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人間関係の基礎とアサーション

人間関係の基礎とアサーションの3つの自己表現②

コラム②では、心理学編として「ジョハリの窓」について解説をしました。明るい窓を広げて良好な人間関係をつくっていきましょう!

今回は、コミュニケーションスキルの1つ「アサーション」についてご紹介します。

アサーションとは?

アサーションとは、自分のことも相手のことも大切にするというコミュニケーションスキルです。

アサーションは、1949年Salterが出版した「条件反射療法」が始まりとされています。当時は、精神的に問題のある人が人間的な回復をするために考えられ、その後20年ほどかけて精神医学の世界で発展しました。

日本では1980年代に広がり、現在では教育現場や企業研修などでも利用されるようになっています。

教育現場ではいじめ問題を対象にアサーションの研究が進み、企業では、パワハラやセクハラ、職場うつなどにとても効果を発揮しています。

アサーションで良好な人間関係を築く

自己表現「3つのタイプ」を知ろう

アサーショントレーニングの開発者のひとりである、アメリカの心理学者ウォルピィ(Wolpe,J.)は、自己表現には3つのタイプがあるとしています。

1:攻撃的タイプ
相手の気持ちを無視し、自分の主張を相手に押しつける言動タイプです。

攻撃的タイプは、勝ち負けで物事を決めたり相手より優位に立とうとする特徴があります。また自分勝手な行動や、巧妙に相手を操作しようとする行動も見受けられます。

2:非主張的タイプ
自分の意見を表現しなかったり、気持ちを伝えそこなったりするタイプです。あいまいな言い方や言い訳をする人も、このタイプとなります。

自分の気持ちをしっかり主張しないため、相手に対して恨ましい気持ちが残りやすいのが、このタイプの特徴です。

3:アサーティブなタイプ
その場にふさわしい方法で、自分の気持ちを正直で素直に表現できるタイプです。

相手にも自分と同じような表現を薦めることができ、相手の意見が自分の意見とぶつかることがあっても互いに意見を出し合い、譲ったり譲られたりしながら納得いく結論を出すことができます。

人間関係を円滑にするアサーティブについて解説

3つのタイプをみていかがでしょうか。

一般的に理想的なタイプは、3つ目の「アサーティブなタイプ」ではないでしょうか。

「わたし~」Iメッセージで伝えよう

ここで、理想的なアサーティブなコミュニケーションに欠かせない「Iメッセージ」をご紹介していきます。

Iメッセージとは、主語を「あなた」から「わたし」に変えて表現する方法です。

例えば、相手にマイナスの気持ちを伝える場合

「やっぱり、あなたはダメね」

わたしはあなたの行動を残念に感じた」

人間関係を円滑にしていこう

主語が「あなた」の場合、批判的な発言に感じられますが、主語を「わたし」に変えることで、表現に自己責任が生まれ批判的な印象がなくなります。

人間関係を円滑にするコミュニケーション手法としてIメッセージを使っていきましょう。

感情と行動の一致が大切

先ほどご紹介したIメッセージは、自分の感情を適切に表現するときにも活用できます。

コミュニケーションでは感情と行動に矛盾が出ると、人間関係でストレスを抱きやすくなります。

例えば、
待ち合わせ時間にひどく遅刻してきた友人が「ごめんね~」と謝った場合

「大丈夫だよ!」

「気にしてないから行こう!」

このように返事をする人は多いかもしれませんね。

自分の素直な感情であれば問題はありません。しかし実際の感情と発言に矛盾があるようなら、人間関係でストレスを抱きやすくなってしまいます。

ポイントは、
感情と行動が一致
していることです。

ネガティブな感情も行動と一致させることが大切

感情がネガティブであっても、適切に発言することがメンタルヘルスを保つためには大切です。

感情と発言にズレた状態が長期間続くと、腹痛や頭痛など体に不調が出ることがあり、状態が悪くなると、うつ状態になるケースもあるため注意が必要です。

ネガティブな感情は、自然な感情で誰にでもあります。どのような感情であれ、適切に表現することが大切です。

先ほどの例のような場合、
モヤモヤしている気持ちがあるなら「Iメッセージ」を使って

「わたしは約束時間を間違えたのか不安になった…」

「わたしとの約束を大切にされていないように感じて悲しかった…」

主語を「わたし」に変えて、感情との矛盾がない行動(発言)をして、人間関係のストレスを軽減していきましょう。

柔らかい断り方で人間関係を円滑に

先ほどは、ネガティブな感情をIメッセージで伝える方法をご紹介しましたが、アサーションでは、相手に言いにくいこともしっかりと主張することが大切とされています。

その場しのぎで我慢をすると、長い目で見た時には人間関係ではマイナスになるためです。

言いにくいことを伝える時には、3つのコツがあります。

①自分の状況を相手に伝える
②相手に相談してみる
③相手に譲渡案を出してみる

例えば、
上司からの新たな業務依頼があった場合

「今週提出するプレゼン資料で手がいっぱいです。(状況)
 提出する前日まで作業が必要なため、どの仕事を優先するか判断が必要です…(相談)」

 プレゼン後でしたら、新しい業務に取り掛かれますがいかがでしょうか。(譲歩)」

相手に状況を伝えたら、相談をしましょう。そのうえで、譲渡案を出してみるとスムーズなコミュニケーションができます。

自分も相手も大切に人間関係を構築しよう

心地よい人間関係を目指そう!

コミュニケーションスキルの1つ「アサーション」について解説してきましたがいかがでしたか。

自分の感情や状況を「Iメッセージ」で伝えて、心地よい人間関係を築いてくださいね。

次回は「帰属意識」について解説します。引き続き人間関係への知識を深めていきましょう!



自分も相手も大切に表現しよう