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社会不安〜原因と治療法〜

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社会不安② 〜原因と治療法〜

社会不安 イメージ

前回は、社交不安障害は「人と接するときにとても強い恐怖を感じる精神疾患」であること、また、この疾患から他の問題につながるかもしれない、ということをお話ししました。なんて怖い病気なんだ!早く治さなくては!と思わせてしまったかもしれません。 今回から、社交不安障害の原因と治療法をご紹介します。焦らず、ゆっくり、いきましょう。
 

<原因は主に3つに分けられる>

社交不安障害は人と接するときに恐怖を感じるものですが、その原因は人によって違います。おおまかに、3つに分けることができます。

  • ・完璧主義
  • ・認知のゆがみ
  • ・脳内物質の乱れ

の3つです。

まず、前回のコラムの中で例にあげたAさんとBさんのことを思い出してみましょう。
 

<ありのままを受け入れてみる>

会社でプレゼンがある日の朝、強い緊張を感じたAさん。 Aさんは、「絶対に失敗してはいけない」「堂々とやらなければいけない」「このプレゼンで全ての評価が決まってしまう」と思い、ものすごい緊張を感じました。Aさんはとても真面目なのでしょう。完璧にやり遂げなければと思うあまり、人と接すること、特に人前で評価される何かをすることが恐怖の対象になってしまったのです。

このような完璧主義のAさんには、“ありのままを受け入れる”ことをテーマとした「森田療法」で治療するのがおすすめです。“ありのまま”って、なんだか最近よく耳にしますね。女王が歌っていますね。(森田療法では“あるがまま”といいます。)
森田療法では、「失敗は恥ずかしいことだ」「完璧でなければならない」という強い思いからの悪循環を断ち切るよう、自分の自然な気持ちと向き合います。不安に思ったり、緊張したり、心臓がドックンドックンしていたり、ちょっと情けないくらいの自分を、素直に受け入れることから始めます。そうすることで、プレゼンがある日はプレゼンをすることだけに意識を向けられ、「緊張している自分でいいのだ」と思えるようになります。
 

<思いこみをやめてみる>

友人に誘われて行ったカフェが予想外におしゃれで、冷や汗が止まらなかったBさん。 Bさんは、「自分はこのお店の雰囲気に馴染んでいないのではないか」「周囲の人は私をどう見ているのだろう」と気になって、食事を楽しむことができませんでした。Bさんはあまり自分に自信がないのかもしれません。周囲の人が自分を見ていると気になるあまり、人と接すること、特に不特定多数の人がいる中で何かをすることが恐怖の対象になってしまったのです。
このような思いこみをしてしまったBさんには、“認知のゆがみをなおす”ことを目指した「認知行動療法」で治療するのがおすすめです。 認知行動療法では、カウンセラーや心理士と一緒に「どんな場面でどんなふうに思った?」「それって、本当にそうなのかな?」という問いに答えながら、自分の考え方の癖に気づき、なおしていきます。ワークシートを用いることが多いので、客観的な見方をしたり、振り返ったりでき、「あれ?なんだかいつも同じように考えているなぁ」と自分で気づくことができます。

Bさんの例でいうと、Bさんは誰かに「あなた、このおしゃれなお店の雰囲気に馴染んでないわよ」なんて言われたわけではないのに、「私は浮いていて、皆が変な目で見ている…」と思いこんでしまっています。「隣のテーブルの人がチラッと私を見たから…」といっても、隣のテーブルの人はBさんの食べているケーキが美味しそうで、思わず見てしまったのかもしれません。少しずつ、今までと違った視点から解釈できるようにしていきます。

<お薬もあります!>

先にあげた2つは「森田療法」「認知行動療法」という精神療法ですが、お薬で治す方法もあります。それは、原因が“心”ではなく、“脳内の伝達物質に起きた問題”であると考えられているためです。

現在も研究は進められていますが、脳内の何がどのようにバランスを崩したことが原因であるかは、はっきりとは分かっていません。でも、遺伝の可能性も指摘されており、薬で対処することもできると言われています。精神科や心療内科で処方されるお薬は、脳内物質のみだれを整えるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)や、気持ちを落ち着かせる抗不安薬が主なものです。

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<次回はもっと詳しく>

今回は、社交不安障害の原因とそれに応じた治療法を、主に3つに分けて紹介しました。治せるんだなぁということが、分かっていただけたでしょうか。 

次回からは、今回の3つをもう少し詳しくお話ししたいと思います。難しい言葉はあまり使わず、分かりやすくお伝えできればと思っています。のんびりと読み進めてくださいね。

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