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シンパシーを覚えるための4つ方法

シンパシーを覚えるための「非言語の読み取り」⑥

コラム①ではシンパシーについて概観していきました。シンパシーを鍛える方法としては、「①基本のオウム返し」「②感情の明確化」「③質問の考え方」「④非言語の読む」「⑤いったん相手になる」「⑥考え方を発見⇒共感法」「⑦励まし方のコツ」「⑧自分の話しをする」の8つでしたね。

今回は、④非言語の読むについて解説していきます。

読み取る2つの方法

私たち臨床心理士は、大学院で徹底的に共感(シンパシー)についての訓練を受けます。私たち心理学の専門家はカウンセリングをするのですが、カウンセリングにおいては言葉以外の要素(非言語部分)を見抜くことができなければプロとは言えません。共感的理解ができない臨床心理士は、一人前として仕事をすることができないのです。

そこで私たちがお悩みの相談を受ける際に着目している2つの非言語部分をお伝えします。

 

共感力を高める4つの方法

表情を観察する

1つ目は相手の表情を観察することです。相手の表情が物語るメッセージを読み取ることはシンパシーの基本になります。

・楽しそう?
・イライラしてる?
・不満げな表情?
・喜んでいる?
・納得いかないみたい?

などなど、相手の感情に着目して表情を見るようにしてください。「言葉は前向きなのに、顔が強張っている」「嬉しい内容の話なのに、悲しげな顔をしている」など、言葉と表情にズレがある時は、特に注意が必要です。

話の内容だけで判断すると、コミュニケーションで相手とのズレが多くなりざがちです。そこで、話の内容だけでなく、表情をしっかりチェックするということを意識しましょう。
表情の中でも、人の本音は「皺眉筋」に表出されやすいという特徴があります。眉間のシワがよるのは、皺眉筋(しゅうびきん)と頬骨筋(きょうこつきん)という表情筋が緊張するからです相手の気持ちは表情にでる

この表情筋は感情と強い結びつきがあり、意図せずに本音が出てしまうのです。人は、ネガティブな気持ちを抱く時、知らない間に眉間にシワが入ってしまうことがあります。

「皺眉筋」は本音を語る

会話の中で「相手の眉間に力が入っているのに、ポジティブな発言をしていたら」そのまま話の内容を受け止めるのは危険です。例を挙げると、

例1 飲み会で・・・

「もう一杯お酒飲みますか?」と相手に質問した時に、「飲みます」と答えたとしても相手の眉間にシワがあるようなら、「大丈夫?」「キツかったら言ってね」とシンパシーを示す必要があるでしょう。

例2 パーソナルな質問・・・

異性と付き合い立ての頃は、パートナーのことを深く知りたいと思って様々な質問をしたくなるでしょう。しかし、「ちなみに年齢いくつですか?」といった少し答えにくい質問をした場合、相手のリアクション、特に皺眉筋を観察するようにしましょう。もし皺眉筋が緊張していたら、その質問はNGであることが多いです。逆に皺眉筋に力が抜けていたらOKだと思って良いでしょう。

もちろん皺眉筋だけで判断するのは難しいですが、1つの目安にはなると思います。

声でシンパシーを感じよう

2つ目に、相手の本音が出やすいは「声のトーン」です。大げさに聞こえるかもしれませんが、声のトーンを観察するだけで、驚くほどシンパシー力を高めることができます。声のトーンをチェックして、相手の本音を汲み取る能力をトレーニングしていきましょう。

・いつもより声のトーンが上がる
⇒会話に前向きな印象を持っていると言えるでしょう。「嬉しい」「テンションが上がる」など、プラスの感情を持っています。

・ いつもよりトーンが下がる
⇒会話に消極的で、「しんどい」「聞きたくない」など、後ろ向きな感情を抱いている可能性があります。

・ 声のトーンが変わらない
⇒相手の話に抑揚がついていればOKですが、棒読みのようにトーンの変化が無い場合は、会話に飽きているか、上の空になっていることが考えられます。

相手の気持ちは声にでる

もともと声の低い人、抑揚が少ない人もいますので、その人のニュートラルな状態をチェックしておくと良いでしょう。また、声が後ろ向きでも、あいづちが増えたり、前傾姿勢になって聞いてたらOKの合図です。このように、声に目を向けることで相手の本音を掴み、シンパシーを伸ばして行きましょう。

非言語から共感の糸口を

それではここから、先ほどの2つのポイントを踏まえて、シンパシーを高めるための練習問題をやってみましょう!

練習問題
あなたはお付き合いしている異性に対して、来週ホーラ映画を観に行こう!とお誘いしました。相手は映画を見るのが好きなようです。言葉では、「ぜひ行きましょう」と言ってくれたのですが、皺眉筋には力が入っていて、声のトーンも下がっています。

この場合、どのように返事をすると良いでしょうか?

 

解答例
⇒「あ、ホーラ映画よりもSFとかの方がいいかな。もしくは・・・(考える動作)何か観たい映画ある?」と、別の映画を振ってみる。

⇒「もしくは、○○美術館でスゴイ綺麗な展示会やってるから映画よりもそっちの方が良いかも」と、別のデートスポットを提案する。

相手の「ぜひ行きましょう!」という内容を直接に受け取るのではなく、表情や声のトーンから本音を感じ取り、シンパシーを示していきましょう。相手の気持ちがドンピシャな提案ができるとベストですね。

シンパシーは努力で改善する

シンパシーの練習問題はいかがでしたか。シンパシーが低いと周りから言われたり、人間関係でトラブルが多い方は、適度にチャレンジしてみてください。

今回のコラムでは、シンパシーを伝えるためのスキルについて解説しました。注意点として覚えておいていただきたいのは、これらの訓練は、本来プロが行うものです。

過剰に意識すると演技っぽくなってしまったり、ストレスを抱える一因にもなります。気楽にできる範囲内で、努力してみてくださいね。

次回は、「いったん相手になる」についてご紹介します。

★共感的理解のスキルを適度に取り入れて共感力を高めよう

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目次

①シンパシー‐概観
②簡易診断でチェック
③「オウム返しの基本」
④「感情の明確化」
⑤「質問の作り方」
⑥非言語の読み取り
⑦いったん相手になる
⑧考え方を発見⇒共感法
⑨「励まし方のコツ」
⑩「自分の話をする」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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