>
>
>

無視される時の対処法「対話の基本」を心理の専門家から学ぼう

無視される,心理


無視される時に無視で返すのはNG!ストロークで関係修復③

コラム①では、相手が無視をする原因やきまずい状況が続いてしまう3つの原因をあげました。具体的には 「気持ちを抱え込む」「無視を無視で返してしまう」「ないものへの注目」でしたね。今回は原因の1つである「無視を無視で返してしまう」を解決するためのコラムです。

嫌な雰囲気にはポジティブストローク!

ここで心理療法の1つであるストロークという概念を紹介します。ストロークとは心理学者のエリックバーンが提唱した概念で、「関わり方」「人との接し方」を意味します。ストロークはさらに

「ポジティブストローク」
笑顔で挨拶する、お礼を言う、相手を褒める
「ネガティブストローク」
悪口を言う、否定的に返す、にらみつける
「ノンストローク」
無視をする、かかわらない

の3つに分けられます。実はストロークは同じ種類のものが返ってきます。例えば、挨拶をすると、人間は挨拶を返したくなりますね。悪口を言われれば、悪口を言い返したくなります。そして、相手に無視されたとき、自分も無視して対応してしまう・・・ということはありませんか?

相手から無視をされると、当たり前ですが無視で対応したくなります。しかし、ノンストロークは人間関係において致命的な欠陥につながります。無視に無視を返すと、より無視されやすい状態になってしまうのです。

ポジティブストロークとは?

この負の循環を変えていくためには、ポジティブなストロークを送ることが大切です。ポジティブストロークとは、相手が気持ちよく受けとる行為です。中田(1999)は

・笑う、笑顔で接する。
・相手の長所を取り上げる。
・相手をほめる。

以上が含まれていると相手は受け入れられていると感じ対話が継続すると主張しています。無視し合う、というギクシャクした状況を変化させるには、ポジティブストロークで相手と関わることが大切なのです。

ポジティブあいさつのワークとは?

無視されている状況から1っ歩抜け出す最初の課題が、「挨拶」です。相手と会ったときに気軽にポジティブストロークが送るのです。とは言っても、無視されている状況からいきなり挨拶をするのは難しいといえます。そこで、「段階的」発展させていくようにしましょう。

段階的とは、

①簡単に挨拶
②笑顔
③褒め言葉

の 3つのステップで行います。どのように行えばよいのか例題とともに具体的に説明します。最後にワークがあるのでやってみてください。

<例題>
Aさんは、4人の友人から相変わらず避けられているのでAさんも4人に対し無視をしている状況でAさんの気持ちもふさぎ込みがちになる一方です。Aさんは、少しでも状況を変化させるためにポジティブ挨拶のワークをやってみることにしました。

STEP1:簡単なあいさつ
無視をされている中でも自分から積極的に相手に簡単な挨拶をします。「おはよう~」「お疲れ~」年齢が近ければ「おいっす~」など簡単でOKです。勇気を出して自分から声を掛けることが目標です。最初は無表情で十分です。

また相手から無視されてもOKと考えましょう。また1日2日でやめないでください。最初はだめでも、3か月後ぐらいに、挨拶が返ってくれば十分と大きな心でありましょう。

STEP2:笑顔であいさつ
無視をされている中でも自分から笑顔で相手に挨拶をします。 相手の目を見て「おはよう!」に笑顔をプラス! 自分から声を掛けるときに笑顔をプラスすることが目標です!

STEP3:褒め言葉を加えたあいさつ
無視をされている中でも自分から相手に挨拶をするときに褒め言葉を加えます。
例えば「おつかれさま~。今日〇〇の件ありがとね。」こんな形で褒め言葉をプラス! 自分から声を掛けるときに相手への褒め言葉をプラスすることが目標です!

どれを使うか決める

最初は無理せず「STEP1:簡単なあいさつ」からはじめてみましょう。Step2やStep3は慣れてきてから使って見ましょう。A さんは、STEP 1簡単なあいさつ を実行しました。朝4人の友人に会ったら「おはよ~」と普段通りにあいさつをして通り過ぎました。

相手からの反応は気にせず、自分から声を掛けたことで朝からいやな気分が少し和らぎました。無視をされている状況で相手に挨拶をすることはそれだけで勇気がいる行動です。できないときは無理しない。ひとりで抱え込むのだけは絶対NGです。周りの方の援助をうまくもとめましょう。

練習してみよう

今度はみなさんの番です。以下の4つのSTEPを参考に、自分の問題で考えてみましょう。

Step1:簡単なあいさつ

Step2:笑顔であいさつ

 

Step3:褒め言葉を加えたあいさつ

・どれを使うか決める

 

相手の無視はポジティブ挨拶で解消!

練習問題はいかがでしたか。相手とのネガティブストロークを送り合っている状況を自分からポジティブ挨拶のワークで変化させることによって

・きまずい状況を変化させるきっかけになる
・相手と会話するきっかけをつくることができる
・相手にポジティブストロークを送ることができる

などのメリットがあります。ポジティブストロークは対話の基本である(中田、1999)と言われています。無視し合うというネガティブな状況を続けることは自分にとっても相手にとってもストレスです。

自分が相手の無視を無視で返してしまっていることに気づいたら挨拶からポジティブストロークを増やしてみましょう!少しずつ状況は変化してくるでしょう!

次のコラムでは、思いやりを持つことができない原因 「ないものへの注目」 の対策についてご紹介します。

★無視はポジティブあいさつのワークで解消!

次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

*出典・参考文献
中田つかを. (1999). 「対話を継続維持する」 ためには肯定的ストロークが必要不可欠であるという研究. 鈴鹿国際大学短期大学部紀要, 19, 23-47.



ポジティブあいさつで対処しよう