コミュ力を高めるための「発話力」の鍛え方③
コラム①では、コミュ力について概観していきました。今回からは具体的に高め方について解説していきます。軽くおさらいすると、「①傾聴力」「②発話力」「③心理的な健康」「④交互作用を知る」の4つでしたね。
今回は「②発話力」について解説していきます。
1問1答とコミュ力
発話トレーニングの前に、発話でやってはいけないコミュニケーションについて紹介します。
・絶対禁止!「~ない」
会話で一番良くないのが「知らない」「興味がない」「○○はやらない」など「~ない」という返しです。
例えば
「今日のランチは何を食べますか?」
という質問に対して
「今日は食べない」
正直な返しだとしても、話し方としては一番NGです。。。これでは、会話が広がらないうえ、相手が話をしたくないのかな…と思ってしまったり、嫌悪感を抱かれてしまう可能性もあります。
「ない」ことが事実の場合は「ない⇒ある」とい言い換えて返すよう心がけるといいですね。例えば、ランチを食べない事を返す場合なら
「今日は忙しいから食べられないかなー。気分的には○○でハンバーグランチを食べたいね」
など、「ある」を意識して返すことがコミュニケーション能力UPにつながります。
・禁止!1問1答
2つ目は、返しが一言で終わってしまう1問1答です。
例えば
「好きな料理はなんですか?」
「ラーメンです・・・」
どちらもNGです。
このように1つの質問に対して、ひと言で返してしまう会話は、質問した相手にとても負担です。次の質問に関して気を使ってしまったり、話をする気が無いのでは…と、マイナスの印象を持たれてしうまう場合もあります
1問1答の改善をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・発話の3つのメリット
・孤独感の改善につながる!?
・そんでもって法で改善
コミュニケーション能力-発話①1問1答を改善しよう
コミュ力⇧5W発話法
5W 発話法とは、5Wで話の土台を作る発話法です。発話が短文になってしまう!何を話せばいいのかわからない…という方に、おすすめのコミュ力UP法です。
5wとは、次の5つの項目を基礎に会話を作っていきます。
・時間(When)
・人(Who)
・場所(Where)
・きかっけ(Why)
・特徴(What)
5Wは「時間・人・場所・きかっけ・特徴」です。何度も何度も唱えて、暗記してくださいね。
例えば会話の相手に「旅行の思い出はありますか?」と質問されたとします。結論を端的に伝えると
「白浜です・・・」
となります。NGではないですが、ちょっと寂しい会話になってしまいますよね。5W発話法で情報を出してみると
時間(When)
→夏休みに
人(Who)
→気の合う友達と
場所(Where)
→白浜の民宿
きっかけ(Why)
→ 小さい頃の記憶があって行きたくなった
特徴(What)
→静かでとにかくリラックスできる
こんな感じでしょうか。
「白浜の民宿に泊まったことが思い出に残っています。小さい頃に行った記憶があって行ってみたかったのです。静かでとにかくリラックスできたのが良かったですね!
5W発話法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・5W発話法のメリット
・地元の話を膨らませる
・5Wを実践しよう
コミュニケーション能力-発話②5W発話法
感情発話法で膨らませよう
感情発話法とは、発話に「どのように感じるか」を織り交ぜて発話するコミュニケーション方法です。前回のコラムでご紹介した「5w 発話法」と組み合わせて使うと発話によるコミュ力をグッと伸ばすことができます。
まずは、次の2つの会話の例を見ていきましょう。いずれも、好きな食べ物についての会話です。
【パターン1】
聞き手
「好きな食べ物はなんですか?」
話し手
「私はラーメンが好きです。毎日1回は食べています。」
【パターン2】
聞き手
「好きな食べ物はなんですか?」
話し手
「ラーメンにはまっていて毎日1回は食べています。人気店にも足をよく運びますが、自分流の味を自宅で食べるのも大好きです!」
2つの会話例の違いが分かりますか。
【パターン1】
事実をベースに話を進めていますね。質問に対してしっかり状況を伝えてくれていますが、少し無機質な印象があります。
【パターン2】
事実に気持ちや感情を織り交ぜているので、発話の内容に面白そうだな~と感じられる印象はありませんか。
コミュニケーションでは、感情のやり取りをすることがとても大切で、面白みのある会話には必ず感情が織り交ぜられています。コミュ力を高めるには、感情や考え方が織り交ぜた会話がとても大切になります。
感情発話法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・自分自身の幸福につながる
・自分の中に聞き手を作る
・練習問題で実践しよう
コミュニケーション能力-発話③感情発話法でボリュームUP
具体例で会話を活性化
先ほど感情発話法について解説していきましたが、感情表現には大きく分けて3種類あります。
まずは、次の2つの例文を読んでください。
【その1】
聞き手
「好きな食べ物は何ですか?」
話し手
「ラーメンが好きで毎日1回は食べています。人気の○○店には週に3回足を運んでいます。○○店の魅力は?と言うと、あっさりとした豚骨スープですね。」
【その2】
聞き手
「好きな食べ物は何ですか?」
話し手
「ラーメンが好きで、毎日1回は食べています。うまい!と評判のお店や新店舗には必ず足を運びます。最近のおすすめは?と言うと、先日OPENした△△店は、とても美味しかった。」
(例えば・・・)豚骨スープはあっさりとして、たっぷり乗ったモヤシも食感が良くて麺と絡んで食べごたえがありました。そして厚切りチャーシューは、歯がいらないほどやわらかな溶ける食感が癖になりますね。」
2つの会話例の違いが分かりますか。
【その1】
「と言うと」を交えて、感情を表現しているため、会話にふくらみがあります。合格点と言っていいでしょう。
【その2】
「例えば」という言葉を使って、感情表現に具体的な要素をプラスしています。そのため、発話にボリュームがでてより魅力的な会話になっています。
具体例で会話を活性化をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・理解の促進につながる
・具体的には、例えば
・練習問題で実践!
コミュニケーション能力-発話④具体例で会話が活き活き
くり返し表現でコミュ力UP
繰り返し表現法とは、自分が発した言葉について、言葉を変えてもう一度話す技法です。まずは、次の2つの発話を読んでみてください。それぞれどんな印象をもちますか?
例1
「今日はお台場に行ってきました。楽しかったです。」
「○○店のピザが美味しかったです。」
「アプリのゲームにはまっています。」
例2
「今日はお台場に行ってきました楽しかったです。
イベントに参加してすごく盛り上がりました!」
「○○店のピザが美味しかったです。
2人前くらい食べられそうです!」
「アプリのゲームにはまっています。
寝る間も惜しんでやっています。」
いかがでしょうか。例1より例2の方が、話し手の感情が強く伝わる印象がありませんか。ポイントは「繰り返すこと」です。
例2は、例1の文章の後ろに、同じ意味合いの文章を言葉を変えてプラスしています。伝えたい重要な気持ちは、1回だけでなく繰り返し伝えることで強調することができるのです。
繰り返し表現法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・メリットと効果
・スカイツリー例文
・練習問題で習得!
コミュニケーション能力-発話⑤繰り返し表現法
発話力でコミュ力を向上!
今回は、コミュ力を高める「発話力」の鍛え方についてまとめていきました。発話が習得できるようになると、自分から話題が提供できるので、どんな相手とも会話を楽しむことができます。会話が続かない・・・と悩むことも少なくなるのでしょう。ぜひ、1つだけでもいいので実践してみてくださいね。
次回は、コミュ力を上げる「心理面の健康」について解説していきます。
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