不安階層表について解説していきます。視線恐怖症の方は、「急な解決を目指してしまう」傾向があります。

「明日から常に目を見る努力をしよう」
「常に笑顔でいよう」
「人に慣れるために毎日8時間人と話す!」

など急な解決を目指し、行動することがあります。しかし、過剰な目標設定は大概の場合、うまくいかず逆に自信を喪失する結果になってしまいます。

そこで心理学の世界でよく使う「不安階層表」を学習していきましょう。

視線恐怖症とリラックス法

不安階層表を作ろう

不安階層表とは不安や恐怖を感じる場面を具体的に想定し、それぞれの場面について、どの程度不安や恐怖を感じるか点数をつけ、順番に並べた表のことです。

最初に、最も恐怖を強く感じる場面を5点と設定し、それよりも不安の小さい場面を点数ごとに挙げて表にします。

そして、恐怖の少ない順番に一つずつ挑戦し、克服していきます。このように階層表を作ると、自分の行動傾向がわかり、目標までのステップが明確化されます。

【不安階層表】

視線恐怖症の場面や恐怖レベルのチェック表

練習をしていくときは、不安階層表を利用して1つ1つクリアしていくようにしましょう。

 【リラクゼーション】

専門的な話になりますが、不安階層表は、リラクゼーションと組み合わせて実施することもあります。実践をする前に、以下の手順でリラックス状態を作ります。視線恐怖症の恐怖症状を緩和するリラックス法

そのうえで、不安階層表にあげた課題をイメージします。リラックスして、うまく実践できている感じたしたら実際にチャレンジしていきます。

*注意
このようなやり方は「系統的脱感作法」と言います。恐怖をイメージする手法であるため、症状が重たい方、悪化する感覚がある方は、参考程度に抑えて専門機関で指導の下行ってください。

例題で実勢してみよう!

では、例題で考えてみましょう。なおこのワークは個人差があるので、特に症状が重たい場合は参考程度の抑え、臨床心理士か精神科医の指導のもと試してみてください。

例題
「目を合わせると緊張するので異性に話しかけられない」場合
 スモールステップで、5段階にわけるとどうなるでしょう?

スモールステップ

1.
2.
3.
4.
5.

 

解答例
「目を合わせると緊張するので異性に話しかけられない」場合

スモールステップ

1:母の目を見て話をする。
2:姉の目を見て話をする。
3:近所のおばちゃんの目を見て話をする。
4:異性の若い店員さんの目を見て話す。
5:異性と視線を合わせ、話しかける。

焦ると視線恐怖UP

視線恐怖症を改善・克服してゆくには、急な解決を目指してしまうことが、逆に恐怖心を強めてしまうということがわかりましたね。

一足飛びに急な解決を目指すのではなく、スモールステップとイメージトレーニングで慣らしてゆくことが重要です。

急には難しいと思うので、ゆっくり丁寧に、リラックスを心掛けながら試してみてくださいね。

次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

目次

①症状の改善方法を解説
②分類と発症年齢
③視線恐怖症と対人恐怖心性
④アイコンタクト力をチェック
⑤「非現実的思考を改善」
⑥公的・私的自己意識のバランス
⑦「不安階層表」で克服
⑧「あるがまま」とは
⑨アイコンタクトのコツ3つ
⑩薬物療法でどこまで改善する

助け合い掲示板

コメントを残す

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


ブログ→
YouTube→
Twitter→

*出典
生月 誠 田上 不二夫 視線恐怖の治療メカニズム
教育心理学研究,51:425-430,2003