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上手な慰める言葉「無条件の肯定ストローク」

慰める言葉は「無条件の肯定ストローク」④

コラム①では、慰めることの効果や具体的な方法をご紹介しました。今回は上手に慰める時のポイント「無条件のストローク」について解説します。

ありのままを受け入れる

慰める時には、相手の悲しい気持ちや苦しい気持ちをまずは、認めてあげる事が必要です。

私たち人間は、ネガティブな気持ちがあるときには、自分を条件付きマイナス評価しがちです。ポジティブな慰めの言葉で「ありのままのあなたを受け入れている」という感覚を相手に伝える事が大切です。

慰める時はありのままの存在を受け入れる

無条件の肯定ストローク

自分が認められているという感覚を育むのに必要な要素を、交流分析では「ストローク」と呼んでいます。ストロークは、相手の存在や価値を認めるようなさまざまな「関わり方」「接し方」で、ポジティブに注目したストロークは2つに分けられます。

条件付き肯定的ストローク
「成績が良かったからすごい」「NO1だから素晴らしい」など、何かの達成条件が付いたストロークです。どちらかというと、最終的な結果に視点が向いています。
無条件の肯定的ストローク
「挑戦したあなたの姿勢が素晴らしい」「頑張っていた姿を尊敬する」「努力した自分は偉い」など、ありのままの相手を認めるストロークです。

肯定ストロークには2つあるどちらもポジティブなストロークなので、うれしいものです。しかし条件付きストロークは、慰める時にはおすすめできません。条件があると「自分は何かしないと認めてもらえないんだ」という感覚を相手に与えてしまうためです。

「条件がなくなったら私はダメなの?」
「条件次第で私の価値は変わるの?」

慰める場面では、〇〇だから・・△△だから・・・など条件は必要ありません。

”そのままのあなたを受け入れている”

という関り方を増やすためには「無条件の肯定ストローク」を使いましょう。

無条件の肯定ストローク

事例:無条件のストロークで慰めよう

ここで、事例をもとに無条件の肯定的ストロークについて見ていきましょう。

事例
社会人のAさんは、自分を責めてしまう繊細なタイプの女性です。実力試しに、英検受験をしたものの思ったような点数が取れませんでした。Aさんは「なんてひどい点…努力してもダメなんて…。私はなんて頭が悪いんだ」と自信をなくしています。そこで親友のBさんがAさんを慰める事にしました。

まずは、条件付き肯定的ストロークで慰める言葉を出してみましょう。

社会人受験だから、尊敬するよ」
実力試しなんだから、十分がんばったよ」
久しぶりの試験だから、結果がでなくて当然だよ」

前向きなメッセージですが、何かしらの理由が付いています。

続いて、無条件の肯定的ストロークです。

「受験したこと自体すごいと思う!」
「毎日勉強してがんばってたね~」
「目標をもって取り組んでいる姿って素敵!」

無条件の肯定的ストロークの方がが、Aさんをありのまま受け入れているような印象がありますね。慰める時には、このような無条件の肯定ストロークを使ってみてくださいね。

ポジティブな言葉を使おう

慰めるコラムまとめ

慰める時には、相手のポジティブな点に目を向けていきましょう。そして無条件で相手を認める事で、相手をありのまま受け入れ上手に慰めてくださいね。

実は、ポジティブな言葉で相手を慰めることは、自分の心にもいい影響を与えます。

高橋・森本(2012)は都内大学生234名を対象に「ポジティブシンキングが心理的にどのような影響があるか」を調査しました。また、研究の中では「他人のポジティブな面に注目すること」の心理的な効果も分析されており、結果は以下の通りでした。

ポジティブに慰める効果

相手のポジティブなところを見つけ伝えると、自分自身の幸福感が上がりネガティブ感情が減り、他人を軽視することも減る傾向がわかります。

つまり相手のいい部分を見つける事で、自分にも相手にもいい効果があるという事です。また相手に対して軽視やネガティブな感情も減らすことができるため、悲しい気持ちを持っている相手への慰めをする時にはぜひ取り入れたいですね。

・専門家の講義を受けた方へ

最後に、これまで「慰める」コラムにお付き合いしていただき、ありがとうございました!「慰める」ことで相手が勇気づけられるだけでなく、あなた自身もハッピーになります。まずは、慰めるコツを日々の生活に取り入れてみてくださいね。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★慰めるスキルを伸ばして、良好な人間関係を増やしていきましょう
人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・ポジティブ側面への積極的注目に関する研究 : ポジティブ志向,主観的幸福感,ネガティブ認知,他者軽視との関連
高橋,誠; 森本,哲介 学校教育学研究論集(26): 29-39 2012