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叱り方のコツ「無条件の肯定」を習得

叱り方のコツ「無条件の肯定」を習得②

コラム①では叱り方について概観していきました。今回は、無条件の肯定の練習問題をご紹介していきます。

  • 改善するお悩み
  • ・叱り方が分からない
  • ・感情的に叱ってしまう
  • ・部下や子供が言うこと聞かない
  • 全体の目次
  • 入門①叱り方のコツ概観
  • 入門②無条件の肯定
  • 入門③感情コントロール
  • 発展選択肢提示法
  • 発展コーチング法
  • 発展相手を信頼する
  • 助け合い掲示板

肯定表現-おさらい

まずは肯定的ストロークのおさらいしていきましょう。

ストロークとは

ストロークとは、簡単言うと、「人との関わり方・接し方」という意味で、叱り方も含まれます。

ストロークには以下の4種類があります。

①条件付きの肯定
成績が良かったから褒めるなど、
条件があって相手を肯定するストローク

②条件付きの否定
テストの点数が低いから叱るなど、
条件があって相手を否定するストローク

③無条件の肯定
あいさつをするなど
そのままの相手を肯定するストローク

④無条件の否定
人格を否定するなど
そのままの相手を否定するストローク

以下の図はこれらの4つのストロークをまとめたものです。

叱り方

この中で、相手を叱るときは無条件・条件付きの肯定的ストロークを上手く活用していく必要があります。

肯定的ストロークの使い方

肯定的ストロークを使って相手を叱る時のポイントはサンドイッチすることが大切でしたね。

否定的な言葉を伝える時は、ポジティブな表現で挟みこむことで角が立たない表現になります。以下の図をご覧ください。

否定する時は肯定で挟む

このサンドイッチの図のように、柔らかいパンで具材を挟むことでゴツゴツとした食感が和らぎます。叱り方も同じで、肯定で「挟む」ことで印象が大きく変わってくるのです。

意味のある叱り方!練習

それでは、実際に練習問題に取り組んで、プラスになる叱り方を学んでいきましょう!次の状況で円滑な叱り方を考えてみてください。

練習問題1

あなたの部下は月に10日以上、遅刻をしてしまします。さすがに注意しなくてはならないと思うものの、どのように対応していいか判断しかねています。

 

解答例
⇒「○○さんいつも頼りになるよ、ありがとう!
ただ、遅刻が多いのでその点は注意しよう。
○○さんは仕事はしっかりこなせているので、ほんと助かっている。」

それでは、実際に練習問題に取り組んで、プラスになる叱り方を学んでいきましょう!次の状況で円滑な叱り方を考えてみてください。

練習問題2

あなたには小学5年生の息子がいます。息子は来週にテストが迫っているのに、一向に勉強に向かおうとしません。頭ごなしに注意すると反感を買う可能性があり、叱り方に困っています。

 

解答例
⇒「おはよう、今日も元気でこっちまで明るくなるよ。
ただ、来週にテストがあるからしっかり勉強しておくんだよ。
あなたは勉強すればできる子だからね。」

練習問題3

営業マンのあなたは、先日部下と一緒にクライアントへ商談に望みました。しかし、部下が失言をしてしまいクライアントからのクレームをもらってしまいました。

 

解答例
⇒「○○さん先日は商談に来てくれてありがとう。
緊張するのも無理はないと思うけど、次回から言葉に気を付けて
プレゼンしていこう。○○さんは努力家だから、
きっと丁寧な商談ができるようになるよ。」

角が立たない指摘

人格否定にならないコツ

ここで、プラスアルファとして、無条件の否定にならない叱り方をご紹介します。

実は叱り方には以下の2つのアプローチがあります。

・行動批判する
・人格批判する

このうち、人格批判ではなく行動批判をするようにしましょう。人格を否定してしまうと、相手に心理的負荷を与えやすくなります。その結果、

・イライラ
・不安感
・躁うつ

などの悪影響を引き起こし、仕事や学業、習い事もままならなくなってしまう恐れがあります。

行動批判を活用した叱り方

それでは、実際に行動批判の叱り方を見ていきましょう。ポイントは以下の2つです。

①メリットと合わせて伝える
相手の行動を批判する時に「○○すると、もっと○○になる」とメリットを伝えるようにすると、より効果的です。理由づけを行うこと相手に納得感を与えることができ、行動を促すことができます。

②なぜそうなったのかを伝える
なぜミスが起きたのか原因がハッキリわかっている場合は、相手に伝えていきます。因果関係を理解してもらうことで適切な改善策を立てることができます。

叱り方 子ども

行動批判を意識した叱り方をより深く知りたい方は下記をご覧ください。

(↓クリックで開きます)

例題で理解を深めよう

ここで例題で叱り方を確認していきましょう。

登場人物
・入社1年目の太郎くん
人格批判をする部長

状況
・太郎くんは高頻度で遅刻をしてくる
・太郎くんも時間通りに行こうと頑張っている
・部長は叱りたいと思っている

人格批判をする部長

角が立たない指摘

叱り方:
「時間も守れないなんて社会人として失格だな。だらしがない。」

このように、人格批判をするだけでは前向きな行動につながることはありません。太郎くんにストレスを与えるのみで成長が促進されることは少なくなります。

それでは、ここで行動批判をする先輩の例と比較してみましょう。

行動批判をする先輩

行動批判の叱り方

叱り方:
「少しでも早く来てくれると定時帰りも増えるよ。
もしかして、あまり眠れていない?」

先輩と部長の叱り方を比べると、先輩の方が気遣いを感じられることが分かります。このように、行動に意識を向けることで合理的なアプローチができるのです。

練習問題で理解を深めよう

それでは、叱り方の練習問題に取り組んでいきましょう。次の状況で行動批判を活かした叱り方を考えてみてください。

練習問題1

あなたの息子は夜更かし癖があり、寝坊で毎日学校に遅刻しそうになります。もう少し早く寝るように促したいのですが、叱り方に困っています。

ちなみに息子はサッカーが上手くなりたいと常日頃から言っていました。

 

解答例
⇒「朝早く起きたらサッカーの自主練ができるよ。健康にもたくさんメリットがあるし、絶対サッカーも上達していくと思う。もっと夜更かしを減らして朝5時に起きてみない?」

練習問題2

あなたは、野球部の部長です。先日後輩が野球ボール数個紛失してしまいました。今後、同じことを繰り返さないためにも、注意したと考えています。

 

解答例
⇒「たかが野球ボールくらいって思うかもしれないけど、道具を大切にする姿勢はプレーに現れるぞ。そういう小さなことの積み重ねで上達していくんだ。今後、遠くに行き過ぎたボールはすぐに取りに行くように。」

練習問題3

先日、妻が料理の最中に新品のお皿を割ってしまいました。TVを見ながら洗い物をしていたことが原因なようです。3万円もする食器だったので、あなたはかなりショックを受けています。

注意したいのですが、いまいち叱り方が分かりません。

 

解答例
⇒「怪我したら危ないから注意してね。特に食器を洗っている時はTVに意識を向けすぎない方がいいと思う。」

叱り方 仕事

合理的な叱り方を

叱り方の練習問題はいかがでしょうか。叱り方を誤ると、トラブルに発展したり、やる気を損ねてしまうことがあります。

「無条件の肯定で挟む」・「行動を批判する」ことで、尖った印象を最小限にとどめつつ、自分の意見を伝えることができます。

自分はあなたのことを肯定していますよというメッセージを伝えた上で、叱るとに気分的にも「罪悪感」を感じずに部下や子供と関係を築くことができます。

 

助け合い掲示板

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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