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身体的影響!疲労に効く可能性アリ

ソーシャルサポートの身体的影響!疲労に効く可能性アリ④

コラム③では、ソーシャルサポートの心理的影響について考えていきました。希望が増えたり、自分を好きになれるなどの影響がありましたね。

今回はソーシャルサポートの身体的影響について解説していきます。

不安・疲労感を減らす効果

大坪(2017)は、大学生254名に対して、ソーシャルサポートと心理的な関係について調査を行いました。その結果、家族、大切な人、友人のサポートを受けやすい方は不安感などの項目において前向きな関わりがあることがわかりました。

ソーシャルサポート 効果

まずは、家族のサポートから見ていきましょう。上図の(-)マイナスの意味ですが、家族からのサポートが得られやすい方は、特に自立神経症状が少ないことがわかりますね。

身体的影響

次に、大切な人のサポートを見てみましょう。疲れやすさや自立神経症状は家族からのサポートほどではないものの、大きく減少しているには不安感です。大切な人が側にてくれる安心感は寂しさを和らげてくれるのですね。

ソーシャルサポート 健康

最後に友人のサポートはどうでしょうか。こちらも同様に不安感が大きく減少していることがわかります。大切な人からのサポートよりも若干少ないですが、疲れやすさ、自立神経症状は少ないはポジティブに影響しています。

このように、ソーシャルサポートは複数の間関係から受けることで、多くのベネフィットをもたらします。家族だけ、友人だけなどといった偏りをなくして幅広い人と関われるといいですね。

ソーシャルサポートと死亡率

斉藤・近藤ら愛知老年学的評価研究グループは、愛知県の高齢者、12,000人を対象に「高齢者の交流頻度と孤独感」について研究を行いました。その結果は下図となります。まずは図を概観してみましょう。

交流がない人交流がある人より死亡率が高いことが分かります。近年、「孤独死」という言葉を耳にする機会が増えていますが、やはり人と触れ合う機会が少ない、ソーシャルサポートを得られる機会が少ないほど死亡する確率も上がってしまいます。

交流がない人交流がある人はより認知症率が高いことが分かったのです。このように、人とのコミュニケーションが少なくソーシャルサポートが少ない人ほど脳機能も低下していきます。世界的に見ても社会的に孤立している状況の方はメンタルヘルスや健康状態が悪いケースが多いです。

毎日会話する方は、心理的な問題を周りに受け止めてもらうなどソーシャルサポートを得ることができますが、孤立している方は悩みを抱えやすくなります。悩みを抱え込み、自殺する確率も多いので注意が必要です。

ソーシャルサポートを得よう!

今回はソーシャルサポートの身体的な影響を見ていきました。日常のなかで社会的な支援を得ることで、疲労感を減らしてくれたり、自立神経症状を和らげてくれます。

自立神経はさまざまな体の働きにかかわっているため、健康面でも大きなメリットが期待できるでしょう。ぜひ、家族、大切な人、友人からのサポートを得られるようにしていきましょう。

次回は、ソーシャルサポートを得る方法「コミュニティに所属する」について解説していきます。

★ソーシャルサポートは疲労・自立神経症に効く!長生きもできる!

人間関係講座

目次

①心理学の定義や効果を概観
②意味と定義をわかりやすく解説
③心理的影響!自分が好きになれる?
④身体的影響!疲労に効く可能性アリ
⑤「コミュニティへの所属」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
大坪岳 追手門学院大学心理学論集;Otemon Gakuin University Psychological Review 2017 青年期のコミュニケーション・スキルとソーシャル・サポートがレジリエンスに及ぼす影響
斉藤雅茂 , 近藤勝則 , 尾島俊之 ほか ( 2015 ) 「健康指標との関連からみた高齢者の社会的孤立基準の検討 10年間のAGESコホートより」, 日本公衛誌3(62),p95-105.