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虚しい気持ちには、解決志向で目標を探そう

虚しい気持ちを解決志向と目標設定で改善④

コラム③では、虚しい気持ちの対処法として「小さな幸せに目を向ける」ことで充実させていくことについてお話ししてきました。日々の出来事を前向きに捉えることで幸福感を増やしてくださいね。今回は、虚しい気持ちの原因の3つ目「目標設定で虚しい気持ちを改善」を紹介します。

虚しい‐解決志向アプローチ

社会心理学の中でフロー心理学という分野があります。フロー心理学は簡単に言うと、自分に合った適切な目標がある状態に置かれた際に人は能力を発揮し、イキイキと生活できるというものです。虚しい気持ちを軽減するためには、日々目標を持って生きているということは大切なのです。

それではどのように目標を見つけていけばよいでしょうか?今回は、心理療法の1つの方法である「解決志向アプローチ」を紹介していきます。

目標を持つ事は空しい気持ちを解消する

解決志向アプローチとは?

解決志向アプローチとは、あなたの望む未来に向かって、何が必要なのだろう?何が大切なのだろう?と一緒に考えていくアプローチです。解決志向アプローチは、スティーブ・ド・シェイザー、インスー・キム・バーグを中心に開発された心理療法です。できる限り短期的な解決を目指す方法なので、学校場面や産業場面など幅広い場面で使われています。

このアプローチでは、みなさんそれぞれの理想的な状態を設定していくところから始まっていきます。今回は、それに基づいて目標設定を進めていきましょう。目標設定には、シンプルな2つのコツがあります。

1.自分の理想はどんなイメージか?
解決志向のアプローチにおいて、よく使われる質問です。もちろん目標設定に使われるものですが、理想という現状にはない状況をイメージすることにより、現在の視野を広げることも狙いとしてあります。

2.少しでもできそうなことは?
理想の状態をイメージしたうえで、現時点でそれに近づくためにはどうしたらいいかという目標を立てることをねらいとしています。
「夢を見ただけで終わる」のではなく、1つ1つできることに取り組んでいくことが、理想の状態に近づけますからね。

ここで上記のコツを生かしたAさんという人と一緒に考えていきましょう。

*********<事例>********:
Aさんは、現在は40歳で会社員です。結婚して子どももいます。しかし、仕事では中間管理職をしていて板挟みで、上司にも怒られてしまう事が多い。最近家族も冷たい。家に帰ってきても何のために仕事をしているのかと思い、虚しい気持ちになってしまう。という状況でした。

このAさんの「虚しい」気持ちを改善していくために、上記の2つの質問をしました。Aさんはこのように答えました。

①自分の理想はどんなイメージ?

日々やりがいを感じて仕事ができたらいいなと思う。
家族とももう少し一家団欒という感じで過ごしていきたい。

➁少しでもできそうなことは?

家族の時間をひとまず充実させたい。自分は、よく考えたら休日もリビングで家族がテレビを見ている脇でメールを打ったりしていた。なので、家族がテレビを見ている時間くらいは仕事を片付けて、家族と一緒にリビングでテレビを見るようにしてみよう。

と答えました。

最初は、Aさんも「こんなことでいいのか?」と思われていたようでした。しかし今回の実践だけで家族との会話が戻り、家に帰るのが少し楽しくなりました。そうすると不思議なようで次第に毎日の生活にもハリが出てきて、「何のために仕事をしているのだ」という「虚しい」気持ちはかなり軽減したようです。

ここで大切だったのは、あなたの「理想の状態」をイメージすることと、そこから「現実的にできることを考え、実行に移した」ことだと思います。「理想の状態」をイメージすることで、目標が生まれました。Aさんは「何もできることがなく虚しい」と思っていたのですが、実際には「虚しい」気持ちに対処していく方法があったのですね。

それをAさんができる形で実行に移していったことがとても重要でした。みなさんも、「虚しい」気持ちや状況に対して、この方法を使って何かできることがないか探してみましょう。

虚しい気持ちは目標設定で軽減でき

自分の問題で考えてみよう!

ここまではAさんの事例でした。シンプルな方法ですが、ぜひチャレンジしてみましょう。次にみなさん自身について考えてみましょう。

①理想の状態のイメージは?

みなさんはいかがでしょうか?もし考えにくいという人は、「もし明日の朝目が覚めた時、魔法がかなったとしたら?」と考えてみてください。誰かにバカにされるなどは、考えなくてよいですよ。挙げてみてください。

あなたの理想の状態:

「                   」

そうですか、それはとても楽しそうな状態ですね。それでは、もう1つ考えてみましょう。

➁少しでもできそうなことは?

あなたのできそうなこと:

「                   」

これで当面の目標が定まったのではないかと思います。ぜひ明日からやってみてください。ちなみにこの目標をクリアしたら、次は少し難しいものといった様に考えていく事でどんどん目標設定ができると思います。しかし、Aさんのように今回決めた1つの目標を少しずつやってみることだけでも大きな効果があると思いますよ。みなさんもやってみてください。

目標を定めることで「虚しい」気持ちに対処する

この解決志向アプローチでの目標設定のコツは、自分にとって素晴らしいと思える目標を設定することです。それは今の段階で非現実的なものでも構いません。あなたが叶えたいと思う理想や目標で結構です。考えるだけでわくわくしてきませんか。その「虚しい」という気持ちと正反対の気持ちがモチベーションになりますからね。

今回は「虚しい」気持ちを軽減するための日々の目標設定を解決志向アプローチを通して試してみました。みなさん、いかがでしたでしょうか。日々にハリのある生活を送ることができれば、「虚しい」気持ちはいつの間にかどこかに行ってしまいますよ。

次回は、虚しいコラムのまとめです。これまで紹介してきた内容について確認していきます。

★解決志向アプローチで目標設定!虚しい気持ちを軽減していこう

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*出典・参考文献
森俊夫・黒沢幸子(2002)森・黒沢のワークショップで学ぶ解決志向ブリーフセラピー ほんの森出版



解決志向で目標設定をしよう