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ネガティブ思考を改善するための正しい帰属へのコツをご紹介します。

ネガティブ思考


ネガティブ思考を改善!正しい帰属へのコツ②

ネガティブを専門家が解説します

みなさんはじめまして!臨床心理士の兵働、出典担当は橋爪です。私はたちは臨床心理士として精神疾患を抱える方へのカウンセリングや交流分析の講義を行っています。

当コラムは「ネガティブ」をテーマに専門家が解説をしています。全部で5コラムあります。しっかりとお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。是非お付き合いください。

「原因帰属」を解決するコツを知ろう

コラム①では、セルフチェックでみなさんのネガティブ傾向のチェックをしました。

今回はネガティブになってしまう原因の1つ目「原因帰属」を解決する対策をご紹介します。

原因帰属とは。ネガティブ思考に影響?

みなさんは「原因帰属」という言葉をご存知ですか。

原因帰属とは、「人が行動した結果の原因をどこに求めるか」ということです。「帰属」とは難しい言葉ですが、人が原因を推測する心理的過程のことです。ハイダーという心理学者が初めて研究し「帰属理論」として確立され、近年では、認知心理学の方法論や理論の研究として進められています。

帰属には、以下の2つのパターンがあります。

①内的帰属
行動の結果を、性格や能力など自分の内部に求めます。例えば、試験で一生懸命勉強していい点数がとれた時には「一生懸命試験勉強を頑張ったおかげだな」と、自分の「がんばり」に求めるパターンです。

またその逆で失敗した時も自分の性格や能力に原因を求めます。特に「ネガティブな内的帰属」をする癖がある方は要注意です。

②外的帰属
行動の結果を、状況や運など自分の外部に求めます。例えば、一生懸命勉強したけれど試験でいい点数がとれなかった時には「試験の内容が難しかったからかな」と、「試験の難易度」に求めるパターンです。この2つのパターンは必ずしも正しい帰属の仕方をするとは限らず、人によって大きな違いがあるのが特徴です。

ネガティブ思考が強いスズキさん

ここで、何でも自分のせい!と考えてしまう、ネガティブ思考が強いスズキさんをご紹介したいと思います。

スズキさんはヤマダさんとペアでテニス大会に出場することが決まりました。スズキさんは試合前から悪い結果ばかりネガティブに考えていました。

そして、大会当日。

2人で頑張りましたが、敗北してしまいました。そして、スズキさんは「試合で負けたたのは自分が下手くそなせいだ。」「私はどうっして心が弱いのだろう」と自分の性格や能力を卑下して落ち込んでしまいました。これは失敗をネガティブ結果を内的要因のみで考える典型例です。

ネガティブ思考は帰属を誤りやすい

もう一度、ネガティブ思考が強いスズキさんの考え方を整理してみましょう。負けたという悪い結果には「試合で負けてしまったのは自分の性格の弱さや能力不足のせいだ」とネガティブな内的帰属で考えています。

スズキさんのようにネガティブ思考が強い人は、自分のせい、すなわち内的な要因に全ての理由を求めます。もちろん敗北の原因の一部は自分になることに間違いありません。

しかし、それは100%でしょうか?もしかしたらペアの相方の調子が悪かったのかもしれないですし、相手が強すぎたのかもしれません。全部自分のせい!と考えるのは一見かっこいいですが、実は問題を冷静に見ることができていないともいえるのです。

原因を誤った方向に理由づけ、ネガティブ思考を繰り返してしまうと自分に自信が持てなくなり、ますますネガティブ思考を強めてしまうため正しく帰属する事が大切です。

ネガティブ思考を改善!3つのコツとは

ここまでネガティブ思考と原因帰属についてお話しました。そうとは言っても筆者である私も含め、は帰属をしばしば誤ることがあります。ここでは、正しい帰属に導くコツを3つご紹介します。

①自分のーと+の責任を考える
今まで通りでOkなので、自分のどこに問題があったのか考えてみましょう。ただし、ネガティブな反省だけでなく、ポジティブな部分も見つけることをおススメします。

例えば、先ほどのスズキさんの例ですと、

「試合には敗北した。プレーの速度はもう少し早くすべきだったが、ペアの方との経験値は上がった。」という形で両面から考えるようにしましょう。

②他人の責任も「少し」考える
もし、全ての悪い結果の原因は自分のせいだ・・・と考える癖があったら、思い切って他人の原因も少し考えるようにしてみましょう。「無責任な…」と思うかもしれませんが、物事は内的要因だけで決まるのではなく、外的要因も含めて決まっているのです。過剰に他人の責任を考える必要はないですが、「少し」は周りの責任も観る視野の広さを持ちましょう。

③環境の原因を考える
その時の状況や環境に求めてみましょう。例えば、「仕事で忙しかったから」とか「天気が悪かったから」など自分のこと以外にも原因があるかもしれません。

様々な視点で物事を見ることができると、冷静に判断したり客観的に見ることができるようになります。そうすることで、自分ばかりに責任を押し付けることもなくなりネガティブ思考も改善されるようになります。

ネガティブ思考を改善!練習問題と解説

それでは、ご紹介した3つのコツを踏まえながら、練習問題を取り組んでネガティブ思考の改善を目指しましょう!それでは問題に進みましょう。

問題
あなたの友人は遠距離恋愛をしています。友人は毎回交通費2万円を使って会いに行っていました。あなたは相談にのるときに「たまには相手に来てもらっては」とアドバイスをしました。

数か月後、結局その友人は別れてしまいました。友人はその後「たまには来てよ!と言ったらケンカになってしまった・・・」と言ってきました。

あなたは「私がうまくアドバイスできなかったから別れちゃったんだ…」とネガティブな考えに陥ってしまいました。それでは次のステップで考えてみましょう。

①自分の+と-の責任を考える
②他人の責任も「少し」考える
③環境の原因を考える

解説(解説の前に少し考えてみましょう)
この問題では、恋愛相談に乗っていた相手が別れてしまうというものでした。

①自分のーと+の責任を考える
少しアドバイスが強かったかもしれない。あくまで心配している・・・というスタンスで助言すればよかった。しかし、2万円を毎回使っていくと友人も経済的に厳しくなるのは現実だった。友人としてはやはり言わざるを得なかったので、その点については仕方のない面もあった。

②他人の責任も「少し」考える
恋愛の結果は、他人によって操作できるものではない。友人にはちょっと悪いが、この結果は私のアドバイスは関係ないのでは・・・

③環境の原因を考える
やはり遠距離は恋愛にとっては少しリスクが高かったのかもしれない。

ネガティブ思考を改善する第一歩!

練習問題をやってみていかがでしたか。原因を外的帰属に求めるって結構勇気が必要ですよね。

特に慣れていない方は、悩んでしまった方もいるかもしれません。ポイントは、物事の原因は一つではないと知ることです。様々な可能性を考えてみることで、誤った原因帰属によるネガティブ思考の強化を抑えることができます。とはいえ、最初から様々な原因を考えるのは難しいでしょう。

まずは、自分の帰属の誤りに気付くことから始め、ご紹介した2つのコツを意識して考えてみましょう。少しずつ視野が広がっていきますから、焦ることはありません。あなたのペースでゆっくりやっていけばいいですよ。

今回はネガティブ思考を強めている「自責が強い」を改善するコツをご紹介しました。次回はネガティブ反すうに対処する方法を紹介していきます。次回のネガティブコラムもお楽しみ!

★原因帰属の間違いはネガティブ思考を強める。2つのコツで思考を改善

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