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アサーティブの効果!人間関係が円滑に③

アサーティブの効果!人間関係が円滑に③

コラム①では、アサーティブについて概観していきました。今回はアサーティブの効果について解説していきます。

  • 改善するお悩み
  • ・自己主張が苦手
  • ・相手の要求に流される
  • ・自分の意見を押し付けてしまう
  • 全体の目次
  • ①アサーティブとは何か?
  • ②アサーティブ診断
  • ③どのような効果がある?
  • ④訓練:アイメッセージ
  • ⑤訓練:DESC法
  • ⑥訓練:感謝スキル
  • ⑦教育:価値観ワーク
  • ⑧教育:断りワーク子ども編
  • ⑨教育:断りワーク大人編
  • 助け合い掲示板

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アサーティブの主な効果

人権問題に関わるときの有効なコミュニケーションとして広がったアサーションですが、現在ではさまざまな場面でのトレーニング方法として活用が広がっています。

・「身近な人間関係」のトラブル予防
生活の広い範囲でアサーショントレーニングを取り入れることができます。親子関係や友人関係、夫婦や恋人、近所づき付き合いなど、日常生活にある習慣や価値観の違いから引き起こされるトラブルの改善や予防としても活用できます。

・「職場」でのストレス軽減や予防
企業研修では積極的にアサーショントレーニングが取り入れられています。セクハラやパワハラへの対処、職場うつの予防、高圧的な上司の態度の抑制など、職場でのよりよい人間関係をつくることに活用できます。またアサーションによる自己表現が、創造的な製品開発や企業運営の促進につながる効果も得られています。

・「学校」でのいじめ予防
学校ではいじめが問題となっていることから、相手も自分も尊重する意味でアサーションの研究が盛んです。

・「面接」など自己PRでの自己表現
海外では、求職者のためのアサーショントレーニングが盛んです。受験や入社などの面接試験では、上がってしまい十分な自己PRができないものです。自己PRのためのアサーションをトレーニングすることで、面接試験で満足できる自己PRも可能になります。

・「ストレス過多の職種」での健康保護や維持
ストレスが多い職業に就いている人へのアサーショントレーニングもあります。看護師やカウンセラー、医師や教師、サービス業など人との関りが多かったり、援助が中心となる職種は、自分の限界を超えて他者を優先しがちです。

自分も他者も大切にするアサーションの考え方を取り入れることで、従事者の精神的健康の保護・維持につなげることが可能です。ストレス低減について心理学的な研究でも報告されています。

アサーティブ

アサーティブでストレス↓

関口ら(2011年)は首都圏の大学に通う大学生180名(男性75名・女性105名)を対象に、無記名式の質問紙を用いて、アサーションとストレス反応について調査を行いました。

その中で、3つの自己主張の中でアサーションタイプの人が、もっとも対人ストレス反応が出にくいことが分かりました。

3つの自己表現と対人ストレスの割合

グラフから、
攻撃的タイプの人は、いずれの対人ストレスについて、ストレス反応が高い傾向が分かります。
非主張的タイプの人は、アサ―ティブタイプの人と比べてストレスを感じやすく、対人劣等を高く感じる傾向にあることが分かりますね。
アサ―ティブなタイプは、いずれの対人ストレスについて、ストレス反応が少ない傾向が示されています。

つまり、自分の意見を率直に主張でき同時に自分の意見も需要できる人(=アサ―ティブタイプ)は、対人関係においてトラブルが生じにくく、良好な人間関係を築くことができるといえます。

・いろいろな自分がいる!
理想的なアサーティブですが、どんな状況でもアサーションできる人はいないといってもいいでしょう。多くの人は「誰か特定の人の前だと言えない…」「自分が親の立場になると攻撃的になってしまう…」など、自分と相手の関係や状況に応じて、攻撃的だったり非主張的だったりします。

このような状況は、長く作られた特定の行動パターンのため、状況ごとに習慣化されています。すぐには改善ができませんが、トレーニングをすることでアサーティブなコミュニケーションができるようになりますよ

不安が消えて自己効力感UP

長谷川ら(2004)は言語聴覚士の学生26名に対して、アサーティブ・トレーニングを実施しました。トレーニング実施前に、学生たちに以下の3つの尺度(基準)を測定してもらいました。

1.相互作用不安尺度(IAS)
人と相互作用することで生まれる主観的な
対人不安感を測定する尺度。

2.特性的自己効力感尺度(SES)
一時的ではなく、長期的な日常での自己効力感
を測定する尺度。

3.アサーティブ・マインド・スーケル(AMS)
「自己表現に対する肯定的態度」「他者尊重」「合理的信念」
「率直さへの確信」の4つの要素から構成されるアサーティブ傾向
を測定する尺度。

そして、アサーティブ・トレーニング後にもう1度測定してもらい、実施前と実施後の結果を比較しました。以下のグラフは「アサーティブ・トレーニング前後で得点が変化した人の人数」を表したものです。

アサーティブ効果

このように、「相互作用不安」は得点が下がっている人数が多く、「自己効力感」「アサーティブ」では得点が上がっている人が多いですね。

この結果からアサーティブトレーニングを行うことで、不安が減って自己効力感が高まることがわかります。さらに、アサーティブに主張できるメンタリティも身に付けられることが推測されます。

相手も自分も大切

アサーティブを活用しよう

上記の通り、アサーティブには人間関係を円滑にしたり、ストレスを低下させたり、イジメの予防、不安感の低下や自己効力感のUPなど幅広い効果が期待できます。ぜひ、これからご紹介するコラムで、トレーニングにトライしてみてくださいね。

次回は、アサーティブの技法「アイメッセージ」についてご紹介します。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
関口奈保美,三浦正江,安岡孝弘(2011)「大学生におけるアサーションと対人ストレスの関係性:自己表現の3タイプに着目して」ストレス科学研究 26巻,40-47