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人間嫌いの克服法「周りの目を気にしない」④

人間嫌いの克服法「周りの目を気にしない」④

皆さんは「人からどう思われるか」を気にするほうですか?やはり人間なので、誰にでも相手に不快に思われないようにする気持ちはあるでしょう。しかし、相手を気にする傾向が行き過ぎると人間嫌いになってしまうことがあります。

自意識過剰とは?

一般的に周囲の目を気にする傾向を「自意識過剰」という表現することがあります。ただ、心理学的には自意識は「公的自己意識、私的自己意識」に分けられます。

「これを言ったら嫌われるかな」「自分の服装は変じゃないかな」といった周囲の目を気にする意識を「公的自己意識」呼びます。「公的自己意識」が強まると対人不安になりやすいと考えられています。もちろん周りと協調するためには大切なのですが、過剰になっている方は注意が必要です。

そして、「私的自己意識」とは、自分自身の考えや意見を大事にする姿勢を意味します。周囲からの評価は自分を客観的に見るという点では大事ですが、それと同等、もしくはそれ以上に自分自身がどうしたいかに着目していきます。

堀井(2001)の研究では、公的自己意識・私的自己意識と、対人恐怖との関連が調べられています。実験では、高校生256名、大学生271名、計527名の青年を対象に質問紙を用いて、調査を行いました。以下の図をご覧ください。

まずは男子をご覧ください。特に「公的自己意識」に大きく影響を与えているのは、「自分や他人が気になる心性」であることが見て取れます。他人を気にしすぎると人間嫌いになると考えられそうですね。一方で、どの心性も私的自己意識にはほぼ影響がないと言えますね。

続いて女子を見ていきましょう。男子に比べて公的自己意識への影響が大きいですね。女子の方が周りからどう見られているかを気にする傾向にあることが考えられます。しかし、私的自己意識では、若干の負の相関があるものの、こちらもほぼ影響がない程度です。

私的自己意識は安定していますので、少し否定されてぐらいではブレません。「自分とは○○な人間だ」という確固たる自分を理解することで、自分らしさを確立していくことができ人間嫌いを和らげることができます。

バランスが人間嫌いを克服

ただ、もちろん私的自己意識も過剰になりすぎると悪影響になります。理想なのは、公的・私的の2つの自己意識のバランスを取ることです。良い意味では相手への気遣いができる部分がありますし、自分がどうありたいかを大事にしすぎると、一人よがりで配慮にかけた印象になってしまいます。

どちらにもメリットデメリットがあります。まずは自分がどれだけ「私的自己意識」を出せているか、「公的自己意識」を出せているかを把握すると良いでしょう。以下の表は2つの自意識のメリットデメリットをまとめたものです。

 

私的自己意識は、好きなことに打ち込める、自己表現ができるいっぽうで、過剰になりすぎると自己中心的になり共感性が欠如してしまいます。

公的自己意識は、気遣いや共感など協調性を高めてくれるものの、エスカレートすると対人恐怖症や過緊張などを引き起こします。その結果、人間嫌いになってしまうこともあります。このようにどちらか一方に偏るのではなく状況によってバランスよく使い分けるのがベストです。

実践!自意識過剰を治す練習問題

あなたは来週の月曜日、30人の前で朝礼のスピーチをしなさいと上司から指示を受けました。この時、「公的自己意識」が高い人、「私的自己意識」が高い人、「バランス」を取る人でどのような意識の違いが起きるでしょうか。それぞれ考えてみましょう。

・公的自己意識

・私的自己意識

・バランスを取る

 

解答例

・公的自己意識
⇒絶対を失敗してはならない!
本番で失敗したら嫌われるに違いない
上司からの評価が下がるのでは…

・私的自己意識
⇒そういえば前に興味深いことがあった
笑えなくてもいいや。この話がしたいな
最近、○○の本が面白かったなったんだよね。

・バランスを取る
⇒上司からの評価も重視したい。場の雰囲気も
ある程度は配慮するが、自分の意見はしっかり言いたい。
最近、○○の本が面白かったから
皆に分かりやすく要約してみよう。

上記のように私的・公的のバランスを取ることで人間嫌いな考え方を和らげることができます。つい他人の目を気にしてしまうという方は、ぜひ実践してみてください。

自意識過剰は思い込み!考え方を変えることで自分を表現しよう

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目次

①克服方法を解説
②心理学研究
③愛着障害の問題
④周りの目を気にしない
⑤積極的完璧主義
⑥見捨てられ不安とは

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出展・参考文献
堀井(2001)青年期における自己意識と対人恐怖心性との関係 山形大学紀要. 教育科学 = Bulletin of Yamagata University. Educational Science 12(4), 85(453)-100(468), 2001-02-15