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ムカつく状態の克服法「まずは冷静になる」②

ムカつく状態の克服法「まずは冷静になる」②

コラム①では、ムカつくについて概観していきました。今回は、「まずは冷静になろう」について詳しく述べていきます。

ムカつく!と冷静になる方法

実は怒りは急に表れるのものではなく、その前にステップを踏んで燃え上っていくケースが多いのです。具体的には、以下の5段階で感情はステップアップしていきます。

ステップ1 疑惑 疑問
ステップ2 困惑 戸惑い
ステップ3 不満 納得できない
ステップ4 ムカつく 
ステップ5 攻撃性

ムカつく感情のコントロールを誤ると怒りや攻撃性に発展していってしまいます。

ムカつく手前で止めることが基本となります。まずは冷静になることを意識する必要があります。最初の段階で、冷静になれないと、感情が制御できなくなり、どんどんステップが進んでしまいます。

イラスト:ムカつく感情をムカつく手前で制御している手

自動操縦と脱中心化

冷静さを取り戻し、ムカつく状態に気付くには以下の2つのキーワードがあります。

①自動操縦
②脱中心化

ぞれぞれ具体的に解説していきます。

①自動操縦とは

心理学では、ムカつく気持ちに気が付かない状態を「自動操縦状態」と解釈します。具体的には、自動的に表れる感情に支配され、我を失ってしまう状態を意味します。

その結果、怒り→攻撃性へと発展させてしまうのです。対人関係では理不尽ことが立て続けに起こることがあります。

100%パーフェクトは人はいませんので、どこに行っても、理解できないことはあるのです。しかし、その都度、ムカつく感情に飲まれていたら、どんな時もコミュニケーションが険悪なものになってしまいます。

②脱中心化とは

それでは、「ムカつく感情に気づく」ためにはどのような視点が必要なのでしょうか。マインドフルネス療法では様々な自分の感情を

「客観的に眺める練習」

していきます。これを脱中心化と言います。

脱中心化というのは、無理に感情を変えようとせずに、雲の動きを見るように自然現象として、自分の感情や考え方を観察する方法を意味します。

感情や思考に変えようとするのではなく、ごく自然なこととして「観察する」のです。

イラスト:自分のムカつく感情を脱中心化している人

脱中心化の4つのステップ

脱中心化の具体的なやり方は以下のステップとなります。

①問題といったん距離を置く
②感情を観察しようとつぶやく
③感情を見つける
④現実的にどうすべきか考え行動する

①問題といったん距離置く

どんな問題が起こったかを客観的に確認をします。この作業によって、問題に巻き込まれることが少なくなり自分の状況をより外側の視点で見れるようになります。


勉強しようとしたら、母親から「勉強しなさい!」と言われた
⇒今やろうと思っていたのに催促されたことが問題だな。

②感情を観察しようと呟く

ムカつく気持ちがヒートアップする前に自分に「感情を観察しよう」と呟きましょう。声に出して呟くことで、今自分が感情的になっていること客観的に知ることができます。


勉強しようとしたら、母親から「勉強しなさい!」と言われた
⇒(あ~ムカつくな…)「感情を観察しよう、感情を観察しよう…」

③感情を見つける

次に感情を発見していきます。今自分がどんな感情を抱いているのかを確認しましょう。この作業を行うことで、自分の感情や心の状態を「気づく」ことができます。


勉強しようとしたら、母親から「勉強しなさい!」と言われた
⇒ムカつく、悔しい、うんざりするという

④現実的にどうすべきか考え行動する

最後に現実的にどう問題に対処すべきかを考えていきましょう。相手に注意する、自分の至らない点を克服するなど状況によって様々な対処法があると思います。

感情的にならずにより建設的な対処法を考えて見てください。


勉強しようとしたら、母親から「勉強しなさい!」と言われた
⇒「はい!ちょっどやろうと思ってたところだった」と言って勉強する

ムカつく感情を観察する

それではここで、脱中心化の練習として「ムカつく感情の観察」の問題をやっていきましょう。それでは以下の花子さんの状況で脱中心化をしてみてください。

看護師の花子さんの状況
・初対面の人と趣味のサークルで飲んだ 
・看護師ってたいへんそうだよな。と言われる
・おれはやりたくねーわ。と言われる
・花子さんはムカつく気持ちなる

①問題といったん距離置く

 

②感情を観察しようと呟く

 

③感情を見つける

 

④現実的にどうすべか考え行動する

 

解答例

①問題といったん距離を置く

⇒「看護師って大変そうだよな。おれはやりたくねーわ。」
と言われたことが問題だな。

②感情を観察しようとつぶやく

⇒(イライラしてきたな…)
「感情を観察しよう、感情を観察しよう」

③感情を見つける

⇒ムカつく、悲しい、不安を感じているな。

④現実的にどうすべきか考え行動する

⇒大変だけど、とてもやりがいのある仕事だよ。
とプラスの面も伝えてみる。

 

イラスト:もやもや、イライラを客観的に把握している人

まずは冷静になろう

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今回はご紹介した脱中心化というテクニックは、マインドフルネス療法の1つの要素です。マインドフルネスとは「今この瞬間に、良い悪いの判断をせずに意識的に注意を向ける」ことを意味します。

価値判断をせずに今に意識を向けることで、感情と距離をとることができ冷静さを保つことができます。

マインドフルネス療法についてより深く知りたい方は下記をご覧ください。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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