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アサーティブの技法「段階的主張-DESC法」⑦

アサーティブの技法「段階的主張-DESC法」⑦

コラム⑥では、アサーティブのやり方「アイメッセージ」について解説していきました。自分を主語にして気持ちを伝えるようにしましょう。今回はアサーティブのやり方「DESC法」についてご紹介します。

アサーティブに伝える「DESC法」とは

柔らかく断る方法を身に付けましょう。自己主張の中でも「断る」ことは、難しいと感じている人が多いと思いますが、「NOと断る」時には、クッション材を入れる気持ちで断るようにしてみてください。

ここで活用できるのがアサーティブの「DESC法」です。これは、自己主張のメッセージを以下の4つに整理するやり方です。

1.Describe(描写する)
今の状況や相手の行動をデータや根拠に基づいて客観的に描写する。

2.Explain(説明する)
描写に対して自分の主観的な気持ちを伝える。
感情にまかせるのではなく、建設的に説明する。

3.Specify(提案する)
相手にしてほしいこと、妥協案や解決策を述べる。

4.Choose(選択する・代替案)
相手の返答がNOだった場合、OKをもらえた時の状況に対して、
次に何をするかを考える。

自分の気持ちを確認して、相手と共有する内容が無いかをチェック!そしてなにか1つ提案してみましょう。コツは、提案を具体的にすることです。

「できない」ではなく「一部はできる」「2日後にはできる」などポジティブな回答に近づく条件を添えるようにしてみましょう。先ほどの例を参考に、断るトレーニングをしていきましょう。

アサーティブに断る方法

例文でチェック!柔らかく断るとは?

ここで、例文をもとにDCSE法を確認していきましょう。

【例文】
上司からクライアントとの食事会に誘われた。彼女とデートする約束をしていたけど…。このような状況でどのような断り方をしますか?攻撃的タイプなら「デートなので行けません!」とはっきり告げるかもしれません。

このような表現は後味が悪く、組織内での評価がマイナスになる可能性も…。また「……分かりました!」とすべて引き受けていたら、負担が大きくなってしまいます。

例えば、こんな断り方ならどうですか。

1.Describe(描写する)
すいません、実は今日はどうしても
外せない用事があります。

2.Explain(説明する)
行きたいのはやまやまなんですが、
今日だけは遠慮させていただきたいです。

3.Specify(提案する)
〇日の金曜日なら空いているのですが、
その日はいかがですか?

4.Choose(選択する・代替案)
NO →相手の次に飲みに行ける日程を聞く。
YES→〇日の金曜日はしっかり参加する。

このように、ズバッとNOを伝えるのではなく、お互いの状況をすり合わせて納得できる形を模索していくと、印象が悪くなりづらいです。

実践!アサーティブを習得しよう

それでは、ここで練習問題に取り組んでみましょう。以下の例文を読んで、DESC法を考えてみてください。

【例文】
Aさんはおとなしく、口下手なタイプです。 新しい部署に配属されてから、慣れないながらも 頑張っていましたが、同僚や上司から色々な仕事を押し付けられることが多くなりました。Aさんはどんな仕事も引き受けていましたが、次第にそれが負担に感じるようになってきました。同時に気の弱い自分は舐められているような気もして、悔しい感情も湧いてきました。

そんなAさんに上司が声をかけました。
「悪いけど、今すぐにこの書類を作成して欲しいんだけど」

どのような返事をするといいでしょうか?

1.Describe(描写する)

2.Explain(説明する)

3.Specify(提案する)

4.Choose(選択する・代替案)
NO →
YES→

 

解答例

1.Describe(描写する)
今は他の業務をやっていて、
時間的に余裕がありません。

2.Explain(説明する)
急ぎの業務が2日後に終わるので、
その後なら手が回りそうですが…

3.Specify(提案する)
どの仕事を優先するか
ご指示いただけるといいのですが?

4.Choose(選択する・代替案)
NO →どうしても2日後になってしまいますが、
   よろしいでしょうか?と聞く。
YES→指示どおりの優先順位に行う

組織の中では仕事ができる人ほど、仕事が回ってきやすいです。しかしそれを全て引き受けていたら、どんどん負担も大きくなってしまいますし、断ると立場が悪くなることも…。返し方ひとつで相手が受ける印象は、ずいぶん変わります。アサーティブトレーニングを繰り返す中で、断るコツを身に付けていきましょう。

次回は、アサーティブのやり方「感謝+断り法」についてご紹介します。

★アサーティブで断る時は、お互いの状況を考えよう!

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人間関係講座

目次

①意味やトレーニング方法
②アサーティブの意味や歴史
③3つの自己表現タイプ
④アサーティブタイプ診断
⑤人間関係を円滑にする効果
⑥「アイメッセージとは」
⑦「段階的主張-DESC法」
⑧「感謝+断り法」トレーニング
学校や職場できる価値観ワーク
⑩「断りワーク」大人編
⑪「断りワーク」子ども編

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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