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社会不安障害の対処法

社会不安障害の対処法「あるがまま」に捉える⑤

コラム④では、社会不安障害を緩和する方法の3つ目「回避行動を減らす」についてご紹介しました。目標を小さく設定して少しずつ不安に慣れていきましょう。

今回は社会不安症害の1つの原因である「気分に流されてしまう」の解決策をご紹介します。社会安障害の影響が強く出てしまう時は「森田療法」という技法が効果的です。考え方や具体例、練習問題を交えながら紹介していきます。

目的を重視する森田療法とは

コラム1では森田療法が誕生した経緯について解説しましたが、今回は森田療法の基本概念である、「気分本位」と「目的本位」「あるがまま」という物事の捉え方を理解して行きましょう。

気分本位
「感情のままに行動する。社会不安な症状が現れたら避ける。孤立するかもしれないから飲み会に参加しないなど」私たちは毎日の生活で恐怖、不安、面倒くさいといった感情が起こりますが、その沸き起こった感情どおり行動していくことを気分本位といいます。

目的本位
「負の感情を受け入れた上で、やるべきことをやる」

目的本位は気分に関わらず目的に向かって行動することがポイントです。森田療法では、目的本位を重視して行動を変えていくことができます。これの考え方を社交不安障害に活用して、不安や恐怖に向かって行きましょう。

あるがまま

森田療法は別名あるがまま療法と呼ばれるほど、感情をあるがままに見ることに重点を置いています。それでは、あるがままとはどのような状態を表すのでしょうか?あるがままとよくに似た言葉に、”ありのまま”があります。2016年に『アナ雪』でヒットしたあのフレーズです。

そのため、誰もが聞き覚えのある身近な表現だと言えます。この言葉の意味を考えると気分のままに振る舞う」「飾ざらない本当の自分」などが挙げられます。では、森田療法の”あるがまま”とはどのような違いがあるのでしょうか?

「あるがまま」で感情に囚われない

森田療法の”あるがまま”には「気分や症状を起こるがままに受け入れ、そのままのの状態で目的に向かって行動する 」ことを意味します。感情の揺らぎに左右されるのではなく、あくまでも目的本位に行動するということです。

先ほどのように”ありのまま”は、「気分のままに振る舞う」という意味が強いため、森田療法の”あるがまま”とは真反対の意味となってしまいます。そのため、あるがままの意味を正しくと抑えておかないと、物事の捉え方が全く別のものになってしまいます。

不安は押さえ込まなくていい

では、あるがままに捉える方法の具体例を見ていきましょう。例えば、発表会に望む状況で考えてみます。本番が近づいてくるにつれて「ミスをしたら、今までの練習が水の泡だ」「上手く発表できるだろうか」など、不安が高まっていきます。

この時、「不安を感じるな…」と考え、無理に感情を抑え込もうとしてしまいがちです。しかし、森田療法で体の反応をそのままにしておくことを大切にします。

不安や緊張を必死に抑えるのではなく、そのものを受け入れた状態で、発表会での自分のパフォーマンスに集中するのです。これがあるがままという状態です。

また、飲み会に誘われて「いや、帰りたいな~」という気分になっても、その帰りたいという考えを抑えないようにしましょう。不快な感情や思考から目を背けようとすればするほど逆効果となります。そこで、気分はそのままに、とりあえず参加してみる!という目的に焦点を当てて行動していくのです。かなりスパルタではありますが(^^;

目的本位を身につける練習問題

それでは、練習問題に行ってみましょう。以下に社会不安が強くなるシュチュエーションを挙げますので、ご紹介した方法でそれぞれ回答してみてください。

練習問題
あなたは職場の人事移動により、働く部署が変わりました。新しい人間関係になかなか馴染めずに、プライベートな話ができる人もまだいません。ある日、「部署内で飲み会あるから来ない?」と上司から誘われました。関係を深めるチャンスだと思ったのですが、不安な気持ちが沸いてきて参加するかどうか迷っています。このシュチュエーションの気分本位、目的本位について考えてましょう。

気分本位

 

目的本位

 

 

解答例
気分本位
⇒参加しても、上手く話せなくて逆に印象を悪くするだけだ…行きたくない飲み会には参加するべきじゃない

 

目的本位
⇒始めての飲み会で緊張するのは当たり前!どんなに上手く話せなくても、とりあえず参加して見よう。不安を感じたままで、飲み会の場にいるだけもOK!

社会不安障害は「行動」で克服!

練習問題はいかがでしたか。社会不安障害で人と話す場面を避けてしまう方は、森田療法の目的本位に沿って行動してみると良いでしょう。もちろん、受け止め切れないほど恐怖がある場合は回避しても大丈夫です。ただ、「やる」「やらない」を迷うほどの恐怖心であれば、まずは行動してみる!という心がけを大切にするようにしましょう。

次回は、社会不安障害コラムのまとめになります。今まで解説してきた内容を一緒に振り返っていきましょう。お楽しみに!

★社会不安障害を「あるがままに」捉え、対人場面を増やして行こう

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