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愛情表現の言葉で苦手な気持ちを克服しよう

愛情表現が苦手!2つの方法で克服, 言葉の使い方

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「愛情表現」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 愛情表現の不足と子供への影響
  • 愛情表現と離婚率への影響
  • 研究①愛着不安につながる
  • 研究②離婚しやすくなる
  • 研究③自己肯定感に影響
  • 苦手を克服する2つの言葉

愛情表現の不足と研究

愛情表現は、さまざまな関係性の中で愛を表現することです。「手をつなぐ」「頭をなでる」「抱きしめる」そして「暖かい言葉」などがあります。これらの愛情表現は心の面で極めて重要です。まずは心理学上の研究を概観していきたいと思います。

研究①子供への影響

・愛着不安につながる

幼児期の母子関係で、愛情表現をたっぷりすることで、愛着形成が進んでいきます。愛着とは、「安心感」「大好き」といった落ち着きをつくる情緒的な感情です。赤ちゃんがお世話をしてくれる母親に対して甘え「抱っこをする」「温かい声をかける」「スキンシップをしっかりする」など継続的な愛情表現をするなかで、健やかに形成されます。安定した愛着は、安心感や信頼感、自信を築き他人との人間関係を築くベースとなります。

愛着不安と子供

一方で、乳幼児期に安定した愛着を築けなかった場合、気持ちのコントロールや適切な表現が難しくなり、情緒的な問題を表す傾向が出ることが心理学の研究で分かっています。そして愛情の不安定さが大きくなると愛着障害と呼ばれることもあります。

・夫婦の仲の良さは子供の人格形成に影響

夫婦間の愛情表現も子供のメンタルヘルスに悪影響を与えてしまうこともあります。菅原ら(2002)が、1360名の母親を対象に、夫婦関係と児童期の子どもの抑うつ傾向に関する調査を行ったところ、父親と母親の仲が悪いと、子どもの抑うつ傾向が増えることがわかりました。つまり夫婦関係が愛情で満たされないことは、子供の精神的健康や成長、人格形成に数多くのマイナス要素を作ってしまうということです。夫婦の愛情表現と子供への影響

結婚などで一緒にいる期間が長くなると、愛情表現をしなくなることはよくあります。それは自分という人間をパートナーがよく知ってくれているという自信があるからかもしれません。しかし夫婦は、そもそもは育った環境も違う他人同士です。どんなに互いのことを分かっていても、言葉にしないと伝わらないこともあります。

夫婦関係で愛情を持ち続けるには、積極的に愛情表現をしていく事が必要なのです。子供の愛着不安や夫婦関係の重要性について興味がある方は下記を参照ください。

愛着不安とは?心理・改善方法 コラム②
夫婦喧嘩と愛情不足がもたらす問題 コラム③へ

研究② 離婚しやすくなる

Allen W. Barton(2015)ら米国ジョージア大学の研究チームは、468組の夫婦を対象に感謝の表現が結婚関係にどのような影響を与えるかを調べました。以下の図2は、男性の離婚のしやすさに関する結果です。図2は、縦軸が離婚のしやすさ、横軸が妻は要求/夫は我慢型のバランスがとりづらい2人のコミュニケーションの場合の結果です。

感情の表現と離婚のしやすさ

夫婦喧嘩

図のように、夫婦間のコミュニケーションのバランスが悪く、感謝表現が低い夫婦の男性における離婚のしやすさは高いことがわかります。バランスが悪くても感謝表現が多ければ離婚しやすさはほぼ一定という結果になっています。

この結果から、感謝表現が大小が男女ともに離婚のしやすさに影響することがわかりました。また、特に配偶者の感謝の表現が男性にとって離婚のしやすさについて反映することがわかりました。

研究③ 自己肯定感と愛情表現

愛情表現は自己肯定感を育みます。細田ら(2009)の研究によると、中学生305名を対象に以下の3つのソーシャルサポートと自己肯定感の関係について調査を行っています。3つのサポートとは以下を指します。

1:道具的サポート
住まいや道具など、必要な物を支援する

2:情緒的サポート
励ます・応援するなど、気持ちの面を支援する(愛情表現に近い)

3:共行動サポート
ノウハウを教えるなど、知識面を支援する

その結果が以下の図です。数字は相関係数といい、数値が大きいほど関係が強いことを意味します。せっかくなので下図の中から数字が大きいものを探してみましょう。

ソーシャルサポート 効果

父親、母親、友人、教師のいずれも情緒的なサポートが自己肯定感を強めている傾向がわかります。特に情緒的サポートは愛情表現と違い概念です。愛情表現をもらう機会が多ければそれだけ自己肯定感を育むと言えます。

愛情表現が豊かになる2つの方法

ここからは、愛情表現が豊かになる言葉を具体的に見ていきましょう。

① 愛着は無条件の肯定ストロークの言葉で

・ありのままの自分を受け入れよう
愛着不安がある人は、人間関係が不安定になりやすく安心感が持てない傾向があります。そのため、自らを条件付きマイナス評価をする事が多くなり、ありのままの自分を受入れることができません。

乳児期に形成される愛情は、親子関係で築かれた安心が基盤となります。そのため愛着不安は、大人になってから、完全に克服することは難しいでしょう。ただし、家庭環境の問題から健やかな愛着形成ができなくても、周囲から愛情表現で安心感や自信を得るなかで回復は目指せます。そのままの自分を受け入れてくれる関り方を増やしていく事が回復のポイントです。

・無条件の肯定ストロークを使おう
健やかな愛着形成には、親子関係で互いに存在を認める事が必要です。この互いを認めるために必要な要素を、交流分析では「ストローク」と呼んでいます。ストロークは、相手の存在や価値を認めるようなさまざまな「関わり方」「接し方」で、私たちの日常の何気ない場面で行われています。

ストロークにはさまざまな種類がありますが、自分をそのまま受け入れてくれる関りを増やすには、無条件の肯定ストロークが欠かせません。無条件の肯定的ストロークとは、肉体、心理、言葉のいずれも相手の存在を無条件で認める関り方です。

たとえば、
・どんな時でも、
 お母さんは自分を認めてくれる。

・どんな時でも、
 彼女は僕を好きでいてくれる。

どんな時でも…というのがポイントです。このような無条件の肯定ストロークを増やし、自分の存在をそのまま受け入れてくれる体験を積み重ねていく事で、愛情不足による不安感を軽減していきましょう。

無条件の肯定的ストロークについて、詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・ストロークとは?
・肯定的ストロークが自尊心を高める
・無条件で肯定しよう
「無条件の肯定的ストローク」で愛情表現をしよう④

② 感謝の言葉を大切にしよう

・感謝の気持ちを伝えよう
パートナーへの愛情表現は日常的に行っていますか?

結婚した当初は、パートナーにしっかり愛情表現をしていた人は多いと思います。しかし一緒にいる時間が長くなるにつれて、相手の存在が当たり前になってしまい、愛情表現も不足しがち…このようなケースが多いのではないでしょうか。

互いの存在を認めていても、愛情が不足すると相手に対して不満やネガティブな感情が増えてしまい、夫婦の対立や喧嘩にもつながりやすいため注意が必要です。夫婦間での愛情不足は、相手への感謝の欠如が大きな要因です。当たり前にある感謝ポイントに気づいて、愛情表現していく事が大切です。

・継続的な愛情表現=幸福度を高める
心理学の研究では、夫婦間で日常的に感謝の言葉を表現すると、幸福感が高まることが分かっています。また相手に感謝の気持ちをもち、積極的に愛情表現することで良好な人間関係を継続できることもわかっています。

普段から「ありがとう」の言葉を伝えていますか?照れくさくても継続的に愛情表現することが、良好な夫婦関係を続けるポイントです。

本コラムでは、愛情表現を豊かにする言葉「ありがとう」を見つけて伝える「ありがとう発見法」をご紹介します。日常生活にパートナーへの感謝をみつけて、愛情表現を伝えて良好な夫婦関係を構築していきましょう。

ありがとう発見法について、詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・愛情表現で幸福度UP
・3STEPでありがとうを発見
・伝わる愛情表現2つのコツ
愛情表現の言葉「ありがとう」見つけ方・伝え方⑤

まとめ

コラム①では、愛情表現が不足する問題と対処法をご紹介しました。

より深く理解したいという項目がある場合は、リンク先をご覧ください。またコラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

★愛情表現が豊かになる言葉で苦手意識を克服しよう

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人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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