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 ムカつく上司や友達と上手く付き合う「アイメッセージ」④

 ムカつく上司や友達と上手く付き合う「アイメッセージ」④

コラム①では、ムカつくについて概観していきました。今回からは具体的な解決策について解説していきます。少しおさらいすると、「①まずは冷静になろう」「②基本はしっかり主張」「③相手への期待値を下げよう」「④他責思考を少し減らそう」の4つでしたね。

今回は、「②基本はしっかり主張」について詳しく述べていきます。

ムカつくと「アイメッセージ」

ムカつく上司や友達と上手くやるためには、自分の気持ちしっかり主張することが大切です。ムカつく相手との付き合い方がわからない…という方は、自分の気持ちを抑えて振り回されている感覚があるかもしれません。

そこで、しっかりと自分の気持ち主張するために活用できるのが、アイメッセージです。

アイメッセージは、「アサーション」と言う分野で頻繁に活用される技術で、自己主張する時に「私は…」を主語にしたメッセージを使っていく方法です。例えば、以下のような言葉がよく使われます。

・(私は)返信がなくてさみしい
・(私は)そう言われると悲しい
・(私は)○○されて辛かった
・(私は)少し苦しいと感じている
・(私は)その場所に行くのは心配だ

ポイントは、主語を「私」にすることです。主語を私にすることで、相手の境域をセーブしつつ、柔らかい表現が可能となります。アイメッセージのコツはあくまで、自分の気持ちを相手に伝えるだけで、判断はいったん相手に任せることが特徴と言えます。

〇〇してほしい!と相手の行動までコントロールしないんです。あくまで判断を相手にゆだねることで、相手を尊重したコミュニケーションとなりやすくなります。

YOUメッセージとは

Iメッセージとは対照的に、主語を「あなたは…」とするテクニックをYOUメッセージと言います。例えば、以下のような言葉がよく使われます。

・(あなたは)あいさつぐらいしなよ
・(あなたは)もっとできるでしょ!
・(あなたは)メモを取ろうね!
・(あなたは)静かにしなさい
・(あなたは)だらしない!

このように、相手の領域に踏み込んでいくような言葉はYOUメッセージよりになってきます。「あなたは…」を主語にすると、相手をコントロールする表現になり、言い方が強くなります。

ストレートに自分の意見が伝えられるというメリットはありますが、特にムカつく相手に使う場合は、関係が悪くなる可能性があります。

ちなみに筆者は基本はIメッセージを使うことが多く、緊急時や信頼関係ができる仲間であれば、YOUメッセージを使うこともあります。

アイメッセージの使い方

それでは、ムカつく相手に自己主張していく方法を解説していきます。

アイメッセージを実践する際は、すぐに本題に入るのではなく、まずはさりげなく相手に伝えることが大切です。どういうことか、具体例を用いて解説していきます。

例文
タロウさんの上司は気分屋で、不機嫌な時はよく部下に強い口調で当たってきます。先日、タロウさんが成果を上げた時も機嫌が悪く、「お前は入社した時、ミスしまくってただろ、謝れ」と過去の失敗を掘り起こされ、なぜか謝罪することになってしまいました。ムカつく!と感じたもののタロウさんは自分の気持ちをグッとこらえました。

レベル1さりげなく伝える
⇒悲しそうな表情を浮かべる

レベル2 Iメッセージ
⇒(私は)会社に貢献したのに謝罪要求されると
 悲しくなります。

レベル3YOUメッセージ
⇒(あなたは)成果を上げた時ぐらいは褒めてくださいよ

このように、唐突にアイメッセージで伝えるのではなく、まずはさりげなく相手に気がついてもらうという手段を取ります。そして、アイメッセージで自己主張し、それでも相手の態度が変わらない場合は、最終手段でユーメッセージの強い表現で伝えます。

レベルを3ステップほどに分けることで、柔らかい表現になり衝突をさけつつ、ムカつく相手に気持ちを伝えることができるのです。

アイメッセージを実践!

アイメッセージとユーメッセージの使い分けについて練習を行っていきましょう。さっそくですが問題に入ります!以下のムカつく状況で2つの伝え方を考えて見てください。

練習問題1
キヨシさんは、毎日仕事に追われているサラリーマンです。今日は主張先の長野にいくために新幹線に乗車しました。「長野に到着するまでは、ゆっくり休もう…」と席に腰かけたところ、隣の乗客が大音量でユーチューブを視聴しています。音がうるさくて、なかなか休むことできません。長野までは片道1時間以上あります。

レベル1さりげなく伝える


レベル2アイメッセージ
⇒(私は)

レベル3ユーメッセージ
⇒(あなたは)


解答例
レベル1さりげなく伝える
⇒耳をふさぐしぐさをする

レベル2アイメッセージ
⇒(私は)実は昨日徹夜であまり眠れてないんです。

レベル3ユーメッセージ
⇒(あなたは)少し音量下げてもらえませんか。

練習問題2
ダイスケさんは、友人と映画館に行くことになりました。待ち合わせ時間は13時なのですが、一行に友人が来る気配がありません。ラインや電話をしてもつながらない状態です。その後、14時半になって、「ごめん、寝てた」とだけ返信が返ってきました。この対応にダイスケさんはムカつく!と感じてしまいました。

レベル1さりげなく伝える


レベル2アイメッセージ
⇒(私は)

レベル3ユーメッセージ
⇒(あなたは)


解答例
レベル1さりげなく伝える
⇒昨日徹夜だったの?聞く

レベル2アイメッセージ
⇒(私は)1時間半も返信がなく、
謝り方もそっけない感じだと悲しくなる

レベル3ユーメッセージ
⇒(あなたは)もっとちゃんと謝ってよ

ムカつく人と円滑な関係を

ムカつく人と上手く付き合う「アイメッセージ」はいかがでしたか。「私は」を主語にすることで、摩擦が生じにくくなり、自己主張しやすくなります。まずは、さりげなくメッセージを発して、段階を踏んで自分の気持ちを伝えていきましょう。ユーメッセージは最終手段で、どうしても相手に気持ちが伝わらない!という時に活用していきましょう。

次回は「③相手への期待値を下げよう」について解説していきます。

★ムカつく上司や友達はアイメッセージで付き合おう
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人間関係講座

目次

①ムカつく上司や友達‐概観
②診断で客観的にチェック
③「まずは冷静になる」
④「アイメッセージ」とは
⑤相手への期待を下げよう
⑥「他責思考」を減らそう

助け合い掲示板

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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