>
>
>
信頼関係の意味や定義!ラポールを形成しよう②

信頼関係の意味や定義!ラポールを形成しよう②

みなさんは「信頼関係」という言葉を聞いてどのような印象を持つでしょうか?
・お互いを尊重できる
・裏切らない
・味方でいてくれる
などなど・・・いろいろなイメージがあると思います。それでは、心理学的にはどのような意味があるのでしょうか。この点、信頼関係は①ラポール形成、②基本的信頼感、という2つの用語を使うことが多いと言えます。今回は2つの意味や定義について解説していきます。

信頼関係 意味

①信頼関係と「ラポール」

コラム1の復習になりますが心理学では、信頼関係を築くことを「ラポールを形成する」という言葉を使って表すことがあります。初対面やまだあまり親しくない人に対しては、まずはこのラポールを構築するところから始めます。

ラポールの語源には、フランス語の「ラポート(Rapport)=架け橋」があります。つまり、自分と相手との間に架け橋(信頼関係)をかけるという意味になります。

ラポールができていると、お互いのしぐさや言葉遣いが自然と似てきたり、物理的な距離が近くても安心して接することができるようになります。

さらにFitzGerald(2003)によれば、ラポールはあるコミュニケーションが成功したかを判断するときに考慮しなければならない要因の一つであるとされています。ラポールが構築された会話には笑いやユーモアが多数存在します。信頼関係が構築できていれば、自然と笑いやユーモアが沸き起こるため1つの判断基準になるでしょう。

②基本的信頼感とは

ラポール形成において基盤になるのは、基本的信頼感(sense of basic trust)です。

基本的信頼感はアメリカの心理学者であるエリクソンによって提唱された概念です。Erikson (1959)によれば、

『基本的信頼感とは
・生後1か年の経験から獲得される
・社会や他者に関しての筋の通った信頼
(reasonable trustfulness )
・自己に関する信頼する価値
(trust worthiness )
 という単純な感覚を意味する 

と定義されています。基本的信頼感は、生まれてから1年間に原型ができ、その後の発達段階においても、傷つきといった形で、はっきりとその輪郭をあらわすとされています。

・基本的信頼感尺度
もう少し基本的信頼感の中味を見ていきましょう。谷 (1996)は「基本的信頼感尺度」を作成しています。尺度項目は以下のようになります。*わかりやすくするため一部改変しています。正確には出典をご覧下さい。

1.失敗しても自分を隠さない
2.自信がなくなることはない
3.見捨てられたかもとは思わない
4.人生に対して不安はない
5.すぐに立ち直ることができる
6.自分を十分に信頼している
7.困った時には援助が期待できる
8.人は関わり合いで生きている
9.人間は信頼できるものである
10.周囲の人々に支えられている
11.頼りにできる人が多い

皆さんは上記にどれぐらい当てはまりますでしょうか。項目が多ければ、基本的信頼感が高いといえます。

信頼の定義

以上のように、心理学上の信頼関係とは、ラポールの形成、基本的信頼感という用語をよく使います。信頼関係を把握する上で参考にして頂けると幸いです。

信頼関係=ラポールの形成!心の距離を縮めよう

コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

目次

①信頼関係を築く方法とは?
②意味や定義!ラポールの形成
③心理学研究!信頼のメカニズム
④「シャイや愛着との関係」
⑤「囚人のジレンマ」とは
⑥「無条件に信じる」
⑦「裏切られるまで信じる法」
⑧信頼関係診断・チェック

コメント

コメントを残す

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


ブログ→
YouTube→
Twitter→

出典・参考文献
谷 冬彦(1998)青年期における基本的信頼感と時間的展望 発達心理学研究 9(1), 35-44, 1998 一般社団法人 日本発達心理学会
FitzGerald, Helen.(2003)How Different Are We? Spoken Discourse in Intercultural Communication. Clevedon: Multilingual Matters
Erikson ,E .H .(1959).ldentity and the life cycle.NewYork : W .W ,Norton & Com
pany.(Reissue ,1980.)