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社会不安〜お薬をのんで治す方法〜

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社会不安⑦ 〜お薬をのんで治す方法〜

社会不安 イメージ

ここまでは、社交不安障害の治療法として、精神療法の「森田療法」と「認知行動療法」をご紹介しました。 時間がかかるなぁ、難しそうだなぁ、という感想を持たれたかもしれません。それでいいんです。小さい頃、転けて膝から血がいっぱい出たときをのことを思い出してください。消毒は痛かったし、お風呂も痛かったし、なかなかカサブタにならないし、カサブタのあとは残るし…。治るまで、痛みと戦い、時間をかけて付き合いましたよね。風邪をひいたときも、しばらく安静にしていよう、無理は禁物だ、と自分の身体を気遣うようになりますよね。

心のことも、時間をかけて、自分を労りながら、少しずつ良い方に向かっていけばいいんです。このコラムを読んで下さっているということは、すでに良い方に向かっている証ですよ。

<お薬をのむ治療法>

今回は、「薬物療法」についてお話します。また難しい言葉が出て来てしまいましたが、これは“お薬をのんで治そう”ということです。どんなお薬があるのかご紹介します。 お薬ってなんだか怖いな…と感じられる方も、少しでも不安が解消されるよう、ぜひ読んでいただきたいと思います。

コラムの第2回目で少し触れましたが、社交不安障害が脳内のバランスの乱れによるものであるかどうか、伝達物質の何がカギなのか、などは現在も研究中です。そのため、研究が進めば新しい薬ができるかもしれません。今は、うつ病やパニック障害、強迫性障害などの治療にも有効とされている薬が、社交不安障害の患者さんにも処方されています。
 

<暗い気分や不安な気持ちを抑える>

代表的なものが、SSRI(selective serotonin reuptake inhibitor : 選択的セロトニン再取り込み阻害薬)です。(長い名前ですね…。)副作用の少ない抗うつ薬として開発されたものです。抗うつ薬とは、気分の落ち込みや死にたくなる気持ちを抑えるものです。「上司の前でプレゼンするなんて緊張する…」「他の人がいるところで食事するなんて辛くて無理だ…」という気持ちから、「あぁ、外に出たくない」「自分はダメなやつだ」とどんどん暗い気分になってしまうのを抑えます。 また、不安な気持ちを落ち着かせる抗不安薬として、デパス、レキソタンなどがあります。いろいろな種類をのめばいいというものではありません。お医者さんとよく話をして、どのような効果があるものをどれくらいの量のむといいか決めていきます。
 

<正しくのみましょう>

薬をのむことに関して心配なのは、副作用や依存性のことではないでしょうか。眠気や吐き気を感じたり、肝臓が弱い方には不向きなものがあったり、多く飲みすぎると心臓が止まって死に至ることがあるといわれたり…。確かに、副作用や依存性があることは否定できません。怖がらせるためではなく、正しく理解していただき、しっかり治療していくためにお話しておきます。

でも、安心してください。薬をのみ始めてからも、定期的に気分や体調を確認し、薬の種類や量が合っているか見直したり、副作用で辛いならその薬は控えるようにしたりと、調整します。「副作用はいやだけど、薬をやめたらまた不安な気持ちがいっぱいになってしまうかな…」など気になることは何でも相談してください。素朴な疑問でも、何でも。自己判断ではなく、必ずお医者さんと一緒に考えるので、大丈夫ですよ。

<精神療法と薬物療法を並行してすすめる>

認知行動療法で自分の考え方の幅を広げながら、お薬で不安な気持ちを抑える、という精神療法と薬物療法を合わせた治療法もあります。それぞれの治療法のいいところを取り入れ、患者さんの希望をききながらやっていきます。治療法のどれか一つだけを選ぶよりも、心強いかもしれませんね。 お薬のこと、どんな治療法でやっていくかなどは、患者さんによって違います。また、お薬は心療内科や精神科のある病院でお医者さんに診てもらわなければ、処方されません。認知行動療法は、病院でなくても、相談室やカウンセリングルームなど心理士のいるところで取り組むことができます。

もし、最初に相談室を訪れ、そこで「やっぱりお薬も要るかな…」と思ったら、それを伝えてください。心理士の方から「お薬のんでみるのはどうでしょう?」と尋ねる場合もあるかもしれません。そのようなときは、きっと、いい病院を紹介してもらえるはずです。これとは逆で、病院から相談室を紹介される場合もあります。医者と心理士は得意とするところが少しだけ違うので、互いのいいところを認め合い、その患者さんにとって誰とどんな治療をするのが一番いいかを真剣に考え、より良い提案をしてくれるのです。だから、「病院に行くべきか?カウンセリングルームに行くべきか?」と迷ったら、まずは場所や都合、気分などで、行きやすい方に行ってみるといいですよ。
 

<次回はまとめです>

次回のコラム第8回目では、社交不安障害のまとめをしたいと思います。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。最後のコラムも、よろしくお願いします。


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