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人間関係の不安は認知療法で改善を

人間関係の不安は認知療法で改善①

心理療法編 コラム①では、人間関係を認知療法の視点から解説していきます。「認知療法」で人間関係の不安を改善して、心地よい人間関係を目指していきましょう。

感情は「考え方」が影響する

心理学の研究では、人間の感情は考え方に大きく影響されることがわかっています。

例えば

友人から「相撲のチケットがもらったので一緒に行こう!」と誘われた場合

大きくわけると2つに分かれると思います。

「うれしい!!」
「うれしくない」

ぞれぞれの感情には次のような考え方があるかもしれません。

例えば

「うれしい!!」と感じた方は、
・相撲が好き
・珍しい経験ができそう
・無料で行けるのはラッキー

「うれしくない」と感じた方は、
・相撲には関心がない
・行くのが億劫
・誘われるのは面倒

このように、人間の感情は考え方の影響を強く受けるということです。

考え方の発見

ご紹介した通り「考え方」が「感情」に影響するため、同じ出来事に対しても違った感情を抱きます。

例えば、
メールの返事が無い場合

「返事が無いのは嫌われたから…」

と思ったとします。この場合、

返事が遅い認知(考え方)
嫌われた感情

に分けることができ、返事が遅いと考えることで嫌われたと感じています。

では同じ状況を次のような考え方で捉えてみたらどうでしょうか。

「最近仕事が忙しいから
 遅れてるのかな?」

「返事のタイミングって
 人によって違うよな~」

このような考え方をすれば「嫌われた」という感情にはなりませんよね。

例えば

・〇〇さんは大変だな~
・○○さんはのんびり屋だな~

など、返事が無くても見てくれたらOK!といった気持ちにもなるかもしれません。

このように「認知」と「感情」を分け、認知(考え方)を修正する療法のことを「認知療法」と言います。考え方が修正できると、気持ちが幾分おだやかになりメンタルヘルスにもプラスに働きます。

認知療法で人間関係をプラスに!

このように、ポジティブな捉え方は感情にもプラスに働くため、人間関係でもポジティブな側面に目を向けることが大切です。

実は人間関係をポジティブ捉えることは、人間関係やパフォーマンスにプラスの影響を与えることが分かっています。

夏原らは、競技レベルの異なる15~18歳までの高校生サッカー選手772名を対象に調査を行ったところ次のような結果がわかりました。

ポジティブな考え方が人間関係を良好にする夏原らは、競技レベルの異なる15~18歳までの高校生サッカー選手772名を対象に調査を行ったところ次のような結果がわかりました。

人間関係にポジティブな群
・競技レベルが高い
建設的行動ができる

人間関係にネガティブな群
・競技レベルが低い
破壊的行動の傾向がある

これらから、人間関係で起きるさまざまな問題をポジティブに考えることが、より良い人間関係を構築するうえで大切だと推測できます。

練習問題!考え方を修正しよう

ここで、人間関係を良好に築くために認知療法の練習をしていきましょう。

次の文章を「考え方」と「感情」を分けて、ポジティブな側面から修正してみましょう。

ここで、人間関係を良好に築くために認知療法の練習をしていきましょう。次の文章を「考え方」と「感情」を分けて、ポジティブな側面から修正してみましょう。

練習問題1
「最近彼女からの連絡が冷たくて不安…。LINEを送っても、返事がとても遅い。僕のことを嫌いになったのかな…と思ってしまう。」

 

①考え方と感情に分けてみましょう。

考え方→

 

 

感情→

 

解答例
考え方→僕のことを嫌いになった

感情 →不安、悲しい、辛い

 

「考え方」に着目して
次の質問へ進みましょう。

 

②「僕のことを嫌いになった」という考え方をポジティブな考え方で修正してみましょう。

 

 

解答例
「僕のことを嫌いになった」

・彼女は最近忙しい
・体調でも悪いのかな…
・届いていればOKとしよう!

多くの場合考え方というのは、100%間違っていることはありません。何かしらの理由があっての考え方なので、部分的に認めるくらいで修正するとよいでしょう。

人間関係はポジティブに捉えよう

人間関係をポジティブに!

今回は、考え方を修正して感情を変える「認知療法」をご紹介しました。

人間関係ではさまざま問題を抱えることがあるかもしれません。そんなときには、ポジティブな側面からの考える習慣を取り入れてくださいね。人間関係をポジティブに捉えることで、良好な人間関係を築くことができるようになります。

次回は「マインドフルネス」についてご紹介します。引き続き人間関係への知識を深めていきましょう!