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焦燥感は「精神疾患」が原因!?

焦燥感と精神疾患の可能性⑥

コラム①では、焦燥感について概観していきました。解決策は「①認知再構成法」「②相手への期待値を下げる」「③お悩み解決法」「④マインドフルネス脱中心化」「⑤精神科・心療内科の受診」でしたね。

今回は、「⑤精神科・心療内科の受診」について解説していきます。

過度な焦燥感⇒精神疾患?

過剰に焦燥感がある場合には精神疾患が原因が考えられます。焦燥感が起きやすい状態は精神疾患は幅広く、統合失調症、人格障害、発達障害など様々なケースが挙げられます。

急激に焦りが出てくる場合は、精神疾患を疑う必要もあるのです。精神疾患の場合は、心理療法や薬物療法などの視野に入れて治療していくことになります。

疑うべき疾患

焦燥感が長期的に続いたり、度を超えるような激しいイライラの場合は精神疾患を疑うものもあります。ここでは、特に注目すべき疾患について4つ紹介をしていきたいと思います。その疾患とは、

①統合失調症
②うつ病
③双極性障害
④認知症

です。

①統合失調症

統合失調症とは、妄想や幻聴など症状を特徴とする、精神疾患です。「他の人が話しかけてくる」幻聴や、「周りが不気味な感じがする」といった妄想などがあります。

統合失調症が発症した際、イライラすることがあり、ひどい時には暴力行動がみられることがあります(Rossら, 2013)。

被害妄想や迫害妄想など、自分に被害的な妄想が多いと、焦燥感やイライラが出て、時には強い攻撃性につながることがあります。

②うつ病

うつ病とは気分の落ち込みや、意欲の低下などの症状を特徴とした精神疾患です。人口の3~5%がうつ病とされており、非常に多い精神疾患です。

うつ病と焦燥感に近い「怒り」との関連も指摘されています。横山(2014)はうつ病と絡めて、“怒り発作”の概念を取り上げています。“怒り発作”とは、

・過去6か月間、イライラ感が認められる
・些細な煩わしい出来事に対し過剰に反応する
・過去1ヶ月間に1回以上の怒り発作がある
・怒り発作が自分のもともとの性格とはそぐわないものと感じている

などの基準により定義されます。こうした唐突に焦燥感(イライラ)の表出を見せる人は、うつ病を伴う比率が高いと考えられています。

うつ病とイライラとの関係

③双極性障害

双極性障害とは、躁病とうつ病を繰り返す疾患です。特に躁の状態は、気分のテンションが高く、活発になる状態です。躁病の症状としては、

・気分の高揚が異常に長い
・なんでもできそうな気がする
・ずっと話しつづけてしまう
・アイディアが次々と出てくる

などの特徴があります。こうした特徴は職場や家庭でも問題になることがあります。例えば、自信が過剰なため、上司の意見に怒りを爆発させたり、部下のミスを激しく注意するなどトラブルに発展します。

もし、気分の高揚が続いて自信に満ち溢れた態度が目立ち、相手にイライラをぶつけるようになってきた場合は双極性障害を疑う必要があります。

コントロールできない怒りの原因とは

④認知症

認知症というと、物忘れや徘徊などが症状の高齢者の疾患だと思う人も多いかと思います。しかし、認知症には40代や50代で発症する、若年性認知症というのがあります。特に焦燥感に関する若年性認知症は「脳血管性認知症」が挙げられます。

脳血管性認知症とは、脳卒中など脳の血管が切れたり、詰まってしまうことで脳の組織が損傷することで発症します。主な症状として、
・頭痛
・めまい
・吐き気
など身体的な症状があります。

また、精神的な症状として
・イライラ(焦燥感)
・抑うつ
・注意力の低下

などがあります。これら症状の現れ方の特徴として、突然症状が出たり、急に症状が軽くなったりと、変動しやすいことがあります。

コントロールがきかないほどの焦燥感がある場合は、脳の器質的な障害が関係している場合もあります。身体的な体の異常もないかも含めて、診断していく必要があります。

激しい焦燥感に注意!

今回は焦燥感について特に注意すべき疾患について、4つ紹介してきました。疾患を伴う場合は、心理療法や薬物療法などの視野に入れて改善していくことになります。

もし、自分でもコントロールができない焦燥感があったり、他人に強く当たってしまって日常生活に支障が出てきてしまう場合は医療機関などで相談してみる必要があるでしょう。

★激しい焦燥感は精神疾患が原因の可能性アリ

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目次

①焦燥感とは?-概観
②認知再構成法とは
③「期待値を下げる」がコツ
④「お悩み整理法」で落着きを
⑤焦燥感は脱中心化ワークで改善
⑥「精神疾患」が原因!?
⑦焦燥感簡易診断とチェック

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
・Ross, R. G.  et al. (2013) Violence in Childhood-Onset Schizophrenia. Mental Illness, 11; 5(1): e2.(doi: 10.4081/mi.2013.e2)
・横山知之(2014)うつ病と攻撃性. 新潟大学教育学部研究紀要, 6(2), 109-114.