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焦燥感に駆られた時は対処法で気持ちを楽にしよう

焦燥感


焦燥感に駆られた時の対処法!気持ちを落ち着けて楽にしよう②

まずは一旦落ちつこう!

コラム①では、焦燥感に駆られる3つの原因と解決策を紹介しまし。解決策は「サイコロジカル・ファーストエイド」「マインドフルネス」「認知再構成法」でしたね。今回は、焦燥感に駆られる解決策のひとつ「サイコロジカル・ファーストエイド」について、成功例、方法、ワークを交えながらご紹介していきます。

焦りからくる焦燥感の対処法を解説しています

サイコロジカル・ファーストエイドとは

サイコロジカル・ファーストエイド(Psychological First Aid:PFA)とは、災害や事故などの被害に遭われた方に、どのような心理的支援をしたらいいのかを体系的にまとめたものです。

WHO(2011)が発表したものが有名で、強いストレスを体験した直後の人たちに心理社会的な支援をする支援者のためのマニュアルと言うことができます。複数の研究をもとにして、悲惨な体験をした人たちの心ができるだけ自然に回復するように考案されています。

つまり、サイコロジカル・ファーストエイドは、強いストレスを体験して辛い気持ちに圧倒されている人に対して、どのように接したらよいのかの指針になると言えます。このサイコロジカル・ファーストエイドを焦りに応用すると、焦っている状態からまずは一旦落ち着きやすくなります。

焦りから一旦落ち着くための方法

ここで、サイコロジカル・ファーストエイドを応用した3つの方法を、ワークを通してご紹介します。

①「焦りはそのうち収まる」と唱える
焦りに限らず、怒りなどの感情は、一時的に高まることはありますが、それが永遠に続くというわけではありません。必ず、波のように引くものなのです。

このことをよく頭に入れておき、焦りに駆られている時にも「自分にはどうしようもできない」というような否定的な考えに巻き込まれないことが大切です。焦っている時はそうそう冷静になれないですから、「強い焦りはそのうち収まっていくから大丈夫だ」と唱えてみましょう。これは、心の中で繰り返し唱えてもいいですし、状況が許せば実際に口に出して唱えても良いでしょう。

②普段行っている落ち着ける方法を試す
焦りに駆られている時に、気持ちを落ち着かせるために普段から行なっていることを試すことも有効です。そのためには、自分が落ち着きやすい行動は何かを知っておくことが大切です。人にもよりますが、一般的には次のようなことが有効ですので例として挙げます。

・深呼吸をする
・好きな飲み物を飲む
・散歩する
・昼寝する
・ストレッチをする
・甘いものを食べる
・空を見上げる

③人に相談する
強い焦りを感じている時、一旦落ち着くために、おしゃべりするなどして人に頼ることも大切です。今焦っていることを打ち明けると、心の重荷がふっと軽くなることがあります。相手と面と向かって話せると良いですが、電話やメールなどでも構いません。こうして人に助けを求めることは強い焦りに圧倒されている時には有効です。

焦りからくる焦燥感を緩和する3つの方法

ワーク1 「焦りはそのうち収まる」と唱える

それでは実際に練習してみましょう。焦っている状態から少しでも冷静さを取り戻すために、自分が落ち着くためのフレーズを唱えましょう。落ち着くためのフレーズは、“焦りは高まることがあっても一時的で、そのうち収まる”というニュアンスが含まれていることが重要です。

例えば、以下のようなフレーズを唱えましょう。

・焦りはいつかは収まるから大丈夫だ
・ピークを過ぎれば、あとは落ち着くだけだ
・慌てても良いことはない。まずは一旦落ち着く時間を取ろう

黙って頭の中だけで唱えても良いですし、実際に口に出しても良いです。とにかく今はただフレーズを唱えることだけに専念しましょう。あなたの落ち着くフレーズは何ですか?唱えてみましょう。

 

ワーク2 普段の生活で落ち着ける行動

普段の生活やこれまでの経験から、自分が落ち着くために取っている(取ってきた)行動を探し出しましょう。ストレスを感じた時によくやる行動がないか思い出してみてください。そして、焦っている時に、積極的にその行動を試してみましょう。

あなたが落ち着くために取ってい行動は何ですか?

 

 

ワーク3 相談しよう!焦って困った時に相談できる人は?

焦って慌てている時やうまく話を整理できない時でも、安心しておしゃべりができる相手を誰か挙げてみてください。例えば、家族や友人などです。個人的なことを話す気になれない場合は、他愛のない世間話をする相手でも構いません。困った時に人に助けを求めることができる、ということが重要です。

焦った時に相談できる人はだれですか?

 

 

試験勉強のストレスに応用した例

以前、マユミさんという高校生が、試験前になると焦ってしまって困ると訴えて私のもとを訪れました。マユミさんは試験に対して焦りやすく、試験勉強が十分にできない様子はかなり深刻なものでした。

マユミさんは、試験前になると、次のような状態に陥ることがわかりました。

・勉強しようとしても机に向かっていられない
・机の周りを歩き回ってしまう
・頭をかきむしる

どれも、焦りが強すぎるあまりに生じるようで、マユミさんが試験勉強に対して強いストレスを感じていることは明らかでした。そこで、サイコロジカル・ファーストエイドを応用したアドバイスをし、次のことを試してもらいました。

・“強い焦りはそのうち収まるものだ”と唱える
・家族と会話して愚痴る!
・友人にメールして悩みを共有する

その結果、机に座って勉強する時間を持つことができ、頭をかきむしることはなくなりました。依然として焦りに駆られることはありましたが、工夫をすれば落ち着く体験を繰り返すうちに、段々と試験勉強に対する過剰な焦りは減っていったとのことでした。このように、強いストレスを感じ焦りに駆られている時にサイコロジカル・ファーストエイドを応用した対処法を試みることは有効です。

一旦落ち着くために応用しよう!

ワークはいかがでしたか。サイコロジカル・ファーストエイドは、ストレスに直面した時、焦りを含めた強い気持ちから一旦落ち着くために応用できます。ご紹介した3つの方法を意識した上でワークに取り組むことで、焦っている状態からひとまず冷静になることができます。

次回の焦燥感コラムは、解決策の2つ目「マインドフルネス」についてご紹介します。

★焦りからくる焦燥感はサイコロジカル・ファーストエイドを応用して対処しよう

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心理学講座

*出典・引用文献・参考文献
アメリカ国立子どもトラウマティックストレス・ネットワーク, アメリカ国立PTSDセンター著, 兵庫県こころのケアセンター訳(2011)  災害時のこころのケア サイコロジカル・ファーストエイド実施の手引き. 医学書院.



3つの方法でまずは落ち着こう!