>
>
>
人間関係リセット癖は、曖昧さ耐性の捉え方が影響

「曖昧さ耐性」を高める方法

コラム①では、人間関係リセット癖の心理とデメリット、リセットする原因として「半見知り問題」を挙げました。

今回は、半見知り問題を解決する4つのポイントから「曖昧さ耐性を高める」について解説します。具体的なコツをチェックして、人間関係リセット癖に対処していきましょう。

曖昧さ耐性とは?

半見知り問題の要因のひとつ「曖昧さ耐性がない」とはどのような状況でしょうか?

曖昧さ耐性(Tolerance of Ambiguity)とは、曖昧さの捉え方に対する個人差を示す概念で、心理学者のFrenkel Brunswik(1949年)が示した考え方です。

曖昧さ耐性が低い場合
曖昧な状況を許容できず、白黒ハッキリさせるために行動します。

一方で、
曖昧さ耐性が高い場合
曖昧な状況を許容して、状況にワクワクしたり楽しむことができます。

たとえば、付き合い始めて間もない異性とデートの後、LINEをしたが返事が無い場合。

曖昧さ耐性が低い人は、連絡がないことに不安を感じてLINEを何度も入れて状況や気持ちを確認します。一方で、曖昧さ耐性が高い場合、連絡がない状況を受け入れて返事を待つことができます。

このように曖昧さ耐性が低い人は、曖昧な状況へのストレス軽減のために行動をしてしまうのです。

曖昧さ耐性の解説曖昧さ耐性が低いことは、必ずしも欠点ではありません。決断しすぐに行動できることは物事の展開を早めてくれるため有利に働くことも多いでしょう。しかし、ハッキリしない状況を許容できないと、人間関係で不安や苛立ちを感じやすくなり、人間関係でトラブルを招くことにもつながります。曖昧さ耐性をある程度高めて、人間関係のリセット癖・半見知り問題を緩和していきましょう。

・曖昧さ耐性を高めるには?

曖昧さ耐性は、乳幼児期に形成される「愛着」とつながりがあると考えられています。

この愛着は、「安心感」「大好き」といった落ち着きをつくる情緒的な感情で、赤ちゃんがお世話をしてくれる母親や家族に対して甘え、自分を守ってくれる存在として信頼するなかで健やかに形成されます。乳幼児期に、親子関係で安定した愛情形成ができなかった場合、曖昧さ耐性が低くなり人間関係をリセットする傾向にもつながることが心理学の研究でもわかっています。

Bartholomew&Horowits(1991)は、人間の愛着スタイルを「安定型」「拒絶型」「とらわれ型」「恐怖型」の4つに分類して説明しています。この4つの愛着スタイルについて、曖昧さへの態度尺度得点を調査(西村、2007)したところ

最も曖昧な状態を楽しめない「とらわれ型」は、
不安が強く
人間関係をリセットする
傾向も最も高い事が分かりました。

一方で、曖昧な状況を最も楽しめる「安定型」は、不安が少なく人間関係を排除する傾向も4つの愛着スタイルの中でもっとも低い結果となりました。

とらわれ型は、自分が周囲からどのようにみられているか気にする傾向があるため人間関係での不安が強く、リセット癖も出やすいのです。

このように「愛着」は、曖昧さの捉え方・不安を感じる程度に影響することがお分かりいただけたと思います。「愛着」は幼少期に築かれるため、大人になってから完全に得ることは難しいかもしれません。しかし、ある程度回復することはできます。

曖昧さ耐性を高めてリセット癖を改善

ここでは、人間関係リセット癖・半見知り問題を対処する「曖昧さ耐性を高める方法」を具体的に見ていきます。

曖昧さを高めるには、不安を減らし安心感や落ち着きを得られる環境を作ることがポイントです。

①気持ちを書き出す
曖昧な状況に不安を感じた時に、気持ちを書き出すようにしましょう。

書き出すことで一呼吸おくことができ、相手への批判的な意見が少なくなりトラブルが減ってきます。気持ちを書き出すことはすぐにできます。まずは書き出すことで、自分の感情を自分で受け止める機会を増やして不安を減らしていきましょう。

②コミュニティに所属する
コミュニティに所属して、良好な友人関係を築くようにしましょう。

心理学の研究では、友人のサポートがあると不安感が少なくなることが分かっています(大坪.2017)。学生であれば学校の友人、部活やサークル、大学の同期、趣味の仲間、行きつけのお店などでもいいですよ。自分の気持ちをなA君るべく素直に出せる人間関係で定期的に会える環境が3つくらいあると心の安定が図れます。

人間関係リセット癖対処法②まとめ

今回は、人間関係リセット癖の原因、半見知り問題を解決する4つのポイントから「曖昧さ耐性を高める」について解説しました。ご紹介した方法を実践して、半見知り問題・人間関係リセット癖に対処していきましょう。

★曖昧さ耐性を高めて 人間関係リセット癖に対処しよう

次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

人間関係講座

コメント

コメントを残す

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


ブログ→
YouTube→
Twitter→

※出典・参考文献
大坪 岳 2017年 青年期のコミュニケーション・スキルとソーシャル・サポートがレジリエンスに及ぼす影響 追手門学院大学心理学論集;Otemon Gakuin University Psychological Review 25, 13-25
西村佐彩子 2007年 日本パーソナリティ心理学2007,15 曖昧さへの態度の多次元構造の検討-曖昧性耐性との比較を通して