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仲直りを正しい謝罪をしよう

仲直りをする時に活用できる心理学的な謝罪のコツ②

コラム①では、仲直りについて概観していきました。重要な要素としては、「①謝罪の仕方」「②感謝を伝える方法」「③仲直りがうまい人下手な人の違い」の3つでしたね。

今回は、「①謝罪の仕方」について解説していきます。

仲直りを成功させる謝罪

価値観の違いから喧嘩になった場合は、次の2つステップで謝罪していきましょう。

①お互いの価値観を認める
価値観のギャップを感じた時に、次のような態度をとると仲直りがなかなかできません。

・相手の価値観を否定する
・自分の価値観を押し付ける

相手の価値観とのギャップが大きいほど、頭ごなしに批判したり「どちらが正しいのか」など白黒や勝ち負けをつけようとしがちです。価値観は正しいも間違っているもありません。まずは相手の価値観の背景にある気持ちや考えに耳を傾ける姿勢が大切です。

門野(1995)の研究では次のように述べられています。
「良好な夫婦関係を築く上で、夫婦の意見が一致していることは重要であるが、話し合いで互いの意見を認知し合意を確認した場合の方が、より夫婦関係満足度は高い傾向にある」

つまり良好な人間関係では、お互いの価値観を尊重し、きちんと話し合って答えを出せば、絆を深めることができるということです。また、相手を理解しようとする姿勢が伝われば、仲直りのポイントを探すことができるはずです。

②謝罪をする
価値観のズレと踏まえて、実際に謝罪していきます。ポイントは、Win-Winの関係を目指すことです。一方的にへりくだりすぎず、高圧的になりすぎす、お互いが納得できるように謝りましょう。

具体的には、心理学で以下のテクニックが活用できます。

1.YESバット法
まずは自分にも非があったことを「YES」の形で受け入れて、謝罪の言葉を伝えます。その後、相手に対して意見があればしっかりと自己主張していくという方法です。相手の主張を頭ごなしに否定せずに、いったん受け止めることで、そのあとの自分の意見を素直に聞いてもらいやすくなります。

2.アサーティブ
相手もOK、自分もOKという姿勢を持ち、相手が謝罪に納得してくれなくても受け入れます。相手と自分を尊重しつつ、コミュニケーションを取るための技術です。

2つのポイント-具体例

それでは、ここで具体例を見ていきましょう。

太郎さんはお付き合いしているパートナーと以下のような状況にあります。

1.ラインを返してくれない
(ひどい時は1週間以上)
2.その寂しさから浮気
3.浮気がバレる
4.大喧嘩に発展

しかし、太郎さんはやはりパートナーのことが好きで、今度は真剣お付き合いしたいと考えています。浮気相手との関係をキッパリと解消したうえで、謝罪することを決意しました。

①お互いの価値観を認める
パートナーの価値観を受け入れて、太郎さんの非を認めてみましょう。

パートナーの価値観

 

太郎さんの価値観

 

②謝罪をする

2つの心理テクニックを使って実際に謝罪してみましょう。

イエスバット法

 

アサーティブ

 

解答例

①お互いの価値観を認める
パートナーの価値観
⇒ラインはマイペースに送りたい
⇒浮気するなんてありえない

太郎さんの価値観
⇒ラインが帰ってこないと寂しい
⇒やっぱり彼女と付き合いたい

 

②謝罪をする
イエスバット法
⇒(YES)浮気の件は本当にごめん。今振り返ってみても最低だったと思う。(BAD)ただ、もう浮気相手との関係はキッパリと解消したんだ。本音を言うと、ラインをもう少し早く返してほしいけど、やっぱり君のことが好きだ。今度は真剣に君とお付き合いしたいと思っている。

アサーティブ
⇒「そんなことで浮気を許してもらえると思ってるの?」「ふざけないで、私の気持ちをもて遊んだくせに」などのことを言われても、相手もOK自分もOKの精神で受け入れる。謝罪したうえで、建設的な意見を述べる。

仲直りのコツを実践

それでは練習問題で、仲直りのコツを確認していきましょう。

五郎さんは友達のスマホをコンクリートの床に落としてしまいました。スマホの画面は割れて電源もつかない状態です。これに友達は大激怒。五郎さんの人間性まで否定したあげく、「親の顔が見てみたい」「どうせろくでもない親なんだろ」と家族まで否定しました。五郎さんはさすがに頭に血が昇り、「さすがに言い過ぎだろ」と反論してしまいました。

その日から気まずい関係が続いてますが、五郎さんはことの発端は自分がスマホを壊したことにあると考え、仲直りすることを決意しました。

①お互いの価値観を認める

友達の価値観

 

五郎さんの価値観

 

②謝罪する

イエスバット法

 

アサーティブ

 

解答例

①お互いの価値観を認める

友達の価値観
・人のスマホを大切に扱わない人は
 人格に問題がある

五郎さんの価値観
・スマホを壊したからといって
 人格や家族まで否定することはない
・スマホを壊したのは
 悪いから仲直りしたい

②謝罪する

イエスバット法
⇒「(YES)あの時、もっと慎重にスマホを扱っておけばよかった。本当にごめん。(BAD)ただ、僕としては家族のことまで悪く言われてものすごく悲しくかった。でも、大切なスマホを壊されたら怒ってしまうのも無理はないと思う。

 

アサーティブ
⇒「君はもう信じられない」「謝ってくれたってスマホを返ってこない」など相手が高圧的な態度を取ってきても相手もOK自分もOKの精神で受け入れる。

仲直りのコツ。2つのポイントで喧嘩を回避

2つのステップで謝罪!

今回は、価値観の違いをすり合わせた謝罪の方法についてご紹介しました。

相手の価値観を知ることで、自分には無かった新しい視点を持つことができます。価値観のギャップから、喧嘩になりそうなときはまずは一呼吸おいて、相手の考え方をイメージしてみてくださいね。

次回は、仲直りの方法の2つ目「感謝を伝える方法」についてお伝えします!お楽しみに!

★価値観が違うのは当たり前!2つのポイントで謝罪を!

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人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
「離婚に関する調査2016」(2016)リクルートブライダル総研http://bridal-souken.net/data/divorce/divorce2016_release.pdf
神原文子(1992)「夫および妻の夫婦関係満足度を規定するもの」愛知県立大学文学部論集(社会福祉学科編),41,37‒6.
門野里栄子(1995)「婦間の話し合いと夫婦関係満足度」『人間科学年報』第20号,人間科学会
ジョン・M・ゴットマン&ナン・シルバー(2017)「結婚生活を成功させる七つの原則/(翻訳)松浦秀明」第三文明社