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共感力をアップしてシンプルに伝えよう!

共感,力


共感力をアップしてシンプルに伝えよう!

コラム②では、共感性が欠如してしまう原因の1つ「自分勝手な考え」の対策について考えました。

今回は、共感性が欠如してしまう原因の2つ目、「共感力スキル不足」について解説します。

共感的理解の訓練をしてみよう

私たち臨床心理士は、大学院で徹底的に共感的理解について訓練を受けます。共感的理解ができない臨床心理士は一人前として仕事ができないからです。

今回は皆さんにも共感的理解をするスキルとして
1:相手の立場を理解する
2:相手の表情をよく見る
3:相手に質問をしてみよう
4:相手に伝えよう
を練習問題を交えながらご紹介させていただきます。

相手の立場を理解して共感力を鍛える

まずはコラム②の復習で、相手の立場を理解するということを基本として考えていきましょう。

自分の気持ちで物事を決めつけてしまう前に、ちょっとひと呼吸置いて、相手の気持ちや他の立場で想像してみましょう。以下の練習問題で考えてみてください。

練習問題
あなたは甘いものが苦手です。そのことを知らない人が、差し入れにケーキを持ってきてくれました。あなたはどう思いますか?

 

解答例
1:私は甘いものが嫌いなのにもらっても困る。はっきり言っていらない。
2:私の好みを知らないのは仕方がない。差し入れてくれる気持ちが嬉しい。
3:甘いもの好きの人なら、こんなに嬉しい差し入れはないだろうなぁ。

解答例の中であなたは、どれに近い解答になりますか?

解答例1は、
自分の気持ちしか考えない場合
解答例2は、
相手の立場を考えた場合
解答例3は
自分と違う立場も考えた場合

の解答になります。そのため、共感する能力が低い人は、解答例1のような、独りよがりな見方をしてしまうことが多いでしょう。相手の立場だったらどうする?他の人ならどうだろう?と、想像力を働かせることが、共感する力を鍛えるポイントです。

ズレに気づいて共感力を伸ばそう

実際に声をかけた後は、相手の表情をよく見てみましょう。

楽しそう?喜んでいる?不満そう?怒っている?つまらなくみえる?納得いかないみたい?などなど、相手の気持ちを意識して見るようにしてください。

「怒らせるつもりじゃないのに、相手が怒った顔をしている」
「自分は嬉しいのに、相手は悲しそうな顔をしている」

など、自分の気持ちと相手の表情にズレがある時は、注意が必要です。「共感」の欠けたコミュニケーションになっているかもしれません。そして、この感覚の「ズレ」に気付くことが、共感するスキルを鍛える第一歩となります。

積極的な質問は共感力UPのカギ

表情を見てもよくわからない」「 想像するにも限界がある…」そんな時は、、思い切って相手に聞いてみましょう!質問の仕方やタイミングは、時と場合、聞く相手によって様々です。次の練習問題で質問の仕方を考えてみましょう。

練習問題
あなたは会社で新企画のプレゼンをします。相手は上司と後輩です。自分のプレゼンの出来が、相手の表情などからは判断できませんでした。このとき、上司と後輩にそれぞれどのように質問するとよいでしょう。

上司に質問⇒

 

後輩に質問⇒

 

解答例
上司に質問⇒「アドバイスをいただけたらと思いますが、どのように感じられましたか?」など、指導を受けたいという謙虚な姿勢で質問するとよいでしょう。

後輩に質問⇒「他の人たちの反応って、正直どんなふうに見えた?気になっちゃって。」など、複数の反応を、後輩目線の考えで聞くことができます。

大切なのは、どちらに質問する場合も「わからない」ではなく、「もっと知りたい」という姿勢を表現することです。ポジティブな姿勢で、「もっと知りたいから教えてほしい」という気持ちを伝えれば、きっと快く答えてもらえます。積極的に質問することで、共感する能力を鍛えていきましょう!

2つの方法で共感を伝えよう

相手が気持ちを示してくれたら、次はその共感を相手にしっかりと伝えること目指しましょう。ここでは共感力を伝える方法として2つご紹介します。

共感を伝える方法1
「相手の言葉を繰り返す」
伝える方法の1つに、相手の言葉を繰り返すというシンプルな方法があります。共感を得る上での必須条件となりますからしっかり身につけて行きましょう。

相手の言葉を繰り返すとは、相手が「悲しい」と言ったら、自分も「そうだね、それは悲しいよね」と、相手の感情をくり返します。「あなたの気持ち、わかりますよ。」という共感を、あくまでも自然体で表現することが大切です。

次の練習問題で、共感が伝わる「言葉のくりかえし」について考えていきましょう。

練習問題①
友人が「実はいま、職場でいじめられていて、すごくつらい」ともらしました。AとB、どちらの返答が嬉しいでしょう。

A:「そうなんだ。私はいじめられたことがないからなぁ。つらいって言われてもわからないなぁ。」
B:「そうなんだ。それはつらいよね。」

友人の気持ちをくりかえしただけのBの方が嬉しいと思いませんか?それではもう一問。

練習問題②
同僚が「最近、取引先の方がよく話を聞いてくれるようになって、テンション上がる〜!」と喜んでいました。AとB、どちらの返答が嬉しいでしょう。

A:「そっかあ。私はあまりうまくいってないんだ・・・」
B:「それはテンション上がるねぇ。よかったね!」

こちらもBの言葉の方が嬉しいですよね。

聞き手は、話し手と同じ経験がないかもしれません。だからといって、「知らない」「私には関係ない」と突き放してしまうのは禁物です。

まずは話し手が使ったのと同じような言葉で、「○○だよね」「○○なんだね」と、くりかえしてみてください。それは「その気持ちわかるよ!」「あなたのこと受け入れたよ!」という合図になります。共感が伝わり、お互いに共感を得ることができるでしょう。

共感を伝える方法2
「表情合わせ」

人と人が顔を合わせてコミュニケーションする場面では、「表情」も大切です。

自分が嬉しい話をしているときは、相手も嬉しそうな顔になっていてほしいですよね。つらくて泣きながら話すときには、相手も悲しい顔になっていると、「わかってもらえたのかも」という気持ちになります。

次の練習問題で共感を伝えるため、「表情を合わせる」について考えていきましょう。

練習問題③
友人が「実はいま、職場でいじめられていて、すごくつらい」ともらしました。AとB、どちらの方が嬉しいでしょう。

A:笑いながら腕を組んで聞く
B:悲しい顔で真剣に聞く

Bの方が共感を伝えることができますよね。「つらい話」に対して「悲しい」表情で応えてもらえると、それだけで自分のことをわかってくれていると感じるものです。
それではもう一問。

練習問題④
同僚が「最近、取引先の方がよく話を聞いてくれるようになって、テンション上がる〜!」と喜んでいました。AとB、どちらの方が嬉しいでしょう。

A:不機嫌な顔で、よそ見しながら聞く
B:笑顔でうなずきながら聞く

こちらもBの方が共感できますよね。相手は、喜びを笑顔で受け止めてもらえると、「一緒に喜んでくれている」と感じることができます。

このように、「共感」を伝えるには、相手の表情をまねすることも重要なポイントだとわかりますね。私たちが相手に伝えられるものの中には、「話の内容」「言葉の意味」などの言語的なものだけでなく、「表情」「しぐさ」などの非言語的なものも含まれています。こちらも意識して、効果的に共感を伝える力をアップさせましょう!

 

シンプルイズベストで共感を得る!

今回は共感力を鍛えるポイントをご紹介しました。日頃から意識して取組む事で、共感力を伸ばしてくださいね。

共感とは「自分との違いを認める」「自分以外の考えを尊重する」ということがとても大切です。難しく考えてしまうかもしれませんが、ご紹介した方法からも分かるように、共感の伴った気持ちのいいコミュニケーションは、とてもシンプルなことから始まります。意識をちょっと変えてみることから、共感の伴ったあたたかい人間関係を築いていきましょう。

次回の共感コラムでは、共感性が欠如してしまう3つ目の原因「全てに共感しようとする」について解説していきます。次回もお楽しみに!

★ 共感力アップのポイントは「表情・想像・質問」
★ 共感するスキルを身につけたら、伝えることが大切
★ 共感を伝える方法は「くりかえす」と「まねをする」
コミュニケーション講座


共感する能力を鍛えることで解決しよう!原因の対処法をご紹介します。