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視線恐怖症の分類と発症年齢②

視線恐怖症の分類と発症年齢②

視線恐怖症を克服するためには、自分の症状について詳しく理解する必要があります。一般的には、人の目が見れない心の病というイメージがありますが、実際にはいくつかに分類できることが分かっています。

そこで、今回は視線恐怖症の分類、発症年齢について解説していきます。

4つの分類

視線恐怖症は細かく分類するとさらに4つに分けられます。もし皆さんが人の視線が怖いと感じる場合は以下のどれかに当てはまると考えられます。また併発することも多く、複数当てはまるかたもいらっしゃるかもしれません。

自己視線恐怖症
自分の視線が相手に対して、不快感を与えると考える症状を、自己視線恐怖症と分類しています(生月・田上 2003)。加害性視線恐怖と呼ぶ学者もいます。自分の目つきが悪い、私の視線は攻撃的で、周りに迷惑をかける・・・こんな気持ちがある方は自己視線恐怖に当てはまるといえます。

他者視線恐怖症
人の視線を極度に恐れる症状は他者視線恐怖と言われます。他人からどう見られてるか気になる気持ちが過剰になると罹りやすいといえます。特に自己肯定感が低い場合は、劣っている自分を見られたくない・・という気持ちが高くなり、他者視線恐怖症になりやすくなると言えそうです。

正視恐怖症
人と正面から見つめあうと、自分の心が見透かされているような気分になり、恐怖を抱く症状です。喫茶店で真正面に人が座ると過剰に緊張する方などが当てはまります。

脇見恐怖症
周りにいる人の視線を異常に気にしてしまう症状です。特に、横にいる方に意識が向きやすく、目の前のことに集中できなくなります。例えば、喫茶店で横に座っている人が自分を見ている気がしてしてまって、確認しようとチラチラみてしまう衝動が抑えられなくなります。

対人恐怖の一種

視線は誰でも怖いものですが、これは行き過ぎて、日常生活に支障が出てくると視線恐怖症の疑いが出てきます。視線恐怖症は対人恐怖症の症状と言われています。

対人恐怖の先駆者は日本の森田正馬が有名です。森田は明治期から昭和初期に活躍した精神科医で対人恐怖症治療の世界的な先駆者と言って良い人物です。

森田(1932)によると、対人恐怖の症状は、視線恐怖のほかに、対人緊張・赤面恐怖・表情恐怖・醜貌恐怖・自己臭恐怖など幅広く、いずれも対人状況において生じる症状と言われています。もう100年近く前から、日本人は視線恐怖や赤面恐怖で悩んでいたようです。

何歳ごろに発症するのか

精神医学の世界では、視線恐怖症は「社交不安症」の症状として考えられています。ここで、社交不安症を発症する年齢の割合を示したグラフがあります。

図1. 社交不安障害の発症年齢(DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアルより、一部改変)

約75%の人が15歳以下で発症していることがわかります。(図.1)対人不安症の特徴としては、発症した年齢と医療機関に訪れた年齢が異なることが挙げられます。

ある研究では、発症年齢から10年後以上の30代半ばで専門機関を訪れる傾向があることが報告されています。相談の遅れると、視線恐怖症の克服に時間がかかってしまうケースもあるため注意が必要です。

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★視線恐怖症は4つに分かれる!自分の状態を理解しよう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
教育心理学研究 ,視線恐怖の治療メカニズム 生月誠  田上不二夫 2003
日本精神神経学会 監修 (2014) DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル