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挫折した時にはフィンクの危機理論

挫折した時は「フィンク危機理論」で受け入れよう②

コラム①では、挫折経験がもたらすものを心理学の研究を元に解説しました。また、挫折から立ち直る方法として心理療法の「フィンクの危機理論」「リフレーミング」「認知療法」「ストローク法」の4つを紹介しました。今回は、「フィンクの危機理論」についてご説明します。

フィンクの危機理論とは?

フィンクの危機理論とは、挫折や辛い経験をした本人がその状況を受け入れていく回復プロセス示した理論です。フィンクの危機理論では、人の心は下図の4つの段階で整理されると主張しています。4つの段階を、少しアレンジして解説していきます。

挫折から立ち直る

段階1:衝撃期
挫折から、心理的ダメージ受け混乱します。苦しい気持ちがとても大きい時期です。

心の回復プロセス衝撃期
段階2:防御的退行
現実から目を背け、挫折経験をなかなか受け止められない。無気力になったり、逆に自暴自棄になったりする時期です。

フィンクの危機理論防衛的退行

段階3:承認期
少しずつ辛い気持ちを受け止め、悲しみなどの感情が生じます。そして挫折経験と向き合うことで乗り越えていく時期です。周囲に対して、悩みの相談などをすることも増えます。

フィンクの危機理論で挫折経験を受け入れる

段階4:適応期
挫折経験に新しい価値観を見つけ、自分の頑張りを認め成果に結びつけていきます。挫折経験を人生の糧にして、前向きに生かしていく時期です。

このようには、心の回復は4つの段階をたどっていきます。挫折の経験をした時には、マイペースでいいのです。心には自然と回復する機能があります。4つの段階をイメージして、挫折経験をゆっくり受け入れていくといいでしょう。

挫折経験と心の回復プロセス

自分で自分の心を癒そう

フィンクの危機理論は、やや抽象的なので、私講師川島の挫折経験を例に解説していきます(^^;

私講師川島は現在にいたるまで、たくさんの挫折した経験をしています。。引きこもり、対人恐怖、ニート、資格試験の失敗、視線恐怖、自殺企図、会社が倒産、結婚しようと思った彼女に振られた…一通り体験しました。対人恐怖症は、14歳ぐらいから始まり、人と接するのがとても苦痛でした。症状は8年ほど続き大学を卒業する際、資格試験に失敗したことがきかっけとなり、引きこもりとなりました。その半年間の回復プロセスです。

挫折経験と心の回復

段階1:衝撃期
→悲しい…涙が出る…自分は無能だ…コミュ障は生きる価値がない…

最初の時期は試験に落ちたショックで、自尊心が壊れていました。誰かと会える状態ではなくなりました。

段階2:防御的退行
→もう感情を感じるのも嫌だ…感情を心の底にしまおう…どうでも良い、過食で逃げよう
防衛的退行は、様々な種類がありますが、私は抑圧という手段で、苦しい気持ちを感じないようにごまかしていました。どうでもよくなり過食をしていた時期もありました。

段階3:承認期
→今苦しいのは、自分がチャレンジした結果なのかもしれない。コミュ障な自分でも、受け入れてくれる人はいる。両親はそっとしておいてくれている。まだ恵まれているのかもしれない。

3か月ほど自分と向き合い、徐々に自分の中で、資格試験の挫折や、自分のコミュ障との折り合いがついてきました。

段階4:適応期
→コミュ障自体は長年かけて少しずつ直していけばよい。まずは1つ1つできることを増やしていこう。まずは会話の研究をしてみよう。

心の整理がついてきてから、私は徐々に会話の練習をはじめ社会復帰を目指し始めました。とても長い時間かかりましたが、今ではこの苦しい時期があったからこそ、やりがいのある仕事に巡り合えたと考えています。

いかがでしょうか。フィンクの理論はサポートしてくれる人向けの理論ですが、自分で自分の心を癒す時にも充分活用できる理論です。それでは、自分の感情を受け止めるトレーニングとしてワークに挑戦してみましょう。

*ちなみに私の引きこもりの経験談はこちらのブログで公開しています。興味がある方は暇なときにでもご覧ください。

挫折から復活しよう!-ワーク

今回は、自分の挫折経験を乗り越えるとしたら、どのようなプロセスで復活していくか考えてみましょう。挫折をしたばかりの時期なら、「こんな風に回復できるといいな・・・」と考える程度でいいですよ。

段階1:衝撃期

 

段階2:防御的退行

 

段階3:承認期

段階4:適応期

 

挫折経験を乗り越えるワーク

挫折経験を受け入れよう

挫折の経験で心が折れた時には、とても辛く苦しいでしょう。乗り越えるために何とかしなければ…と思うことも時もあると思います。しかし、多くの場合は時間が解決してくれます。焦らずゆっくりでOKです。ぜひ日々の生活の中でワークを取り入れてみてくださいね!

Pennebaker (1985)は、思考や感情、行動を意識的に抑えることは、多くのパワーを使うため、長期的にはストレスとなり医学的な問題をもたらすことを明らかにしています。自分の感情を抑えることなく、自然の回復プロセスに身をゆだね、挫折経験から立ち直っていきましょう。次回は、「リフレーミング」についてご紹介します。お楽しみに!

★心の回復プロセスで挫折経験を乗り越えよう!

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心理学講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
Pennebaker, J. W. (1985). Traumatic experience and psychosomatic disease: Exploring the roles of behavioural inhibition, obsession, and confiding. Canadian Psychology/Psychologie canadienne, 26(2), 82.