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完璧主義者のチェック・診断の後は対処法を確認しよう

完璧主義者,チェック・診断


完璧主義者のチェック・診断の後は対処法を!②

コラム①では、完璧主義者になってしまう3つの原因もご紹介しました。具体的には「①白黒思考 過度の一般化 ~べき思考」「②自分の考えに固執しすぎる」「③完全主義の出しどころを間違えてしまう」でしたね。ご紹介した完璧主義傾向を確認できるセルフチェック・診断を定期的に行いながら、自分の状況を確認してくださいね。

今回は、完璧主義者になってしまう原因の1つ目「白黒思考 過度の一般化 ~べき思考」を解決するためのコラムです。心理療法の一つである認知行動療法の考え方を元にした対処法を、事例や解説を交えながらご紹介していきます。

完璧主義者に共通する3つの考え方

完璧主義者には特有の偏った考え方があることが知られています。

完璧主義を研究している有名な心理学者であるバーンズ(1980 Burns, D.D.)は完璧主義者に共通する3つの偏った考え方があることを指摘しています。この偏った考え方が完璧主義者の原因や完璧主義をより強めてしまう可能性があります。以下に、その3つを紹介します。


「白黒思考」

物事の価値判断を「0か100か」「成功か失敗か」「良いか悪いか」の極端な2つの指標で考える傾向があることです。そのため、中間を認めることが難しく成功できそうでなければ始めからからやらなかったり、少しでも失敗すると「すべてダメだ」と思ってしまうことがあります。

「過度の一般化」
何か失敗したことがあると、それがこれからも続いてしまうかのように思えてしまうことです。ほんの少しミスをしただけでも、「自分はいつもミスばかりしてしまうダメな人間だ…」と考えてしまいます。

「べき思考」
何か取り組む時に「~すべき」「~しなければいけない」という考えが強いことです。例えば、「このくらいの仕事は完璧にこなすべきだ」「絶対に失敗してはいけない」といった考えにとらわれてしまい、自分に過剰にプレッシャーをかけてしまいます。

完璧主義者に共通する3つの偏った考え方は「自分にも当てはまる…」と感じた方が多いかもしれません。過剰な完璧主義者でなくても、完璧主義を引き起こす原因になるため、注意したいですね。

心理療法の一つである認知行動療法では、この「考え方のクセに気づき修正する」ことで完璧主義を改善することができるとされています。ですから、自分の考え方のクセに気づいたり、理解する必要があります。気が付くだけでも完璧主義の改善につながる可能性は大いにありますからね!

 

完璧主義者の考え方を事例で学ぼう!

それでは、完璧主義者の考え方の理解を深めるために、練習問題に取り組んでみましょう。理解することで、自分の中の考え方のクセに気付きやすくなりますよ。

練習問題では、それぞれ完璧主義者になってしまう自分に困っている人の事例があります。それを読んでみて、その人の考え方のクセが「白黒思考」「過度の一般化」「べき思考」のどれに当てはまるか考えてみましょう。

練習問題①
カトウさんはある企業の会社員です。会社で使用する資料を作っている時、少しでも誤字があるとすべてやり直して最初から作り直していました。
カトウさんの考え方のクセは何でしょうか?

 

練習問題②
サトウさんは学生です。試験が近づいてくるとテストのことが気になって他のことが手につかなくなります。サトウさんは「テストでは良い点数を取らなければならない」と考えていました。
サトウさんの考え方のクセは何でしょうか?

 

練習問題③
スズキさんは仕事でちょっとしたミスをしてしまいました。すごく落ち込んでしまい、「どうせまた失敗してしまうんだ…」と次の仕事をするのが怖くなってしまいました。
スズキさんの考え方のクセは何でしょうか?

 

 

完璧主義者の考え方の理解を深めよう!

以下に、それぞれの練習問題の解説を載せますのでご覧ください。

<練習問題①の解説>
考え方のクセ ⇒ 白黒思考

この問題では、少しでもうまくいかないと最初からやり直してしまうカトウさんが登場しました。これは典型的な「白黒思考」ですね。完璧にできないと認められず、0か100かという極端な考えになってしまっています。

<練習問題②の解説>
考え方のクセ ⇒ べき思考

この問題のサトウさんは「テスト良い点をとらなければいけない」という考えにとらわれてしまっています。これは「べき思考」です。この考え方自体は決して悪い考えではありませんが、「必ず良い点数を取らなければ」という思いが強いと逆にプレッシャーになってしまいます。

<練習問題③の解説>
考え方のクセ ⇒ 過度の一般化

この問題では、ちょっとしたミスを引きずってしまいこれからもミスをしてしまうと思い込んでしまっています。これは「過度の一般化」ですね。この考えが強いと新しいことにチャレンジしたりすることをためらったり、回避しがちになってしまいます。

 

客観的な視点で完璧主義者を克服!

この練習問題はいかがでしたか。事例を通して、完璧主義者にありがちな3つの考え方のクセ「白黒思考」「過度の一般化」「べき思考」ついての理解は深まりましたか?

「白黒思考」は0か100かという極端な考えをしてしまうことで、カトウさんのように完璧なものになるまで効率の悪いやり方に固執してしまうことがあります。

また「過度の一般化」は失敗や不運を「今後も続いてしまうのではないか」と思い込んでしまうことです。スズキさんはこの考えが強いことによって、次の仕事や新しいことにチャレンジすることに対して不安を感じたり回避したい思いが強くなってしまっていましたね。

そして「べき思考」は物事を決めつけてしまう考え方が強いことです。サトウさんもこの考えが強いことで、自分で自分にプレッシャーをかけてしまい不安を強めてしまっていましたね。

完璧主義者の考え方を客観的に見る事で、自分の中の考え方のクセに気づけるようになります。練習問題や日頃から意識して取組むようにしてみてくださいね。

次回のコラムでは、完璧主義者の原因の2つ目「自分の考えに固執しすぎる」対処法についてご紹介します。次回のコラムもお楽しみに!

★ 完璧主義傾向のセフルチェック・診断は定期的に!
★ 完璧主義者には偏った考え方が3つある
★ 考え方のクセに気づいて完璧主義者を克服しよう
★ 完璧主義者の考え方を理解しよう!

 

*出典
・Burns, D.D. (1980). The perfectionist’s script for self-defeat. Psychology Today, Nov., 34-52.

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3つの偏った考え方を理解して克服しよう!