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人間関係はマインドフルネスで楽になる

人間関係を楽にするマインドフルネス②

コラム①では、人間関係をポジティブな側面から捉える「認知療法」について解説しました。今回は、心理療法の1つ「マインドフルネス」について紹介していきます。

マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは「意図的に今この瞬間に価値判断をすることなく注意を向けること」と、マサチューセッツ大学 マインドフルネスセンターの創設所長ジョン・カバット・ジン(Jon Kabat-Zinn)が定義しています。

簡単にまとめると

ただ“今”の自分の気持ちを、評価をせずに意識する

ということです。マインドフルネスは研究途上の技法ですが、さまざまな分野で効果が立証され注目を集めています。

人間関係を良好にするマインドフルネスを解説

マインドフルネスと歴史

マインドフルネスは、東洋の瞑想からヒントを得て開発された心理療法です。

マインドフルネスは、1979年に開発したマインドフルネスストレス低減法を元に、うつ病への応用として1991年に開発されました。マインドフルネスは、認知に焦点を当てる療法のため薬のような副作用が出ない点が特徴です。

歴史は30年余りの療法ですが、不安障害やうつ病に対して効果が立証されています。また医療のみならず、企業やスポーツ、学校などさまざまな分野で取り入れられています。

マインドフルネスの効果

マインドフルネスの「今を意識する」「評価はしない」という考え方は、さまざまな症状の改善に効果があると報告されています。

うつ病に効果あり
特に「うつ病の改善に効果があった!」という報告は数多くあります。うつ病の原因は、ネガティブなことを頭の中でぐるぐる考え込んでしまうことにあります。マインドフルの「今を意識する」ことで、うつの症状は落ち着き、うまく付き合っていけるようになるのです。

痛みも和らげる
マインドフルネスは、ガン患者の痛みをやわらげた効果も報告されています。マインドフルネスの「今この瞬間に自分の身体で起きていることを、価値判断をしないで観察する」という姿勢を取り入れたことで、想像を絶するガンの痛みの感じ方が少なくなったそうです。

人間関係にもプラス効果
マインドフルネスは、人間関係においても効果を発揮します。初対面でのコミュニケーションでうまくいかなかった経験があると、その後の行動がネガティブになりがちです。しかし、マインドフルネスの“今”を大切にする姿勢があれば、気持ちを上手く切り替えることができるようになり状況を冷静に捉えて、自分の気持ちと向き合えるようになります。

2つの重要なキーワード

ここでマインドフルネスを知るうえで大切な、2つのキーワードをお伝えします。

自動操縦
感情に巻き込まれて
やるべきことができない状態
脱中心化
感情に巻き込まれず
やるべきことができる状態

例えば、

上司を空港まで送る自動車の中…
「飛行機がでてしまう、あと10分!急げ!」
と、上司から強く言われたとします。

人間関係で焦ってしまう状況

自動操縦されていれば
「やばい!やばい!!」とパニックになっているでしょう。やるべきことを見失い、混雑する道を命がけで走っているかもしれませんね。

脱中心化できていれば
「焦ってもしかたない」と冷静に判断し、やるべきことに集中しながら、乗り場に一番近い場所に安全にたどりつくことができるでしょう。

自分が考えた感情から自動操縦になってしまう事は、人間関係のさまざまな場面であるかもしれません。マインドフルネスは「今を意識する」「評価はしない」姿勢を持つことで、本来やるべきことができる脱中心化を目指していきます。

今に集中!呼吸に集中してみよう

マインドフルネスは、簡単なトレーニングで実践できます。今回は呼吸法をご紹介しますね。

呼吸法は、リラックスした気持ちでゆっくり呼吸することで呼吸に集中していきます。呼吸に集中することで「今を意識する」「評価はしない」マインドフルネスの考え方ができますよ。

①楽な姿勢で背筋を伸ばす
自分が楽な姿勢になって背筋を伸ばしましょう。イスでも床でもokです。背筋を伸ばすときは、頭のてっぺんの上から糸で引っ張られているようなイメージで行います。

目は開けた状態で、斜め下に視線を落とし、ぼんやりとただ眺めるようにしてください。寝てしまうことがあってもよしとしましょう。

②呼吸に集中する
ただ呼吸に集中します。鼻でも口でもどちらでも構いません。腹式呼吸も意識しなくてokです。

ゆっくりゆっくり
5秒間「ふー」と息を吐きます。

ゆっくりゆっくり
3秒間「すー」と息を吸います。

この流れを繰り返し行います。理想は30分くらいですが、神経質になる必要はありません。できる範囲で取り入れてみてくださいね。呼吸法でマインドフルを実践

人間関係の不安を軽減しよう

人間関係にも効果が期待できるマインドフルネスは、ネガティブな気持ちに距離を置き、囚われていたネガティブな考え方から心を開放してくれます。

マインドフルネスの姿勢を心がけていると、心の不安が解消され、人間関係も自然と上手くいくようになります。あなたの心身を健康にしてくれるマインドフルネスをぜひ実践してみてください。

次回は「森田療法」についてご紹介します。引き続き人間関係への知識を深めていきましょう!