スマイルを続けるための「スモールステップ計画表」③
スマイルを身に付ける小さな目標
コラム②では、スマイルにまつわる嫌な経験をする方法として「リフレーミング」をご紹介しました。視野を広げることで、スマイルへのトラウマを徐々に改善していきましょう。ポイントは「他人の視点で考える」でしたね。少しづつで進めてみてください。
今回は、やる気をキープし、不安を克服する「スモールステップ計画表」についてご説明します。
スマイル練習が続かない・・・
スマイルの練習をする時の落とし穴として「目標が高すぎる」というものがあります。例えば、スマイルが苦手だった方が、急に常にスマイルを心がけようとすれば目標が大きすぎるため、挫折してしまいます。また、抽象的な目標設定では、何をすればいいかわからないという状態になってしまい、一行にスマイルが上手くなっていきません。
スマイルを身に付ける練習で成果を出すための目標設定のポイントは以下の2つです。
①具体的な目標を決める
具体的な言葉や数字など「具体化」できるもので目標を作ることが大切です。
②60%達成可能な目標を作る
いきなり達成が難しい目標では挫折が起こるため、60~70%の達成確率ものにしましょう。
例えば、ダイエットをしよう!と目標を定めるとします。
×良くないな目標
・運動する、甘いものを食べない
○良い目標
・朝7時に家の周りを3週走る、シュークリームは週1回だけしか食べない
具体的で「これならできそう!」という目標なら、挫折もせずにやる気をキープさせることができますね。
スマイル練習の目標を立てよう!
ここからは、実際にスマイル練習の目標設定をしていきましょう。今回は「スマイルスモールステップ計画表」を用いて、小さなゴールを立てていきます。
不安も克服!「スモールステップ計画表」
スモールステップ計画表(不安階層表)とは、ウォルピが考案した恐怖症改善プログラムです。行動療法の主要な治療技法として不安や恐怖の治療に用いられています。具体的には、不安得点が低いものから設定し、実際にそれを段階的に達成していくことで、最終的に大きな不安を克服していきます。
<作り方>
①ワークシートを用意します。
②1~2週間後の目標を設定します。
④解決策を自由に練り、不安得点を書きます
⑤不安得点が低いものから行動計画を立てます
ワークシートはこちらの「スマイルスモールステップ計画表」も参考に作成してみてくださいね。
笑顔スモールステップ計画表
何か目標を達成したい時は、そこにたどり着くまでの小さなゴールを意識することが近道となります。スマイルスモールステップ計画表を作成し、小さな成功体験を重ねながら前に進んでいきましょう。
それでは、スマイルスモールステップ計画表を使って、スマイル練習の計画表を作成しましょう。作り方は例題で具体的に解説しますので、それを参考に自分用のメニューを作っていきます。
例題
スズキさんはスマイルが苦手なため、いつも下を向いて会話をしてしまいます。親しい友人との会話であっても顔を合わせて話すことが難しく、自然なスマイルを作ることができません。最近、クラスメイトの中で気になる異性が出来たので、何とかスマイルを大切に自分から声をかけたいと思っています。
スズキさんは「スマイルスモールステップ計画表」を活用し、スマイルを身に付ける目標設定をすることにしました。
記入例:例題のスズキさん
達成確率が60%~70%程度の明確な目標を設定したら、不安得点を記入します。不安得点を踏まえて、低い順から行動計画を立てましょう。実行日は、1~2週間後を目安にしてくださいね。
完成した練習メニューを元に、実際に行動して結果をチェックしていきます。結果を記入する時は、やってみた感想と自己評価をしながら次のステップに進みます。
それでは、自分用のスマイルトレーニングメニューを作ってみましょう。
問題
あなたの笑顔トレーニングメニューを書きこんでみましょう。
目標を設定する時のポイントは、誰かと比べずに考えるです。他人の基準で考えるのではなく、「以前の自分よりも少しずつスマイルが出来るようになっている!」という自分が前に進んでいる感覚が得られればOKです。あせらず、少しづつ進めていきましょう。
スマイルを継続には目標が大事
今回はスマイル身に付ける目標設定のポイントをご紹介しました。重要なのは、「具体性」「60%の成功率」でしたね。今回紹介したスマイルスモールステップ計画表も参考に、自分なりのスマイル練習メニューを作ってみてください。
大きな目標を掲げることも大切ですが、それだけでは、「夢」のままで終わってしまいます。あまり無理しすすぎずに、理想と現実のバランスを考えながら、目標を設定してみてくださいね♪
次回は、スマイルを意識しすぎによるストレスを軽減する「笑顔は少し増やすだけでOK」についてご説明します。