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人間関係リセット癖の対処法

人間関係リセット癖の対処法①「安全基地」を作ろう

コラム①では、人間関係リセット癖の心理とデメリットを解説しました。ここからのコラムでは、人間関係をリセット癖を解決する4つの方法を解説していきます。

今回は「見捨てられ不安と上手に付合う」について紹介します。具体的なコツをチェックして、人間関係リセット癖に対処していきましょう。

過剰な不安が人間関係リセット癖へ

見捨てられ不安とは?

見捨てられ不安は、次のように定義されています。

現実に、または想像の中で見捨てられることを避けようとするなりふりかまわぬ努力

つまり、見捨てられ不安とは「いつかは自分から離れてしまう」「仲良い人から見捨てられるのではないか」という不安から過剰な行動をしてしまう事です。

人間関係が継続しない

見捨てられ不安は、相手のことを好きになるほど、強くなる傾向があります。好きになればなるほど、その関係を失うことを恐れ、苦しくなってしまうのです。

そして、その苦しみから逃れるように、人間関係を遮断してしまうのです。人間関係をリセットしてしまう方の多くに見捨てられ不安があるのです。

人間関係リセット癖は過剰な不安が原因

幼少期の経験が影響

見捨てられ不安は、1歳半から3歳頃の赤ちゃんが、母親から離れていくときの不安の高まり(分離不安)が影響しているといわれています。

私たちは、幼少期の母親との関りや過ごし方で「愛着」を形成します。愛着とは、落ち着きをつくる感情のことです。赤ちゃんが母親に対して、自分を守ってくれる存在として信頼する中で健やかに形成されます。

・健康的な愛着がある場合
信頼できる環境を安全基地にして、「自分は大丈夫だ」という自信を獲得しパワフルに育っていきます。

・健康的な愛着がない
信頼できる環境がないため「見捨てられてしまうのでは…」という気持ちが強くなり、愛情確認や試し行為をしてしまいます。人間関係リセット癖を安全基地で対処

「安全基地」コミュニティを探す

見捨てられ不安は、幼少期の母親との関りが影響しますが、大人になってからでも改善できます。

幼少期のような愛着が無くても、安心できる環境を持つことで、見捨てられ不安が軽減し人間関係リセット癖も改善できるでしょう。

僧侶のような人を探そう

あなたのまわりに、温かい言葉や態度で関わってくれる僧侶のような人はいませんか。

僧侶のような人はソーシャルサポート力が高い傾向があるため、心の安定剤になってくれます。僧侶のような人が適度にいるコミュニティに所属することで、安心できる環境を持ちましょう。

子供の頃のような愛着は得られないかもしれません。しかし、立派な安全基地になってくれます。

ソーシャルサポートが不安を軽減

ソーシャルサポートとは、周囲の人たちから得られる援助のことです。家族・友人・会社の同僚・専門家の援助、など自分の周囲にある環境でサポートしてくれる人やものを意味します。

大坪(2017)が、大学生254名に対して、ソーシャルサポートと心理的な関係について行った調査では、ソーシャルサポートが不安感を軽減することが分かっています。

以下は友人からのサポートについてまとめています。友人からのサポートを多く受けることで、不安感が減っていることが分かります。

ソーシャルサポートと不安感への影響ソーシャルサポート力が高い僧侶系男子や女子がいる安全基地コミュティを探して、不安を軽減していきましょう。

人間関係リセット癖と見捨てられ不安

見捨てられ不安が強い人は、人間関係でトラブルを引き起こしやすい傾向があります。トラブルから人間関係が嫌になりリセット癖を出してしまうのです。

ここで愛着と見捨てられ不安の関連について調査した研究を見ていきましょう。

斎藤ら(2009)の研究では、大学生173名を対象に、以下の4つの愛着行動について「見捨てられ不安」との関連について調査しています。

<4つの愛着行動>
1:すねた伝達

相手が自分に期待にそぐわない反応をするので、すねた素振りを見せることで相手の反応を引き出す愛着行動。
2:他者への懸念
本当は言いたいことがあるのだが、嫌われるのが怖く、気持ちの伝達を抑制しながら行う愛着行動。
3:近接性維持
相手との距離が近い関係を維持しようとする愛着行動。
4:素直な伝達
自分の気持ちや感情を素直に伝える愛着行動。

▼見捨てられ不安との関連は以下のようになりました。見捨てられ不安に最も影響があったのは「他者への懸念」、その次が「すねた伝達」とわかります。

見捨てられ不安と愛着の関連性

つまり、見捨てられ不安が強いと、
他者に対して疑り深くなり、すねた態度で相手の反応を引き出すため、人とのトラブルが増える可能性があると言えそうです。

見捨てられ不安が強い場合、周囲の評価に敏感なため自分は愛されている」という感覚を他人に求めてしまい適切な自己評価ができません。

不安の解消を相手に求めてしまうため、人間関係にもつれが生じ何度もリセットしてしまうのです。

人間関係リセット癖対処法①まとめ

今回は、人間関係リセット癖を引き起こす3つのポイントから「見捨てられ不安」について解説しました。ご紹介した方法を実践して、人間関係リセット癖に対処していきましょう。

★安全基地を作って 人間関係リセット癖に対処しよう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・斎藤ら(2009)青年期における見捨てられ不安と愛着の関連性 千里金蘭大学紀要 6, 35-41
・細田ら(2009)中学生におけるソーシャルサポートと自他への肯定感に関する研究 教育心理学研究,57,309-323
・2017 青年期のコミュニケーション・スキルとソーシャル・サポートがレジリエンスに及ぼす影響 大坪岳 追手門学院大学心理学論集;Otemon Gakuin University Psychological Review