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信頼関係を築くための習慣を2つのポイントで

信頼関係


信頼関係を築く方法!2つのポイントで信頼する習慣が身につく②

信頼関係を築く重要性

コラム①では、信頼関係を築けない3つの原因と解決策をあげました。解決策としてご紹介した信頼関係を築く方法は「①信頼する習慣を身に付ける」「②信頼するための知識を身に付ける」「③自分の振る舞いで信頼度UP」でしたね。

今回は、信頼関係を築く方法の1つ目「信頼する習慣を身に付ける」についてのコラムです。信頼する習慣を身に付ける2つのポイントをお伝えします。

信頼関係は「とにかく信頼する」から

信頼関係は相手を信頼する事から信頼する習慣を身に付けるには、理由や根拠を考えずにとにかく信頼することが大事です。社会心理学では、

根拠に基づかなくても、相手が裏切らないと考えることが信頼である

としています。実は、信頼する習慣があれば信頼関係を築くべき相手を見抜けるようもなるのです。後ほどご紹介する研究などから得られた仮説的な解釈ですが、他人を信頼している人の方が信頼できる相手を正確に判断できる傾向があるということがわかっています。

騙されることや裏切られることが不安かもしれませんが、その不安と共に最初の一歩を踏み出すと、少しずつ信頼できる相手を見抜けるようになります。まずは「信頼」というものがどういうものかをよく理解してから、他人を信頼する習慣についてのお話をしましょう。

 

「安心」と「信頼」の違いは?

早速ですが、次の3つの考えは「安心」と「信頼」どちらだと思いますか?

信頼関係の理解を深める①相手は自分のことを裏切るはずがない。裏切ったら相手も損をするからだ。

②相手に協力をしよう。ただ自分が損をしないように、ちゃんと保険をかけておこう。

③自分はきっと裏切られないだろう。自分を裏切ったら相手は得をするかもしれない。でも裏切らないだろう。

社会心理学における「安心」「信頼」には、明確な区別があります。結論から言ってしまうと、

①相手は自分のことを裏切るはずがない。裏切ったら相手も損をするからだ。⇒安心

②相手に協力をしよう。ただ自分が損をしないように、ちゃんと保険をかけておこう。⇒安心

③自分はきっと裏切られないだろう。自分を裏切ったら相手は得をするかもしれない。でも裏切らないだろう。⇒信頼

です。詳しく解説していきましょう。

安心にしているとは?

・確実に裏切られないから協力をする
・裏切られても損をしない協力をする

このような場合は、他人を信頼しているとは表現せず「安心している」と言います。上の例だと、①②が該当します。

つまり、相手が信頼に値しなくても、自分が損をしないとわかっている状況で協力するのは、「安心」に基づいているのです。このような例は、私たちの身の回りにたくさん存在します。

例えば、
・賃貸物件契約の保証人
・担保

などですね。賃貸物件契約の保証人は、貸す相手をあまり信頼できなくても自分が損をしないように保証されます。そして担保は、債務者が返済不能に陥ったとしても債権者が損をしない仕組みになっています。このように、自分が損をしないことが明確な状況での協力は「安心」に基づいていると言えます。

信頼しているとは?

簡潔に言うと、「安心できる根拠がない状況で、相手が自分を裏切らないと想定すること」です。上の例では③が該当します。

つまり、信頼をするということは、基本的には確実な根拠に基づかないことなのです。世俗的な言い方をすれば、「信じる気持ちが大切」としか言えないものが「信頼」なのです。そうはいっても、その不安を少しでも軽減できる事実はしっかりとあるので、それを少し紹介しましょう。

 

相手を見抜く力で信頼関係を

小杉・山岸(1998)の実験を報告しましょう。15通りの場面についての説明を読み、それぞれの登場人物のとる行動を予測し終えた後、他人を信頼することについての質問紙に答える、という実験を行いました。

その結果、他人を信頼しやすい人のほうが、他人を信頼できないかもしれない情報に敏感であるという傾向が出たのです。

菊地・渡邊・山岸(1997)も、コラム①でご紹介した囚人のジレンマゲームを用いて、他人を信頼する傾向の強い人は、他人が信頼できるかどうかを正確に予測する傾向があることを示しました。

信頼関係を築くべき相手は見抜ける?!

信頼関係を築くべき相手が分かる先ほどご紹介した研究例で、他人を信頼する傾向にある人は相手の信頼性を正確に判断しやすい傾向が示されたとお伝えしました。これは一体どうしてなのでしょうか。もしかしたら、それは彼らにしかわからないものなのかもしれません。

人を信頼するようになれば、自然と信頼関係を築くべき相手とそうでない相手を見抜けるようになるのかもしれません。他人と信頼関係を築こうとする人は、最初から他人を信頼しないと決めている人よりも信頼関係を築くべき相手かどうかを見極めようとするのかもしれません。そうすることで、人のいろいろな側面に敏感になれるのでしょう。

さらには、普段から相手を信頼しようとする人は、実際に裏切られることもあったでしょう。そこからどんな人が自分を裏切るのかを、実感をもって学んだのかもしれません。一方で、裏切らないとわかっている相手としか接しないと、どんな人が利己的で自分を騙そうとしている人なのかを見破る機会がまずありません。それに、実際に騙されてしまう機会もありません。そうすると、どんな人が裏切るのかを学べる機会も必然的に得られません。

信頼関係を築くべき相手かどうか見抜けるようになるには、まずは、他人を信頼してみようという習慣を作り、試行錯誤することが重要なのかもしれませんね。もちろん「お人よしは騙される」ということもあるでしょう。しかし、ちゃんと相手を見抜いて信頼できるようになれば、自分が得をすることも多くなるでしょう。「虎穴に入らざれば虎子を得ず」が原則となるのです。

 

人を信じて、信頼関係を築いていこう

少し長くなりましたが、信頼の本質の一つを理解してもらえたら幸いです。相手を疑ってかかっている習慣を、急に根拠もなく変えるのは大変だと思いますが、積極的に信頼関係を築こうとする姿勢の先には、きっと望ましい人間関係が待っています。勇気を出して信頼関係を築いていきましょう。

次回は、信頼関係を築く方法の2つ目「信頼するための知識を身に付ける」についてご紹介します。

★信頼関係を築くために、まずは相手を信頼することから始めてみよう

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人間関係講座

*出典・参考文献
・小杉 素子 ・山岸 俊男 (1998) 一般的信頼感と信頼性判断 心理学研究, 69, 349 – 357 . 
・菊地雅子・渡邊席子・山岸俊男1997 他者の信頼性判断の正確さと一般的信頼―― 実験研究――  実験社会心理学研究,37,23-36.



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