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信頼関係=勇気?信頼する習慣はリスクを覚悟することから

信頼関係


信頼関係=勇気?信頼する習慣はリスクを覚悟することから②

信頼関係を築く重要性

コラム①では、信頼関係を築けない3つの原因と解決策をあげました。解決策としてご紹介した方法は「①信頼関係=根拠なしでも信じる勇気」「②信頼するための知識を身に付ける」「③自分の振る舞いで信頼度UP」でしたね。今回は、1つ目の「信頼関係=根拠なしでも信じる勇気」についてのコラムです。

信頼関係は相手を信頼する事から

信頼関係とはなんぞや

「信頼関係」について理解を深める早道は「安心」と「信頼関係」の違いを知ることが大事です。

安心
→「しっかりとした根拠があり、お互いを信じる」

信頼
→「しっかりとした根拠がなくとも、お互いを信じる」

このような違いがあるのです。「あり」「なくとも」がポイントですね。ちょっとわかりにくいかもしれません。例えば、恋愛関係で考えてみましょう。

安心
→「浮気をしていないか、メールを確認した
  異性とのやりとりはなかった!信じられる」

信頼
→「浮気をしていないか気になる。
  だが確認しなくても基本私は異性を信頼している。
  ありのままを信じよう。」

このような違いがあるのです。皆さんでしたら、自分がお付き合いしている異性のどちらがうれしいでしょうか?多くは自分を信じてくれる方だと思います。

安心に潜むリスク

私たちが「安心」と聞くと、一見メリットが大きく感じますよね。安心な家庭、安心な仕事、安心な生活・・・その安心を得るために私たちは様々な安心するための根拠を求めます。

例えば
・借金の保証人
・担保

などが挙げられます。賃貸物件契約においては、貸す相手をあまり信頼できなくても、保証人がいるから「安心」です。自分が損をしないことが明確な状況であれば人は「安心」するのです。しかし、実は「安心」を求めすぎると、実はよい関係を結べる誰かとの出会いまで阻害する可能性があるのです。

もう1つ例を出しましょう!

仮の話ですがあなたはある日
すばらしいアイデアを思いつき、
起業をすることにしました。
しかし、残念ながら1000万円足りません。

そこでまずは銀行にお金を借りに行くことにしました。

 

安心を求める銀行は、
あなたの退職金を担保にして500万円貸してくれました。
しかし、もう担保らしきものはなくなってしまいました。
もう少し貸して欲しかったのですが、担保がないと安心できない
残りの500万円は貸せない!と言われました。

信頼してくれる投資家は
担保がなくてもOK!あなたを信頼します!
と500万円を貸してくれました。

 

あなたは見事に成功し、毎年1億円稼ぐまでになりました。さて!この後、どちらの方をあなたは信頼するでしょうか?と思うでしょうか。担保がないと貸してくれなかった銀行でしょうか?担保がなくても自分を信用してくれて貸してくれた投資家でしょうか?もちろん銀行には感謝をしますが、より信頼するのはあなたから担保を要求しなかった投資家なのではないでしょうか?

信頼関係の理解を深める

「信頼」は根拠がなくても相手をなるべく信用しようとする行為であり、人は信頼されると、信頼された方をまた信頼します。こうして信頼関係は強くなっていくのです。証拠がないと築けない「安心」な関係は実はもろいものでもあるのです。信頼する習慣を身に付けるには、こんなことを言っては元も子もないかもしれないですが、根拠を求め過ぎず相手を信頼する習慣をつけることが大事です。

つまり、信頼をするということは、基本的には確実な根拠に基づかないことなのです。世俗的な言い方をすれば、「信じる気持ちが大切」としか言えないものが「信頼」なのです。騙されることや裏切られることが不安かもしれませんが、その不安と共に最初の一歩を踏み出す勇気を持つのですね。

相手を見抜く力で信頼関係を

人を信頼できないという人は「だまされるのではないか?」と考えている方もいるでしょう。人を信頼しないほうが、悪い人に騙されず、正確な判断ができるのではないか?と考えている人もいると思います。菊地・渡邊・山岸(1997)は、96人の大学生を、一般的な信頼関係が高い群と低い群に分け、信頼関係と情報選択実験を行いました。その結果、「他人を信頼する傾向の強い人」は、正確な行動をする」傾向があることを示しました。

一見相手を信頼しない方が、情報を正確に読み取れそうな感覚がありますが、信じることで見えてくる情報も世の中には多いようです。その意味でも、根拠が薄くても信頼する!という決意には一定のメリットがありそうです。

裏切り体験も実はメリット

普段から相手を信頼しようとする人は、実際に裏切られることもあったでしょう。そこからどんな人が自分を裏切るのかを、実感をもって学んだのかもしれません。一方で、裏切らないとわかっている相手としか接しないと、どんな人が利己的で自分を騙そうとしている人なのかを見破る機会がまずありません。それに、実際に騙されてしまう機会もありません。そうすると、どんな人が裏切るのかを学べる機会も必然的に得られません。

信頼関係を築くべき相手かどうか見抜けるようになるには、まずは、他人を信頼してみようという習慣を作り、試行錯誤することが重要なのかもしれませんね。もちろん「お人よしは騙される」ということもあるでしょう。しかし、ちゃんと相手を見抜いて信頼できるようになれば、自分が得をすることも多くなるでしょう。「虎穴に入らざれば虎子を得ず」が原則となるのです。

人を信じて、信頼関係を築いていこう

少し長くなりましたが、信頼の本質の一つを理解してもらえたら幸いです。相手を疑ってかかっている習慣を、急に根拠もなく変えるのは大変だと思いますが、積極的に信頼関係を築こうとする姿勢の先には、きっと望ましい人間関係が待っています。少しだけ勇気を出して信頼関係を築いていきましょう。

次回は、信頼関係を築く方法の2つ目「信頼するための知識を身に付ける」についてご紹介します。

★信頼関係を築くために、まずは相手を信頼することから始めてみよう

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人間関係講座

*出典・参考文献
・小杉 素子 ・山岸 俊男 (1998) 一般的信頼感と信頼性判断 心理学研究, 69, 349 – 357 . 
・菊地雅子・渡邊席子・山岸俊男1997 他者の信頼性判断の正確さと一般的信頼―― 実験研究――  実験社会心理学研究,37,23-36.



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