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こどもや旦那にイライラすることを止めたい,子育て期間

こどもや旦那にイライラすることを止めたい,子育て期間

皆さんこんにちは。
公認心理師、精神保健福祉士の川島達史です。

今回のお悩み相談
「子どもや旦那へのイライラをやめたい」
です。

相談者
37歳女性
結婚6年目
共働き
3歳 7歳の子ども


お悩みの内容
私は現在、フルタイムで働きながら子育てをしています。
 ・子供が夜寝ない
 ・癇癪を起すと1時間続く
 ・旦那が子育てに積極的ではない
 ・自分の時間を取れない
これらが重なり、絶えずイライラする状況です。結婚前は温厚な性格で怒ることはめったになかったのですが、最近は大きな声で怒ってしまうこともあります。

イライラする自分を止めたいです。どうすればいいですか?

子どもが小さいうちは癇癪が多いですし、おむつ変え、お着替えなどやることが山積みだと思います。イライラするのも当然だと思います。

当コラムで一緒に対策を立てていきましょう。

イライラするのは黄色信号

黄色信号

人の負の感情には段階があります。イライラするのは強めの段階になるので、心の黄色信号と考えると良いと思います。

1段階 もやもや 疑問 疑惑
2段階 不満 不服
3段階 イライラ ムカつき
4段階 怒り 暴力 暴言

このようにイライラする気持ちは、怒りの手前にある感情で、何らかの対処をしなくては大変なことになりますよ!という脳の合図なのです。

怒りの恐ろしさ

イライラする気持ちに対処せず、怒りに発展すると取り返しのつかない状態に発展するかもしれません。

・相手に暴言を吐く
・些細なきっかけで離婚
・子どもへの虐待

イライラの感情に流されて行動すると、人間関係に亀裂が生じる恐れがあります。建設的な主張するのであれば問題ありませんが「暴力をふるう」「暴言を吐く」などの行為は対人関係を崩壊させるかもしれません。

以下はイライラする問題点に関する研究です。気になる項目がありましたら展開してみてください。

心理的健康を下げる

橋本・織田(2008)は都内大学生・大学院生286名を対象に
 「短気や敵意」と「心理的QOL」

の関係を調べました。心理的QOLとは、心理的な健康度を意味します。リラックスして過ごす、人生を明るく過ごしているなどがあたります。その結果が下記の図となります。

短気,心理

当然の結果とも言えますが、短気は心理的な健康度を下げることが分かります。当たり前ですが、怒りを感じている時に幸福は感じられにくいですよね。

憂鬱な気持ちを増やす

髙橋・山本(2016)が教員200名、学生360名を対象に調査した研究によると、怒りは様々な心理的な問題とかかわりがあることが示唆されています。以下の図をご覧ください。

イライラする

このように、怒りが高いと、憂鬱も高くなることがわかります。日常的にイライラする人は、憂鬱な気持ちも感じやすいと言えるでしょう。

情緒不安定になる

さらに怒りと情緒不安定の関連も示されています。

怒りを乗り越えよう

上図のように、怒りの高さと情緒不安定の高さには正の相関があることが読み取れます。つまり、イライラ傾向が高い場合、精神的にも不安定な状態になりやすいのです。

身体の健康も下げる

橋本・織田(2008)の同研究では、「短気や敵意」と「身体的QOL」の関係も調べられています。

身体的QOLとは、身体の健康度を意味します。以下の図はこれらの結果を表したものです。まずは、短気から見ていきましょう。

短気と心理的QOL

図のように短気が高いほど、身体的QOLが下がることが分かります。すぐにイライラしてしまう人は、心も体も健康的になりにくいと言えそうです。

身体症状が出る

髙橋・山本(2016)が教員200名、学生360名を対象に調査した研究によると、怒りは様々な心理的な問題とかかわりがあることが示唆されています。以下の図をご覧ください。

イライラする 問題

このように、怒りが高いと、身体症状も高くなるという正の相関が示されています。つまり、イライラすることが多い人は、体の健康にも悪影響が出やすいのです。

髙橋・山本(2016)が教員200名、学生360名を対象に調査した研究によると、怒りは様々な心理的な問題とかかわりがあることが示唆されています。

感情をコントロールしよう

上記の図を見ると、怒りの高さと集中力の欠如には相関関係が見られます。直感的にもわかりやすいと思いますが、イライラは集中力を削いでしまうのです。

 

イライラする診断

ここからはイライラする気持ちを整理するやり方をお伝えします。成果を把握するために、定期的なチェックをおすすめします。

イライラする対策

それでは、ここで具体的な解決策を見ていきましょう。先ほどお伝えした通り、イライラする状態は心理的にも、身体的にも悪影響を与えます。生活の質を高めるためにも、イライラにしっかり対処してきましょう。

イライラを抑えるために、以下の5つの方法を提案させて頂きます。

①手(間)を抜く
②自分を励ます
③助けを求める
④期待しない
⑤メタ認知力をつける
⑥感謝を探す

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①手(間)を抜く

心理学の研究では、時間がない時にイライラしやすいことが分かっています。イライラしているという事は、ある意味で時間の追われていることに気がつきなさい!という脳のお知らせなのです。

そのためイライラし始めたら生活の中で手を抜ける部分はないか?考えることをオススメします。手を抜くとは日本語的にマイナスイメージですが、手間を抜くを考えてみてください。

 ・朝食はパンとバナナで済ます
 ・夕飯も1品は総菜で終える
 ・掃除の回数を減らす
 ・アイロンはかけない クリーニングにする

これらを意識してみましょう。多少部屋が汚れていても死ぬことはありません。予算が掛かることもありますが、健康を害した方がもっと高くつきます。

手間を抜けるところはちゃんと抜く!これをぜひ意識していきましょう。

②自分を励ます

旦那が言うことを聞いてくれない、子供が言うことを聞いてくれないという状況が続くと、だんだんと自分に自信がなくなってくることもあると思います。

ただ1つの命を産み落とし、なんやかんや育てているご自身をぜひ褒めて、あげてください。完璧でなくても十分です。子どもは子どもなりに自分自身で人生を切り開く力を持っています。

背負いすぎず、60点の子育てでOk!と自分をみとめていきましょう。

③助けを求める

子育て期間中に避けたいのが心理的、精神的に孤立することです。私たちの心は孤独に弱く、悩みを抱え込むと参ってきてしまいます。

手段はどんなものでもOkです。
 ・親友に愚痴る
 ・実家の母親
 ・SNSで匿名で相談する
 ・屈託のないママ共に相談
 ・深刻な場合は子育て支援センターなど

に悩みを相談し、場合によっては助けを求めることも大事です。

 

③旦那やこどもへの期待を下げる

イライラが収まらない場合は、思い切って「自分の基準」を修正するのも1つのやり方です。人は「期待を裏切られた時」に怒りを感じます。この期待値とイライラの関係を示したのが以下の図です。

イライラや怒りの原因

期待値である「50」を下回るほどイライラは増えていきます。一方で、「50」を上回ると納得・満足・感動などのプラスの感情が現れます。

つまり、イライラしやすい方は、相手への期待値が高すぎる可能性があります。日常的に他人にイライラしてしまう…という方は、相手への期待を見直すことが必要です。

期待値を下げる方法を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

それでは、どのように相手への期待を下げていけば良いのでしょうか。具体的な方法としては、以下の3つのステップで進めていきます。

1.旦那や子どもへの期待値を50とする

まずは、期待していることを
期待値50と置きます。


「毎日子供と遊んでほしい」
⇒私の期待値50

2.相手への満足度を考える

相手の実際の行動を見て、
0~100で満足度を考えて見ましょう。


「夫が日曜日しか子供と遊んでくれなかった。」
⇒相手への満足度20

3.大きく下回る場合は修正する

大きく下回る場合は自分の基準を見直していきます。ポイントは相手の状況も考えることです。


「夫は仕事は忙しいから毎日は難しい。」
⇒私の期待値50
⇒相手への満足度50

このように、自分の基準が下がると同じ期待値50でも受け入れられる範囲が広くなっていきます。
相手がしてくれたことへの満足度が高まり、イライラが軽減されます。

イライラする理由を対処

 

 

⑤メタ認知力を付ける

メタ認知とは、簡単に言うと、一歩引いた視点で物事を見ることです。例えば、「イライラしているな…」と自分の感情を客観的に観察するなどです。

メタ認知力を高めることによって、小さなイライラの火種を気づけるようになります。その結果、早めの対処ができるようになり、怒りの感情を最小限にとどめることができるのです。

メタ認知についてより深く知りたい方は下記をご覧ください。
メタ認知力を鍛える方法

 

⑥感謝の気持ちを持つ

親しい中であるほど、感謝の気持ちを忘れやすくなります。感謝の気持ちが薄れると、時に相手へのイライラが増えてしまうこともあるため注意が必要です。

実は日常的に感謝の気持ちを持つ人は、幸福度が高まることが分かっています。ここで感謝と幸福感について調査した心理学の研究を見ていきましょう。

 Barton(2015)ら米国ジョージア大学の研究チームは、468組の夫婦を対象に感謝と幸福感に調査を行いました。研究では以下の2つの結果が出ました。

・感謝をするほど夫婦の幸福感が高い
・感謝をすると夫婦喧嘩が修復されやすい

日常的に感謝する気持ちをもち、相手に積極的に伝えることでイライラなどの関係を壊す原因を予防できると考えられます。旦那や子どもへの感謝を探す方法をより深く知りたい方は下記をご覧ください。

感謝の気持ちを持つ,伝え方

イライラする,感謝する

発展コラムとお知らせ

ここではイライラする気持ちへの基本的な対処法をお伝えします。より深く解消したいという方向けに発展編コラムを用意しました。該当する方は、ぜひご一読ください。

発展- 女性特有の問題

女性の場合、生理や更年期によってイライラする状態が過剰になることがあります。

生理前になると、些細なことで怒ってしまう…、40代を過ぎたあたりからイライラするようになった…。こんな状況に心当たりがある方は、女性特有の原因を視野に入れた方がよいでしょう。

女性特有の問題について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
イライラする女性の特徴を解説

発展- 認知療法を学ぼう

イライラする気持ちは、考え方の幅を広げると、安定します。心理療法の基礎として認知療法を学習することをオススメします。様々な場面での感情のコントロールができるようになります。

認知療法の基礎

お知らせ

子育てを健康的にするには、親の心の状態やコミュニケーションのあり方を健康的にしておく必要があります。

もし公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・心理療法の基礎
・イライラする気持ちの改善
・暖かい人間関係を築くコツ

など練習していきます。興味がある方はお知らせをクリックして頂けると幸いです。是非お待ちしています。

 

 

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
・高倉実(1995),「大学生のタイプA行動パターンと日常苛立ち事、ストレス反応の関連」,日本心身医学会,35(4),p299-306.
・心理学受講生を対象とした簡易瞑想法の適応:崇城大学研究報告 33(1), 23-31, 2008-03-01
・コンピタンス心理学的視点による簡易瞑想法の効果:崇城大学研究報告 35(1), 13-20, 2009-03-01