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感情コントロールが利かなくなる「高EE」ってなに?②

感情コントロールが利かなくなる「高EE」ってなに?②

コラム①では、感情コントロールについて概観していきました。ここからは1つ1つ具体的にお伝えしていきます。

今回は、感情コントロールができない状態「高EE」の問題点について解説します

高感情出力とは

皆さんは、感情コントロールができなくなった経験はありますか?人間ですので、長い人生の中で1度は感情的になぅてしまったことがあると思います。

それが、健康的な範囲内であれば問題ナシですが、頻繁に感情コントロールができない場合は注意が必要です。

臨床心理学の世界に、「高EE(高感情出力)」という用語があります。EEとは、エクスプレシッドエモーション(Expressed Emotion)の略で、表情、口調、態度など感情の表し方を表しています。

この感情表出が強ければ「高EE」となり、弱ければ「低EE」となります。感情コントロールができない人は、前者に当てはまりますね。

感情コントロールができない

高EEの歴史

高EEは、1962年にジョージ・ブラウンによって始まった、家族の「統合失調症患者」への感情表出を調べた研究により、発見された概念です。

ブラウンは、1948年にロンドンの医学研究評議会社会精神医学(MRCSP)というユニットに加わりました。

当時、統合失調症患者の治療に広く使用されていたため、患者が症状が安定し機能的に回復した後退院しました。

しかし、患者の多くは症状の「再発」のため退院後すぐに再入院することになっていました。症状の再発の根拠を理解するために、229人の男性が精神科病院から退院したジョージブラウンと、彼の同僚によって研究が開始されます。

その結果、再発との関係が強かったのは、家族との関係でした。

退院して、両親または妻と住んだ患者は、兄弟姉妹と一緒に住んでいた患者よりも再発する可能性が高く、再入院が必要でした。

そこで、ブラウンは音声インタビュー導入し、患者の症状と家族関係の結びつきを調べることにしました。その結果、EEを構成する要素を発見し、「高EE(高感情出力)」という概念が形成されたのです。

感情コントロールができない3つ理由

そのEEのなかでも、高EEに関係する要素は以下の3つになります。

1.批判的な感情表出
「いい年して職にも就かないなんてだらしない」「寝てばかりでゴロゴロして情けない」などと、患者さんを批判することをいいます。

2.敵意のある感情表出
「この子がいなくなればいい」「ぶん殴ってやりたい」「この子のせいで私の人生は崩壊した」などの敵対的な感情をぶつけることです。

3.情緒的に巻き込まれている感情表出
「この子は病人だから私が看病しないと」「この子の気持ちは私にしかわからない」など過保護や過干渉になってしまうことです。ちょっとしたことで泣き崩れたり、抱き着いたりなど冷静さを失うことも含まれます。

この3つのように感情コントロールができず、感情のまま振舞ってしまうと、お互いのメンタルへルスにも良くないですし、人間関係が崩壊する恐れもあります。

★感情コントロールができない人は3つの訓練でコツを実践しよう
人間関係講座

目次

①原因と3つの訓練-概観
②「高EE」ってなに?
③コントール不足の特徴と問題点
④「脱中心化」でコントロール
⑤「認知療法」で考え方を改善
⑥衝動的な感情は「深呼吸」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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