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その気にさせるには?「もしも」探しの良さ

その気にさせる


その気にさせるには?「もしも」探しの良さ③

「もしも」探しでその気にさせる

前回は、「その気にさせる」のに効果的なブリーフセラピーの3本柱の1本目、「もしも」探しについて具体的にみました。
「もしも」探しは、けっきょくは「どうするべき?」「どうしたい?」「どうする?」ということを探っています。この点では、他のセラピーのやり方と同じです。しかし、「もしも」探しは、他のセラピーにはない良さがあります。
今回は、その3つの良さをみていきましょう。

 

「その気にさせる」ロケットに点火する

1つ目は、何と言ってもインパクトです。
それは、「その気にさせる」という名のロケットのエンジンを点火することです。

「ちょっと変わったこと聞きますが」とか前置きしていないと、きっとみなさんから「はあ!?」とか「奇跡やタイムマシンだなんて、あるんだったら私は最初から苦労してませんよ!っんもう」って怒られちゃいそうですね。劇薬です。ただ、素直にやってみると、思った以上に想像力が駆り立てられてわくわくして楽しくなります。子どもに返った気分です。

もっと言えば、想像していること自体がすでに「その気」を高めていると言えます。これは、想像力とやる気に関係する脳内の物質(ドパミン)が活性化するからです。受け身ではなく、自分から何かしようとする積極的な心のあり方を引き出します。

 

「その気にさせる」ロケットの針路を前向きに

2つ目は、その向きです。
それは、「その気にさせる」という名のロケットの針路を前向きにすることです。

「もしも」と想像する内容は、前向きな内容に限定させています。そうすることで、後ろ向きなことに深入りするのを避けられます。そもそも、ブリーフセラピーではそんな渋くヤボなことはしません。だってブリーフセラピーはすっきりしててオシャレなんですから。ブリーフをかぶるだけあって(冗)。

他のセラピーや学校教育でのお決まりの問いかけは、「原因は何?」「なぜ治そうとしないの?」という原因探しや指導(説教?)です。このような無味乾燥な問いかけによって、問われた方はカッチーンと来て問題がないように振る舞ったり(否認)、「何よ~」と身構えてしまいがちになります(抵抗)。そもそも、心の問題は、必ずしも問題の原因が解決の原因になるとは限らないのです。

「んっ???」とみなさん思われましたか?
体の問題、例えば、癌が原因なら、手術で取り除けば解決です。シンプルです。問題の原因は解決の原因です。これは、医療モデルと呼ばれます。
しかし、心の問題は、原因がたくさんあって絡み合っています。しかも、たとえ原因をはっきりさせたとしても、必ずしも解決策が見つからないです。
むしろ、最近流行りの「幼少期の親からのトラウマ体験」と決め付けられて、セラピストにドロンと煙に巻かれてしまいます。

 

「その気にさせる」ロケットの目的地を見る

3つ目は、その目的地です。
それは、「その気にさせる」という名のロケットの目的地をはっきりありありと見ることです。

まず具体的で生き生きとした成功モデルを描くことで、すでに頭の中で成功体験をすることです。すると、気持ちが落ち着きます。これは、ちょうどスポーツ選手のいわゆる「イメージ・トレーニング」に通じるものがあります。また、じゃあこれから具体的にどうしたら良いかという発想もしやすくなります。これが「その気」ロケットのブースター(推進力)になります。

つまり、うまく行くことに意識を向け続ければ、うまく行きやすくなるということです。逆に言えば、うまく行かないことばかりに意識を向けると、本当にうまく行かなくなってしまうということです。
この心理は、ワレンダ要因と呼ばれています。
ワレンダとは、カール・ワレンダ(1905-1978)という天才的な綱渡り芸人です。
彼は、最期に綱渡りで転落死しますが、その時の彼の妻によると「今までは綱を渡り切ることしか考えていなかったのに、その時に限って落ちないことに注意を向けていた」とのことです。

 

3つの良さを理解して「その気にさせる」

今回は、「もしも」探しの3つの良さをみました。

・「その気にさせる」ロケットのエンジンを点火することで、想像力が駆り立てられて楽しくなる
・「その気にさせる」ロケットの針路を前向きにすることで、後ろ向きなことに深入りするのを避ける
・「その気にさせる」ロケットの目的地をはっきり見ることで、頭の中で成功体験をする

この3つをまとめると、うまく行かないことに目を向けるのではなく、うまく行くことに目を向けるということです。つまり、問題志向ではなく、解決志向であるということです。次回は、ブリーフセラピーの3本柱の2本目、「使える」探しです。

★「もしも」探しの3つの良さを理解しよう
★3つの良さで「その気にさせる」を取り入れよう
★うまく行く事に目をむける「解決志向」を身につけよう


3つの良さを理解して解決志向を身につけよう