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挫折感を緩和する「無条件の肯定」

挫折感を緩和する「無条件の肯定」④

コラム③では、多角的な捉え方ができる技法「リフレーミング」についてご紹介しました。2つのテクニックを使って、挫折しない捉え方を習慣づけてくださいね。

今回は、挫折を乗り越える方法の3つ目「無条件の肯定ストロークを増やす」についてご説明します。

挫折感と肯定の関係

強い挫折感を抱いたときには、「自分はダメな人間だ…」「自分には価値がない…」と考えてしまうことで、周囲に悩みを相談したり、人を頼ったりすることに恥ずかしさを感じてしまう傾向があります。そして「ツライ状況でも耐えるのが人生だ」といった価値観で対人関係を築いてしまうことがあります。

このような価値観は間違いではありません。しかし挫折経験から心が折れてしまった時や悲しみが強い時には、周囲を頼りましょう。SOSを出して誰かの愛情を受取っていけばいいのです。

そもそも人間は互いに助け合う中で、厳しい社会を乗り越えてきた生き物です。困ったときには頼ってOK(^^♪ツライ気持ちが緩和されたら、今度は自分が助けていけばいいのです。

まずは、対人関係で良好な交流をするために欠かせない「ストローク」について見ていきましょう。

ストロークとは?

心理学の概念にあるストローク(stroke)とは、「人の存在や価値を認める言動や働きかけ」ことです。

たとえば
・朝の「おはよう」という挨拶
・泣いている友人の体をさすってあげる
・頑張っている同僚にコーヒーを差し入れる

など、日常の何気ない交流でストロークは行われています。肯定ストロークが挫折を乗り越えるカギ挫折の経験を本当の意味で乗り越えるためには、ストロークの概念の理解が大切です。

2つのストロークを知ろう

ストロークにはいろいろな種類がありますが、人間関係を良くするには、「褒める」「励ます」「許す」など肯定のストロークが欠かせません。

ここで大切なことはストロークには
条件を付けない
ことです。

〇〇だから褒める、△△だから許すなど、条件を付けたストロークでは、本当の意味で心の安定が図れません。

ここで2つの肯定ストローク「条件付き肯定ストローク」「無条件の肯定ストローク」について見ていきましょう。

①条件付き肯定ストローク

条件付きの肯定ストロークは、〇〇だから、△△だからなど条件があってはじめて受取ることができる肯定のストロークです。

たとえば
・営業成績が良かったから、上司に認められた
一流企業だから、付き合うことができた

いずれも条件が付いているのがわかりますね。

条件付きとはいえ肯定されていることで気持ちがいいものです。しかし条件がなくなったらどうでしょうか。

営業成績が悪くなった…
一流企業を解雇された…

条件がなくなった途端に、肯定ストロークを受け取ることができません。つまり

「条件がなくなる」
   ↓
「×肯定してもらえない」

このように条件付き肯定ストロークは、条件がなくなったときには受け取ることができないため不安定になります。

条件付きで対人関係を築くと、不安定な愛情であふれてしまうため、不安や寂しさなどネガティブな気持ちを抱くことが増えてしまうため、本当の意味で挫折経験を乗り越えるための支えとなる人間関係を築くことができません。

安定した肯定したストロークには無条件がポイントなのです。

②無条件の肯定ストローク

無条件付きの肯定ストロークとは、どんな状況でも受け取ることができる肯定のストロークです。

たとえば
どんな時でも上司は認めてくれる
・彼女はどんな時でも僕を好きでいてくれる

ポイントは「どんな時でも」ですね。心理的な安定を図るには、〇〇だから・・△△だから・・・という理由はいりません。「無条件の肯定ストローク」を増やすことが大切です。

どんな時でもあなたと私は肯定されている」

という感覚をはぐくむことが、挫折から心が折れてしまった時にもしっかりと支えてくれる人間関係を築くことができます。

無条件の肯定ストロークが挫折感を緩和する挫折の経験から、心が折れてしまった時には、無条件の肯定ストロークを与えてくれる人の優しさに甘えることが挫折感を乗り越えるコツと言えます。

3つのコツで肯定ストロークを増やす

無条件の肯定ストロークを増やすコツを3つご紹介します。

1:褒め名人を見つけよう
褒める人が上手な人、前向きな発言が多い人、励ますことが上手な人が周囲にいませんか。そんな褒め名人の親切な気持ちに甘えてツライ気持ちを緩和していきましょう。

「家族」は最も頼れる存在です。両親や兄弟姉妹にまずは話を聴いてもらいましょう。また「会社の上司や同僚」「学生時代からの友人」でもいいかもしれませんね。

まずは相談して話を聴いてもらうことで自分のぴったりの褒め名人も見つかるかもしれません。もちろん依存的になるのは良くありませんが、適度に甘えるのはOKです!

2:公的機関への相談もOK
周囲に相談することが難しい場合は、公的機関やインターネットのお悩み相談室を利用するのいいでしょう。

話を聞いてくれる人もたくさんいます。まずは相談して、無条件の肯定ストロークを受け取ることで少しづつ回復ができると思いますよ。

3:否定的な人とは距離を置く
挫折経験から、心が弱っているときには、ネガティブな気持ちを軽減するために関りを減らすことが大切です。特に、無条件の否定的ストロークをする人がいるようなら、なるべく距離を置くようにしたいですね。

自分の気持ちが安定しない時には無理に交流する必要はありません。心の安定が図れるようになってから、少しづつ増やしてみるのもいいかもしれませんね。

挫折には無条件の愛を

無条件の肯定ストロークについて理解が深まりましたか。挫折経験で心が折れてしまった時には、周囲の無条件の愛に甘えてみましょう。

まずは家族や兄弟姉妹など身近な人からの無条件の肯定的ストロークを増やして、心が安定する環境を作ってくださいね。

次回は、挫折コラムのまとめです。これまで紹介してきた挫折の原因や乗り越え方を改めて確認していきましょう。

★ 挫折感は周囲の「無条件の肯定ストローク」で乗り越えよう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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