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夫婦喧嘩の理由「価値観の違い」を乗り越える

夫婦喧嘩の理由「価値観の違い」の対処法②

コラム①では、夫婦喧嘩の4つの原因とその解決策をあげました。具体的な解決策は「①価値観の違いを受け入れ、歩み寄る」「②相手を尊重したコミュニケーション」「③共通の話題作り」「④感謝の気持ちを持つ」というものでしたね。

今回は「価値観の違いを受け入れ、歩み寄る」ということについて考えていきたいと思います。

夫婦の価値観は違って当たり前!

夫婦になるということは、日常のルールやライフイベントを二人で決めて暮らしていくということです。

・食生活
・家事の役割分担
・住居や金銭管理
・子育て
・親戚づきあい

二人でいろいろな決めごとをする中で、お互いの考え方や感覚の違い「価値観のギャップ」に気づきます。そして、そのギャップへの戸惑いやいらだちから夫婦喧嘩になってしまい、夫婦関係が悪化してしまうことも少なくありません。

「離婚に関する調査2016(リクルートブライダル総研調べ)」でも、最も多い離婚理由として「価値観の違い」が挙げられています。そもそも価値観は、育った環境や経験、所属してきたコミュニティ等で変わってくるものです。元々他人同士で性別も違う夫婦の価値観は違って当然なのです。

「彼(彼女)とは価値観がピッタリ合うの♡きっと運命に違いない!」

そんな浮かれた新婚カップルも、それは幻想だったと気づくのは時間の問題かもしれません。恋人・新婚時代に見えていた相手の価値観は、ほんの一部分。日々生活を共にし、大きな決断や問題に直面したりすると、今まで隠れていた相手の価値観が浮き彫りになってきます。

そうなると、事によっては相手に幻滅したり腹が立ちはじめ、夫婦喧嘩が勃発!なんていうこともなりかねません…。

まずは、「夫婦の価値観は違っていて当たり前」という認識を持つことからスタートしましょう。

夫婦喧嘩の理由の対処法を解説

夫婦円満に暮らす2つのポイント

先ほどお伝えした「夫婦の価値観は違って当たり前」の認識を持ったうえで、夫婦喧嘩にならず円満に暮らしていくためのポイントを2つお伝えします。

①相手の価値観の背景を知る
夫婦で異なる価値観は、その「違い」自体が必ずしも問題なのではありません。

・相手の価値観を否定する
・自分の価値観を押し付ける

このような態度が、夫婦喧嘩に発展してしまうのです。相手の言動が、あまりにも自分の価値観とかけ離れていると、「そんなのおかしい」「~すべきだ」と頭ごなしに批判したり、「どちらが正しいか」と白黒や勝ち負けをつけようとしがちです。

しかし、価値観に正しいも間違いもないのです。「そんなのおかしい!」と一刀両断するのではなく、「どうしてそう思うの?」「何故そう考えたの?」と、背景にある気持ちや考えを聞いて伝え合うことが必要なのです。

門野(1995)の研究でも
「良好な夫婦関係を築く上で、夫婦の意見が一致していることは重要であるが、話し合いで互いの意見を認知し合意を確認した場合の方が、より夫婦関係満足度は高い傾向にある」
と述べられています。

価値観が違っていても、お互いを尊重し、きちんと話し合って答えや決断が出れば、それは夫婦の絆をより深めるものとなるということですね。また、相手を理解しようとする姿勢が伝われば、お互いの気持ちにも余裕が生まれ、建設的な話し合いやベストな歩み寄りのポイントを探すことができるはずです。

②共通の目標に焦点を当てる
神原(1992)は、うまくいく夫婦の基本的結合パターンを、「共生的結合」という言葉で示しています。

共生的結合とは
「共に生き、人生を共に歩むという共同目標のもとで、相互信頼に支えられた相互成長を期しながら互いの人生における短期的・長期的なゴールを目指して喜怒哀楽の体験を積み重ねていく関係」
と説明されています。

つまり、夫婦は、互いの価値観や感情・ビジョンを共有しながら同じ方向を目指すチームであり共同経営者なのです。どの家庭でも、「家族みんな健康で豊かにくらしたい」「子供に幸せになってほしい」等、共通の夢や目標があるはずです。意見が食い違って夫婦喧嘩になりそうな時は「夫婦としてどうありたいか」という家族のビジョン・共通の目標に焦点を当てて、話し合いをしてくことが大切です。

夫婦喧嘩を回避する方法を価値観の違いから解説

夫婦あるある!練習問題で実践

それではここで、価値観の違う夫婦あるあるパターンで考えてみましょう。

とある日曜日の朝、だらだらゴロゴロしたい夫と、お出かけしたいアクティブ派の妻。喧嘩になるパターン

「休みだからってゴロゴロして!たまには子供を、どこか連れて行こうとか思わないわけ?!(怒)」

「毎日遅くまで仕事してるんだから、休みの日ぐらいゆっくりして何が悪いんだよ!(怒)」
…このままでは夫婦喧嘩まっしぐらです。

 

練習問題1(相手の価値観の背景を知る)
休日の過ごし方についての夫婦それぞれの価値観には、どのような気持ちや考えがあるのか想像してみましょう。

妻の価値観背景

 

 

夫の価値観背景

 

 

 

解答例
妻の価値観背景
⇒・休日は家族で過ごせる貴重な時間
⇒・できるだけ多くの体験をしたいし、子供にもさせてあげたい

夫の価値観背景:
⇒・休日は日頃の疲れを癒せる貴重な時間
⇒・家族のために週明けからバリバリ働くためにも、休息して心身の充電をしたい

 

練習問題2(夫婦共通の目標に焦点を当てて話し合う)
この事例の夫婦が目指す家族ビジョンは「みんなが元気で笑顔を絶やさない」とします。このビジョンに対する夫婦共通の目標はどのようなものが考えられるでしょうか?長期的な目標、短期的な目標に分けて考えてみましょう!

目指す家族のビジョン
「みんなが元気で笑顔を絶やさない」

ビジョンに対する長期的目標

ビジョンに対する短期的目標

 

解答例
ビジョンに対する長期的目標
⇒子供が成人するまで、できるだけ多くの思い出を作る

ビジョンに対する短期的目標
⇒今週中に1回は家族で楽しむ時間を作る

 

練習問題3(それぞれの価値観、共通の目標で歩み寄る)

練習問題1・2の解答例から、「休日は出かけたい妻」と「休日は疲れを癒したい夫」両方の価値観を尊重しつつ、目標である「家族で楽しむ時間を作る」ことを達成するためには、どうしたら良いでしょうか?お互いの歩み寄り休日プランを考えてみましょう。

歩み寄り休日プラン

 

 

解答例
歩み寄り休日プラン
⇒お休みとなる土日のうち、1日は家族3人でレジャーを楽しむ。今週は、子供にとっても初めての経験であり、パパにとっても癒しになりそうなパンダのシャンシャンを観に行こう!

夫婦喧嘩は2つのポイントで回避を目指そう

価値観の違いが夫婦の成長に

夫婦で価値観の違いに触れ受け入れることは、これまでの自分には無かった新しい視点を持ち成長できる機会でもあります。

つい文句を言ってしまいそうなとき、喧嘩しそうになったときは、まずは一呼吸おいて、相手の考えや思い「その価値観の背景」を理解する姿勢を持ちましょう。さらに、自分たちが家族としてどのような暮らしや子育てを望んでいるのか「夫婦共通の目標」に目を向ければ、自ずと歩み寄れるはずです。

次回は、夫婦喧嘩対策の2つ目「相手を尊重したコミュニケーション」についてお伝えします!お楽しみに!

★夫婦の価値観は違って当然!2つのポイントで夫婦喧嘩を回避しよう!

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人間関係講座

*出典・参考文献
「離婚に関する調査2016」(2016)リクルートブライダル総研http://bridal-souken.net/data/divorce/divorce2016_release.pdf
神原文子(1992)「夫および妻の夫婦関係満足度を規定するもの」愛知県立大学文学部論集(社会福祉学科編),41,37‒6.
門野里栄子(1995)「婦間の話し合いと夫婦関係満足度」『人間科学年報』第20号,人間科学会
ジョン・M・ゴットマン&ナン・シルバー(2017)「結婚生活を成功させる七つの原則/(翻訳)松浦秀明」第三文明社