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褒める言葉を伝える「ストローク」とは④

褒める言葉を伝える「ストローク」とは④

コラム①では、褒める言葉について概観していきました。コラム③からは具体的な鍛え方・活用方法を解説しています。少しおさらいすると、「①語彙を増やそう」「②ストローク上手」「③過程褒め>結果褒め」「④リフレーミング」「⑤相手基準で褒める」「⑥こだわりポイント褒め」の6つでしたね。

今回は、「②ストローク上手」を解説していきます。

褒める言葉とストローク

さて!さっそくですが、褒める言葉を磨くために、心理療法の1つであるストロークという概念を紹介します。ストロークとは「人との関わり方」を意味します。抽象的な概念なので、解説を読みながら感覚をつかんで頂けると幸いです。

ストロークは

条件付き肯定的ストローク」
無条件の肯定的ストローク」

の2つに分けられます。まずは「条件付きストローク」について説明します。条件付きの肯定的ストロークの例を挙げます。

・100点を取ったから褒める
・営業成績が上がったから褒める
・上場企業だから相手を褒める

これらはすべて「条件付き」ストロークですね。条件付きでも肯定的ストロークは嬉しいものです。褒められるポイントがある場合は相手に伝えましょう。しかし、条件付きには実は弱点があるのです。それは

「条件付きのストロークはそこまでうれしくない」

という点です。例えば、〇〇さんって上場企業なのですね!素敵!と相手を褒めたとします。もちろん全くうれしくないわけではないのですが、何かがひっかかりますよね。

上場企業じゃなかったら、僕のことを好きになってくれないんかい!と突っ込みを入れたくなると思います。
孤独感を強めている原因

無条件の肯定が最強

これに対して「無条件の肯定的ストローク」はとてもうれしいです。無条件の肯定的ストロークには条件が不要です。

「どんな時でもあなたと私は肯定されている」

という感覚です。どんな時でも・・・というのがポイントですね。特別でなくても良いのです。〇〇だから・・△△だから・・・という理由はいらないのです。無条件に「人と自分は同じく愛される存在だ」という気持ちを育てることが褒める言葉を強くするのです。無条件の愛が孤独感を緩和

褒める言葉の典型例

ここで典型的な無条件の褒める言葉と条件付きの誉める言葉を列挙してみます。参考にしてみてください。

無条件の褒める言葉
・感謝
ささいなことでも
ありがとうとこまめに言う 

・存在の肯定
いるだけで癒される
〇〇さんといるとほっとする
メールをまめにする

・非言語の褒める態度
目があったら微笑む
アイコンタクトをする
相手の方を向いて話す

・傾聴態度
論理的に正しくなくても
相手の話をひとまず聞く
相手の話を受け止める

・価値観の尊重
相手の考えを尊重する
なるほど〇〇という考えがあるのか
あなたはそう感じているのですね

条件付きの褒める言葉
・条件つき感謝
明確な援助のみに感謝する
日常的な感謝がない

・条件付き存在の肯定
旦那が年収を稼いでいる時のみ
にこにこ接する
相手によってリアクションが大きく変わる

・条件つき非言語
目上の人だけ目があったら微笑む
かわいい女の子だけアイコンタクトをする
興味がある話だけ 相手の方を向いて話す

・傾聴態度
論理的に正しいことだけ肯定する
間違っていたら遮断する

・価値観の尊重
相手の考えを尊重しない
論理的な正しさのみ肯定する

このように無条件の褒める言葉はひところが深く、条件付きの褒める言葉は狭く、条件が厳しいと抑えておきましょう。

褒める言葉を使いこなそう!

それでは無条件の褒める言葉をどのようにすれば使いこなせるのでしょうか?現実的に練習問題を交えて考えてみましょう。

練習問題

会話が苦手なヨシダさんは、会話力をつけようと苦手な飲み会に参加しました。しかし、孤立して話すことができませんでした。会話ができない人はつまらない人間だと落ち込んでいます。

考えてみよう!
ヨシダさんは「会話ができない人は」と条件付きで否定してしまっていますね。「どんなときでも人と自分は愛される」という価値観の元に、ヨシダさんを元気づけてみましょう!あなたは幹事だと仮定しましょう。

↓↓

解答例

先日ヨシダさんが参加してくれてめっちゃうれしかったですよ。飲み会が苦手でも参加してくれたこと自体がうれしいです。そこに存在しているだけで、結構存在感があるものですよ。

いかがでしょうか?ちょっと難しいですよね(^^; この褒める言葉は「存在しているだけで価値がある」と無条件のほめる言葉を使っている点です。

大事なことは、どんな行動や生き方でも、一定の愛される価値はあることに気が付くことなのです。〇〇から、△△だから・・・ではなく、どんな時でも、愛される価値はある!がキーワードですね。

例えば

・何も言わずにぎゅっと抱きしめる
・毎日挨拶する
・失敗してもOKと励ます
・そこにいるだけで勇気づけられる
・毎日声をかける
・結果ではなく過程を褒める

これらはすべて無条件の肯定です♪参考にしてみてくださいね。

無条件の肯定を身に付けよう

褒めることは、「言葉」だけではなく態度や振る舞いがとても大切になります。アイコンタクトや、うなづきなども相手を肯定するというメッセージなので、非言語での褒め方も重視していきましょう。無条件に肯定することは、相手の存在自体を認めることにもなり、最強の褒める言葉です。ぜひ使いこなせるように実践していきましょう。

次回は、褒める言葉を磨く「過程褒め>結果褒め」について解説していきます。

★褒める言葉は「無条件に」伝えよう

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人間関係講座

目次

①褒める言葉-概観
②簡易診断とチェック
③「語彙力」を鍛えよう
④「ストローク」とは
⑤「過程」から始める!
⑥リフレーミングで褒め上手
⑦「相手基準」でガンガン褒める
⑧「こだわりポイント褒め」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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