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気遣い力を高める「非言語の読み取り」④

気遣い力を高める「非言語の読み取り」④

コラム①では、気遣いについて概観していきました。コラム③からは具体的な改善方法について解説していきます。少しおさらいをすると、「①メンタライゼーション」「②非言語の読み取り」の2つでしたね。

今回は②非言語の読み取りについて解説していきます。

非言語と気遣い

私たち心理学の専門家はカウンセリングを行うのですが、カウンセリングでは言葉以外の要素(非言語部分)を読み取れないとプロとは言えません。気遣いは相手の言葉以外のあいまいな要素を感じ取ることが大切です。そこで私たちが心理相談を受ける意識して観察している2つの非言語部分をお伝えします。

まず1つ目ですが、人の本心は「皺眉筋」に出やすいという特徴があります。眉間のシワを入れるのは、皺眉筋(しゅうびきん)と頬骨筋(きょうこつきん)という筋肉です。相手の気持ちは表情にでる

この筋肉は感情と直接つながっていて、知らず知らずに本心が表れやすいという特徴があります。人は、自分にとってネガティブな話題の時は、いつの間にか眉間が緊張してしまうのです。

皺眉筋に本音が出る

会話中、相手の眉間に力が入っていたら、相手の言葉をそのまま鵜呑みにするのは危険です。具体的にいくつか例を挙げてみましょう。

例1 お酒の席で・・・

「お酒をもう一杯飲みますか?」と相手に聞いたときに、「飲みます」と答えていた場合、私であれば、相手の眉間にシワがある場合は、「酔ってきた?」「無理しないように」と気遣いをするかもしれません。

例2 個人的な質問・・・

気になる異性と対峙した時、もっと知りたいと質問をしたくなるかもしれません。例えば、「年齢を聞いてもいいですか?」など個人的な質問をしたときは、相手の表情、特に皺眉筋を観察しましょう。もし皺眉筋に力が入っていたら、その質問はNGであることが多いです。逆に皺眉筋が緩んでいたらOKですね。

例3 深夜まで続きそう・・・

パーティや飲み会が夜遅くまで差しかかる時に、眉間にシワを寄せている人がいたら「帰りたがっている」可能性があります。特に、本来予定していた解散時間から延長する場合は、よく相手の皺眉筋をチェックしましょう。シワができていたり、力が入っていたら「時間大丈夫?」と気遣いして上げましょう。

もちろん皺眉筋がすべてではないですが、参考にはなると思います。

声のトーンで分かること

②つ目に、相手の本心が表れるところは「声のトーン」です。誇張しているように聞こえるかもですが、声のトーンを意識するだけで、驚くほど会話がうまくいきます。声のトーンを観察して、相手の本音を感じ取る力を身につけましょう。

・いつもより声のトーンが高くなる
⇒会話に積極的だと言えるでしょう。「楽しい」「興味がある」など、プラスの感情を持っています。

・いつもより声のトーンが低くなる
⇒会話に消極的で、「つらい」「話を切り上げたい」など、負の感情を持っている可能性があります。

・ 声のトーンが一定
⇒話しに抑揚があれば問題ありませんが、一定のトーンを保っているのであれば、興味がない可能性やまじめに聴いていない可能性があります。

相手の気持ちは声にでる

生まれつき声のトーンが低い人、早口の人もいますから、その人のいつも状態を把握しておくと良いでしょう。また、声のトーンがやけに低くても声が大きくなった、あいづちが増えたりすれば、それは強い興味の表れです。少しいつもよりも元気がないな・・・と感じたら気遣いをしてみても良いでしょう。

練習問題

それではここで、非言語を読み取り気遣いするための練習問題をやってみましょう!

事例
あなたはお付き合いしている異性に、今度「SF映画を観に行こう」と誘いました。相手は普段から映画が好きなようです。「ぜひ行きましょう」と言葉では答えてくれました。しかし、皺眉筋にシワがよっていて、声のトーンも低くなっています。

この場合、どのように気遣いすると良いでしょうか?

 

解答例
⇒「やっぱり、SF映画はやめて別の映画にしようか。どんなジャンルが好き?」と、別の映画を提案する。

⇒「映画はまたの機会にしようか。他に行きたいところある?遊園地で楽しいそうなイベントがあるんだよね」と、別のプランを提案する。

相手の「ぜひ行きましょう!」という言葉を鵜呑みにするのではなく、相手の表情や声のトーンから本音を感じ取り、気遣いをしてみましょう。相手が心から楽しめる、デートプランが作れるといいですね。

非言語で気遣い力向上!

今回は、非言語の読み取りを解説していきました。相手の表情や声のトーンから、本音を読み取れるようになると、表面的な気遣いではなく、もっと深く相手の心に寄り添うことができます。

また、本音を読み取れないと、自分は良かれと思って行った気遣いが、相手にとってはおせっかいになってしまう可能性もあります。言葉だけで判断せず、しっかりと表情や声のトーンも観察していきましょう。

★非言語を読み取って気遣いをしよう!

目次

①気遣いとは?心理の専門家が概観
②気遣い簡易診断とチェック
③メンタライゼーション
④「非言語の読み取り」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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