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「限界設定」って何?健康的な協調性へのカギ

協調性


「限界設定」って何?健康的な協調性への鍵③

コラム②では、協調性を高める方法の1つ「「集団への帰属意識」を高める」について考えました。今回は、協調性を高める方法の2つ目『「限界設定」で無理せず協調』についてのコラムです。練習問題を交えながらご紹介していきます。

協調性と過剰適応

協調性を考えるときに、問題となるのが「過剰適応」という用語です。過剰適応とは、必要以上にその環境に自分を合わせてしまう状況を意味します。

以前相談を受けたAさんは過剰適応で悩んでいました。

Aさんには、お金がなく、家賃など10万円必要な友人がいました。友人が大変困っているので助けようと思って、Aさんは何とかお金を工面してお金を貸しました。

しかし、今度はAさんのお金がなくなり、月末まで食費を削る羽目になってしまったようです・・・そういった援助のし過ぎがいままで1度や2度ではなく、何度も同じようなことがあったとようです。
協調性を高めるには想像力が必要
こういった状況は過剰適応を疑います。協調性を発揮しているときは、時間を失ったり、心理的な負担となることがあります。協調性はあくまで、自分の余裕の範囲内で、健康的に行うものなのです。

では健康的な協調性とはどのような事を心がけると良いのでしょうか?

健康的な協調性とは?

健康的な協調性において心がけることは以下の3点です。

①相手の状況を考える
まずは相手の状況や気持ちを考える

②限界設定を考える
自分の余裕を考える

限界設定をする

③気持ちよく手伝う
一度決めたらその範囲内は気持ちよく手伝う

このようなステップで行います。ポイントは、「限界設定」です。限界設定とは「自分には、ここまではできるけど、ここから先はできない」という区切りの部分になります。

この部分を明確にすると、自分ができる範囲内で協調性を発揮することはできるので、過剰適応になることはありません。

Aさんの例で考えてみましょう

①相手の状況を考える
「そうかあ〇〇君大変だな。家賃払えないのか・・・今とても焦っているな」

②限界設定
「僕の月末までの余裕資金は、現実的に2万円までだ。限界設定は2万円にしよう」

③気持ちよく手伝う
「家賃大変だね。。ただ僕も毎月これぐらいしか、余裕のお金がないから、2万円までは助けることができるんだけど、それ以上は厳しいんだ。でも2万円だったら、貸せるから困っていたら助けるよ!」

こんな形で「限界」をしっかり相手に示すのです。

協調性を高める方法

協調性が歪んだ形で出てしまう方は、どこからどこまで手伝うのか曖昧になっています。必要以上に我慢をしてしまって、結果的に自分を苦しめることになります。

協調性は自分ができる範囲内で行う。そして、一回限界を決めたらそこまでは気持ちよく手伝う!ということを心がけましょう。

練習問題

あなたの友人は恋人がいるのですが、現在関係がうまくいかず悩んでいます。最近毎日電話が掛かってくるようになり、毎回長時間に電話になっています。あなたは協力したいと考える一方で、少し疲れてきました。以上のような状況で以下の3つのステップについて考えてみましょう。

①相手の状況を考える

②限界設定

③気持ちよく手伝う

 

 

解答例

①相手の状況を考える
恋人とうまくいときは誰しも混乱してしまい、相談したくなるものだ。友人も今は大変な時期だ・・・

②限界設定
悩みの相談に乗りたい気持ちはあるが、毎日は体調もあり厳しい。電話は厳しい旨を伝えて、毎週土曜日のお昼に一緒にランチをして悩みを聞くようにしよう。

③気持ちよく手伝う
最近朝早く起きる必要があるから、平日の電話はちょっと厳しくなってきたんだ・・・その代わり、土曜日ランチしない?そのときじっくり話きくよ!→実際ランチの時はしっかり話を聞く

協調性は健康的に

このように、協調性を発揮するときは限界設定をしておけば、相手も自分も距離感を取りやすくなり、健康的な関係を築きやすくなります。

まったく協調しなかったり、逆に協調しすぎもNGです。健康的な範囲内で、お互いWINWINになることができるように、助けあいましょう。

視点を変えて協調性を高めよう

人間には返報性の心理があり、きっと助けた分は相手も自分も助けてくれます。次回は、協調性を高める方法の3つ目「新しい視点を持とう」についてご紹介します。

★協調性を高めるポイントは、想像力、相手の気持ち、話を聞く

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人間関係講座

*出典・参考文献
 水野邦夫(2004)「良好な対人関係に及ぼす性格特性・社会的スキルの効果について
– 自己評定データをもとに(人間心理学科)-」 聖泉論叢
渡邊慶一(2013)組織における連携と協働 -“即興表現”でファシリテートする変革のコミュニティ- 京都聖母女学院短期大学研究紀要 42,
本間道子(2011)集団行動の心理学―ダイナミックな社会関係のなかで (セレクション社会心理学)
瀧澤 純・山下 利之(2013)他者の心の推測における自己中心性バイアスに及ぼす特権情報の考慮の効果Cognitive Studies,20(3), 343-352.



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