会話が続かない悩みを解消!初対面・会話の導入で使える話題づくりのコツ④
話題づくりのコツを身に付けよう
コラム③では、会話が続かない時の対処法の1つ「自己開示は情報+感情」について解説しました。自分のありのままを伝えることは、決してマイナスではありません。相手もあなたも楽しく会話が続けられるように、自己開示していきましょう!
今回は、会話が続かない時の対処法の3つ目「ウイキペディア会話展開法」についてご紹介します。
「何を話せばいいのかわからない」
「会話のネタが見つからない」
「沈黙がこわい」
などの悩みを、話題づくりで解決していきます。話題づくりのコツを身に付けて、コミュニケーション力をアップさせましょう!
ウィキペディアの原理を使った発話法
「Wikipedia(ウィキペディア)」は膨大な情報がまとまっている有名なウェブサイトです。様々な物事について詳しい解説が載っていて,とても便利ですよね。ウィキペディアの解説には,多くの単語に「リンク」が貼られていて,「リンク」をクリックすると,その単語についてより詳しい説明が得られるしくみになっています。例えば,人気スケート選手の羽生選手。ウィキペディアで調べると,以下のように解説され,下線部にはリンクが張られています。
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羽生 結弦(1994年(平成6年)12月7日 – )は、宮城県、仙台市、泉区出身のフィギュアスケート選手。男子シングル。全日本空輸(ANA) 所属。早稲田大学人間科学部在学中。
↓
このうち「仙台市」をクリックすると・・・
↓
仙台市(せんだいし)は、宮城県の中部に位置する同県の県庁所在地かつ政令指定都市。また東北地方最大の都市でもある。
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この説明についても,多くの単語にリンクが貼られています。このウィキペディアのように,自分の話した内容(文章)を構成する単語について自分でリンクを作っていって,リンクされた単語についてさらに深く説明していく,という方法を使うと,思った以上に長く話し続けることができますよ。
具体例その①(発話の場合)
例えば,話し手として自分が発言したとします。
「私の好きな食べ物は日高屋のチゲ味噌ラーメンです。職場の近くにあるので,週に3日は通ってチゲ味噌ラーメンを食べています。」
↓
さきほどの文章については,このような感じでリンクを貼ることができます。
「私の好きな食べ物は日高屋のチゲ味噌ラーメンです。職場の近くにあるので,週に3日は通ってチゲ味噌ラーメンを食べています。」
そうして,リンクをクリックして,さらに深く話していけばいいのです。
*日高屋をクリック
→日高屋はここ10年ぐらい増えてきたラーメン屋さんで、リーズナブルな中華を手ごろな値段で食べられるので重宝しています。
*チゲ味噌をクリック
→チゲみそラーメンは具はホルモン入りの野菜炒めで、ピリッと辛いスープがとてもおいしいです!
具体例その②(傾聴の場合)
今度は傾聴側から考えてみましょう。今度は会話の相手が以下のように発言したとします。
「私の好きな食べ物は日高屋のチゲ味噌ラーメンです。職場の近くにあるので,週に3日は通ってチゲ味噌ラーメンを食べています。」
↓リンクを貼ります
「私の好きな食べ物は日高屋のチゲ味噌ラーメンです。職場の近くにあるので,週に3日は通ってチゲ味噌ラーメンを食べています。」
このリンクに対して、質問をしていくと会話が続きやすくなります。基本は「5W1H」で聞くと良いでしょう。「日高屋」を例に作ってみます。
・いつ(When 時間) →日高屋に行くようになったのかいつからですか?
・誰と(Who 人) →どんなお客さんが多いですか?
・どこで(Where 場所)→職場からどれぐらいかかりますか?
・何を(What 詳しく)→どんなメニューがありますか?
・どういう理由で(Why きっかけ)→行くようになったきっかけは?
・どのようにして(How 手段)→どんなメニューがおいしく食べれますか?
こんな感じで質問をして展開していくと良いでしょう。
練習問題
では,練習問題を使ってマスターしてみましょう!以下の文章のどこにリンクを貼れるでしょうか。また,リンクを貼ったら,そのリンクについて、膨らませる発言と5W1Hを使って3つ質問を考えてみましょう。
1 私の好きな食べ物は王将のチャーハンです。高田馬場にある王将によく行っています。
→膨らませる発言 質問3つ
2 私の仕事はスポーツ用品の営業です。最近は残業が多くてクタクタです。
→膨らませる発言 質問3つ
=解答例=
1 私の好きな食べ物は王将のチャーハンです。高田馬場にある王将によく行っています。
→膨らませる発言
「どうして王将のチャーハンが好きかというと,具がたっぷり入っていて,炒め具合がちょうどよく感じるからです。」
→質問3つ 王将のチャーハンを拾う
「王将のチャーハンをいつも頼みますか?(時間)」
「王将のチャーハンを食べるきっかけは?(理由)」
「王将のチャーハンってどんな味ですか?(詳しく)」
2 私の仕事はスポーツ用品の営業です。最近は残業が多くてクタクタです。
→膨らませる発言
「スポーツ用品の営業ですが、例えば町中にあるスポーツ関連の販売店に商品を置いてもらえるようにする感じですね。特に多いのがサッカー関連です。自分が販売した商品で活躍する選手がいるとうれしいですよ!」
→質問3つ 営業を拾う場合
「どんなところに営業に行きますか(場所)」
「営業のこつは?(手段)」
「営業をしようとおもったきっかけは(理由)」
目に入った情報で話題を創ろう
先ほどは基本的な話題の展開方法をお伝えしました。もう1つの展開方法として、相手の服装や髪型、持参したものにスポットを当て見るのもおすすめです。
例えば、
・最近流行りの○○ですね。
似合っています!
・髪型変えましたか?
爽やかですね。
など、相手の良い部分にスポットを当てて、相手が嬉しそうなら、その話題を広げてみるとよいでしょう。褒められて嫌な気分になる人はいませんから、安心して使ってみましょう。
また、その場にある物をネタにすることもできます。
例えば、
(その場にあるカレンダーを見ながら)
あなた
「カレンダーが前月のままですね。商談場所まで気が回っていなくてダメですよね。1ヶ月がとても早く感じます。」
お客様
「お忙しいんですね。確かに1ヶ月は早いです。今月もあと○○日、あっという間に・・・」
というように、その場の事実をネタにすれば、見ながら会話ができるというメリットがあります。相手も感想や意見を言いやすいので、会話が広がりやすくなりますよ。
共通のネタを捜そう
会話をする中で、相手との共通点を見つけましょう。仕事はもちろん、プライベートな話題の中に共通点が見つかることもあります。例えば、
・好きな食べ物
・好きなスポーツ
・出身地
・休日の過ごし方
・家族や子どものこと
・恋愛の話
などは、共通点が見つかりやすいネタです。さらに可能なら、質問形式で相手を知りたいという姿勢を示し、徐々に相手に近付いていくと良いでしょう。
完璧を目指さなくてもOK!
最後の心構えとして、
「会話は完璧じゃなくてもいい」
「会話が続かなくてもOK」
という大前提を押さえておきましょう会話は言葉のキャッチボールです。あなただけが「楽しい会話にしなければ」と身構えなくても大丈夫です。相手によっては思ったように話題が広がらず、会話が続かないことも、もちろんあります。しかしその時に
「自分の会話づくりが下手だから…」
「自分に会話力がないから…」
と自信をなくす必要は全くありませんよ!会話を作るのはあくまで「あなた」と「相手」です。相手の様子を見ながら話題を提供し、焦らずに会話をつなげていくことが大切です。今回ご紹介した話題づくりのコツは、慣れないうちはぎこちなく感じるかもしれません。しかし、繰り返し行ううちに自然と会話が続くようになり、自分のコミュニケーション力がアップしていると実感できるはずです。会話作りに自信のない方は、ぜひ実践してみてくださいね!
次回は、会話が続かないコラムのまとめとしてお伝えしてきたポイントを整理していきます。一緒に確認していきましょう!
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