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怒りコントロールできない!正しい方法・診断

怒りコントロールできない!正しい方法・診断①

はじめまして!臨床心理士の杜岡、精神保健福祉士川島です。私たちは現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「怒りコントロール」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 怒りコントロール不足の問題
  • 【研究①】動脈疾患のリスク
  • 【研究②】抑うつに影響
  • 診断・チェック
  • 4つの方法でスキルUP
  • 資格・講座・研修は?

しっかりと解説して対策についてもお伝えしたいので、読むのに全部で8分ほどかかります。ちょっと大変ですが、ぜひお付き合いください。

アンガーマネジメントとは?

皆さんは、怒りコントールに欠かせないキーワード「アンガーマネジメント」をご存知でしょうか。アンガーマネジメントとは、「怒りを予防・制御するための心理的対処力」を意味する言葉で、米国の Novaco(1975)によって提唱されました。

怒りの感情は暴言や虐待行動につながるため、アンガーマネジメントができるかは人生において非常に重要な意味を持ちます。アンガーマネジメントは、現在ではアメリカ全土の教育機関や企業でも導入されており、日本でも徐々に浸透してきました。

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントの歴史や意味について詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・3つの定義
・発祥は犯罪者の更生プログラム
・日本での普及状況
怒りコントロール法「アンガーマネジメント」歴史・意味・定義を分かりやすく解説②

怒りコントロール不足の危険性

まずは、怒りコントロールができない問題について見ていきましょう。怒りコントロールができない問題は、大きく分けて「身体への影響」と「心への影響」の2つです。それぞれ、解説していきます。

①身体への影響:動脈疾患のリスク高まる

井澤ら(2004)が男子大学生20名に対象に、怒りと生理的な影響について調査をしました。その結果、短期・怒りコントロールができない人は、収縮期血圧・拡張期血圧の上昇と関連を示すことが分かりました。

怒りや短期がもたらす影響

日常的に怒りを覚えやすいと、高い心臓血管反応性を示すことになります。その結果、冠動脈疾患のリスクが高くなるということです。

②心への影響:怒りが抑うつに影響

筑波大学の渡辺俊太郎(2004)は、大学生262名(男性150名、女性111名、性別未記入者1名)を対象に、怒りが生理的、心理的にどのような影響を与えるか調査しました。その結果、怒りの持続傾向の高い男性は、副交感神経が低下し、抑うつにも影響を与えることがわかりました。

怒った後に幸福な気持ちになる人はいないと思います。どちらかというと、後悔や人間関係が悪化することで落ち込むことが多いのではないでしょうか。怒りは問題解決に役立つこともあります。しかし多くの場合は、マイナスの結果として跳ね返ってきてしまうのです。

怒りコントロールができない危険性

怒りコントロールができない危険性について詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・怒りと体の仕組み
・怒りと病気のリスク
・うつ病リスク増大
怒りコントロール不足の問題「心と体に悪影響」③

簡易診断とチェック

現在の自分の状況を把握したい方は、怒りコントロール力をチェックできるこちらの診断をご利用ください。コラム①を概観した後に、診断してみることをお勧めします。
アンガーマネジメント診断④


ここで30秒だけお知らせをさせてください♪ 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、暖かい人間関係のある社会を創ることを目的として、コミュニケーション講座を開催しています。

講座の様子

心理療法やソーシャルスキルの練習を勉強したい方はぜひお待ちしています。もしコラムを読んでみて、もっと心理学を学習したいと感じたら、こちらの心理学教室のページを参照ください。それでは先に進みましょう!

怒りコントロール力を高める方法

ここからは、怒りコントロール力をUPさせる方法を4つお伝えします。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

1:ギャップを修正する

・期待の高さ
怒りの原因の1つに「期待の高さ」があります。相手への期待が膨らむほど、「裏切られた!」という気持ちが強くなり、怒りの感情が生まれやすくなります。理想が高ければ高いほど、現実とのギャップが大きくなり、怒りコントロールが難しくなることもあります。

・自由を認める
期待するのは自分の自由です。ただし、それに応えるかどうかは相手が決めることです。そのため、相手の行動を縛りすぎずに自由を認めることが大切です。相手に対しての期待は「○○してくれたらいいな」ぐらいにとどめておきましょう。

相手への期待と怒りについて詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・怒りの正体は相手への期待
・期待値を下げるのが鍵
・4つの手順でギャップを修正
怒りコントロールのやり方「ギャップ思考を修正」⑤

2:他責思考の改善

・原因を他人にしてしまう
怒りコントロールができない方は、怒りの裏側に「他責的な考え」を持つ傾向があります。何か問題があった場合に、相手の責任に関連づけて考えてしまうため、怒りを自分の中で育ててしまい、ストレスを抱えてしまうことにもなるのです。

・柔軟な考え方をもとう
当コラムでは、他責的な考えによる怒りコントロール法として「認知療法」をご紹介します。認知療法とは、ベックやエリスという心理療法家が提唱した理論です。認知療法では「自分の受け止め方のクセ」や信念に焦点を当て、それらを変えることで問題への対処能力をあげていきます。

認知療法を元に、怒りが成立する流れを整理すると「他責的な考え」→「怒り」です。認知療法では、この他責的な考えの癖を「柔らかい考え」に改善していきます。

他責思考についてついて詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・認知療法とは?
・怒りと他責的な考え
・他責思考を緩める練習
怒りコントロール法「認知療法」他責思考の改善⑥

怒りコントロール力を高める方法

3:脱中心化

・自分の怒りに自覚がない
怒りコントロールがうまくできない時は、自分の怒りに無自覚な場合が多いです。小さな怒りの火種に気づくことができず、だんだんと炎上し大きな怒りとして現れてしまうのです。自分の怒りに気づけないと、怒りを自分の中にため込んでしまい、ちょっとしたことで攻撃的になったり、ストレスを抱えてしまうことにもなります。

・怒りの火種に気づこう!
実は怒りの感情は、後に来ることに多いです。怒りになる前に、火種となる感情があり3段階でステップアップし表面化してくるのです。具体的には以下の通りです。

レベル1:疑念,混乱,疑惑
レベル2:不快,不満,イライラ
レベル3:攻撃,敵意,怒り

怒りコントロールをするためには、3つのレベルのどこに今の自分が当てはまるのかを観察できたらOKです。本コラムでは、心理療法の1つマインドフルネス認知療法の「脱中心化」を紹介します。自分の感情を客観的に眺める練習を通して怒りの火種に気づくことからアンガーマネジメントをしていきましょう。

3段階の感情と脱中心化について詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・怒りの感情と自動操縦
・怒りに気づく「脱中心化」
・怒りの観察トレーニング
怒りコントロールのコツ「観察」感情のレベルを知ろう⑦

3:深呼吸

・衝動的になってしまう
怒りコントロールがうまくできていない時は、衝動的な怒りをそのまま周囲に発散してしまう事が多いです。沸いてきた怒りを爆発することで、暴言や行動がエスカレートして、よけい怒りを発散させる…という悪循環に陥ってしまいます。感情を素直に発散することで、一時的にストレスを解消できても、長期的には大きなストレスを溜める結果となってしまうこともあります。

・呼吸法でコントロール
怒りの感情を経験したときに、それをそのまま表現してしまうと危険なこともあります。リラクゼーションを取り入れて、衝動的な気持ちを沈めて行きましょう。当コラムでは、リラクゼーションの方法のひとつ「深呼吸」を紹介します。シンプルですがとっても効果的です。以下の手順で、ゆっくり呼吸をして、怒りコントロールをしてみましょう。

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①吐く
5秒程度かけて鼻から息を吸います。この時、リラックスした空気が体を、循環するイメージをしましょう

②止める
2秒程度息を止めます

③吐く
10秒程度かけて息を吐きます。この時「ムカつく気持ち」が体の外に出ていくイメージを持ちましょう

**************

いかかでしょうか?この3ステップだけもかなり怒りコントロールができ、落ち着きを取り戻せると思いますが、さらに3つあります。

深呼吸法について詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・衝動的な怒りは後悔を生む
・怒りのピークは6秒
・怒ってしまった時の対処法
怒りコントロール法「6秒ルール深呼吸法」衝動的な感情に有効⑧

怒りコントロールの方法

4:怒りコントロールを学ぶ

講座、研修でアンガーマネジメントを学ぶことも、怒りコントロールがうまくはる方法のひとつです。

・日本アンガーマネジメント協会
アンガーマネジメントの資格や講座は、日本アンガーマネジメント協会が有名です。希望者はアメリカの認定資格を取得することができます。

・リクルートマネジメントスクール
アンガーマネジメントが学べる研修として就職会社で有名なリクルートが運営する「リクルートマネジメントスクール」があるようです。反射的に怒りをぶつけないコツや、相手を理解する方法、素直に自分の感情を表現する技術など3時間の研修を受けることができます。

アンガーマネジメントの研修・講座・資格について詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・資格の種類
・講座の費用,取得期間
・研修機関
怒りコントロール法「アンガーマネジメント」資格・講座・研修まとめ⑨

★4つの方法で怒りコントロールを身に付けていこう

コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。良かったらいらしゃってくださいね(^^)

目次

①アンガーマネジメントしよう
②定義・意味・歴史を解説
③危険性とは?心身への影響
④怒りコントロール診断
⑤怒りの正体「期待とギャップ」
⑥他責思考の改善がカギ
⑦「観察」で感情レベルを把握
⑧6秒ルールには深呼吸法が有効
⑨資格・講座・研修まとめ

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・ファンデンボス,G.R.(2013)APA 心理学大辞典 p22
・2004 敵意性と怒り喚起時の心臓血管反応性の関連 生理心理学と精神生理学,22(3)215-224 井澤修平・長野祐一郎・依田麻子・児玉昌久・野村忍 
・怒り感情が心身の健康に及ぼす影響に関する研究 筑波大学  渡辺俊太郎 2004
・Novaco, R.W. (1975) Anger Control: The Development and Evaluation of an Experimental Treatment. Lexington Books, Lexington.
・井澤修平・長野祐一郎・依田麻子・児玉昌久・野村忍 2004 敵意性と怒り喚起時の心臓血管反応性の関連 生理心理学と精神生理学,22(3)215-224 早稲田大学