相手の気持ちの考えすぎるはNG④
コラム③では、相手の気持ちを理解するための方法の1つ「自己開示」についてご紹介しました。相手との関係性を大切に自己開示の深さを調節してコミュニケーションを図っていきましょう。今回は、相手の気持ちを理解するために注意しておきたい「心のよみすぎ(過剰な読心」について解説していきます。
心の読みすぎ (読心術)は注意
「心の読みすぎ(過剰な読心)」は、相手のちょっとした言葉や言動を断片的に拾って、相手の気持ちを考えすぎてしまう状態です。例えば、職場で営業先から帰ってきたAさんに、オフィスにいたあなたが声をかけました。しかし、Aさんから返事がありません。もしあなたが、夜になっても相手の気持ちを考えてしまっていたら要注意です。
・無視された。。もしかして何か悪いことした?
・もしかして私、嫌われている?
これは、心の読みすぎで相手の気持ちを悪い方向へ考えてしまっている状態です。相手の気持ちは、断片的な行動や言葉で判断する事はできませんし、正しい情報はその人にしかわかりません。Aさんは「クレーム対応について考えていた」など他事を考えていたのかもしれません。単純に声が聞こえていなかった可能性すらあります。
相手の気持ちを読む事は、気が利く・場を察するなど良い意味ももちろんあります。しかし、悪い方向へ考えてしまうと”一人相撲”をしている状態になってしまいます。一人で相撲をして一人で倒れなる…なんて事にならないようにしたいものです。
相手の気持ちを考えすぎないコツ
では相手の気持ちを必要以上に気にしないようにするには、どうすればいいのでしょうか。コツは3つあります。
①時間を区切る
相手の気持ちを考えることは大事ですが、1日中考えているような方は要注意です。ある程度意識的に時間を区切ることが大事です。例えば、お昼が終わったら仕事に集中するなど、やるべきことをしっかりやるようにしましょう。
②思い切って確認する
長期間気になってしまう場合は、やはり確認してみることが大事です。気になった場合は、自己開示をした上で、誠実に相手の気持ちを聞いてみましょう。意外と相手の感情は自分の予想と違うこともあります。
③嫌われる覚悟を持つ
人間関係は時に相手に嫌われることもあります。どんなに素敵な芸能人や人格者でも一定の方からは嫌われるようにできています。そのため嫌われる覚悟を持つことで、必要以上に相手の気持ちを読まないようになれます。
大事なことは「挨拶をする」「感謝する」「お礼をいう」「約束を守る」こういった人間として基本的なことをした上で、嫌われてしまったら、もうそれは仕方のないことだと諦めることです。
相手の気持ちを確認して、自分としては精一杯やって上で嫌われてしまったらそれは残念なことですが、いい意味で諦めて、固執せず他の新しい人間関係を大事にするようにしましょう。今がNGでも時間が解決してくれることも結構ありますよ。
相手の気持ちを確認する事が大切!
今回は、心の読みすぎ(過剰な読心についてお伝えしました。いかがでしたか。最後はちょっと抽象的なコラムになってしまいました。相手の気持ちを考えることは大事ですが、過剰にならないようにしましょう。過剰になるぐらいでしたら、その前に、思い切って相手の気持ちを確認しましょう。
あなたが誠実に対応しているつもりでもうまくいかないことは確かにあります。しかし、あなたの人生は相手のためにあるのではないのです。自分自身の時間を大事にして、とらわれすぎないように気をつけましょう。
次回は、相手の気持ちコラムのまとめとしてお伝えしてきたポイントをご紹介していきます。相手の気持ちを理解する方法を一緒に確認していきましょう!
次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。
コラム監修
名前
川島達史
経歴
- 精神保健福祉士
- 目白大学大学院心理学研究科修士
- 社会心理学会会員
取材執筆活動など
- AERA 「飲み会での会話術」
- マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
- サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
- TOKYOガルリ テレビ東京出演
ブログ→
YouTube→
*出典・参考文献
・よくわかる臨床心理学 山口 創著 川島書店
・臨床心理学キーワード 坂野雄二 有斐閣双書
コメント