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あがり症状の原因と対処法!不安を受入れてみよう

あがり症状の原因と対処法!あるがままとは?②

コラム①では、あがり症状を強めている「人からの評価を気にする」ことに対して、自己意識という視点から対処法を解説していきました。コラム②では、あがり症状の対処法の2つ目「あがりを打ち消さず受け入れる」についてご紹介していきます。

あがり症状と不安の関係

あがり症に対する森田療法

森田療法という心理療法をご存知でしょうか?森田療法とは森田正馬という人が提唱した、主に神経症へアプローチした心理療法です。森田療法の理論は神経症だけでなく、うつ病などの気分障害にも使われることがあります。

また、あがり症に対しても有効な考え方があります。結構ストイックな心理療法なのですが、あがり症だった筆者の川島はとても森田療法に助けられました。思い入れのある心理療法の1つです。

今回は森田療法の考え方をじっくり紹介していきたいと思います。

恐怖突入
恐怖突入とは恐怖心が生じたときに、逃げずに踏みとどまり、むしろ恐怖の中に突入していくことを言います。恐怖心とは、逃れれば逃れようとすると、ますます恐怖心が募ってくる性質があります。

回避は一時しのぎに過ぎず、結果的に症状を悪化させてしまうのです。恐怖の性質から、森田療法では恐怖から逃れず、むしろ恐怖の中に突入していくことを指導されます。なかなかストイックですね(^^;

あるがまま
もう一つ森田療法の理論で有名な言葉を紹介します。それは、”あるがまま”です。あるがままとは、気分や症状は起こってくるまま受け入れ、しなければならないことに目を向けていくという意味です。

沸き起こる気分や症状に振り回されず、今しなければならないことをこなしていくことを指導されます。そのため、あがり症があったとしても無理に打ち消さず、あがり症でありながら目的を大事にして行動しようとするのです。

「恐怖に突入せよ」
「あがっていてもOk」
「あがりは無理に打ち消さなない」
「そのままの自分であれ」

これが森田の基本的な考え方になります。

不安は無理に打ち消さない

「無理に打ち消さない」についてさらに解説を続けます。

「失敗してはいけない」という意識が不安を高め、失敗につながってしまうのなら、いっそ不安な気持ちを打ち消そうとせず、あるがままに受け入れてみてはどうでしょうか。

先ほども紹介した「森田療法」の考え方では、「不安」や「緊張」は悪いものではなく、人間が本来持っている自然な感情であると考えました。

森田療法では、不安や緊張は追い出すべき存在ではなく、むしろ自然なものとして受け入れることが大切だとしています。そして目の前のやるべきことに「ただ集中する」それが「あるがまま」ということなのです。

不安を受入れてあがり症に対処

あがりを受け入れられる人の特徴とは?

失敗に対する不安であがってしまう人は、あがりを無理に打ち消さないことがコツであることがわかりました。では、実際あがりを無理に打ち消さず、上手に付き合えている人はどのような特徴があるでしょうか?「考え方」と「行動」に分けて比較してみましょう!

このように、あがりにくい人は「あがりは自然なこと」「あがってもOKだ」と、あがりを受け入れていることがわかります。あがり症を否定せず、自然なこととして受け入れることが対処法のコツであるということが言えます。

では、ちょっと事例を挙げて解説をします。

<事例>
「打ち消そうともがくAさん」
「あるがまま恐怖突入できるBさん」

の比較二人は婚活を始めたばかりで、うまくいくかどうか不安でした。お見合いパーティーに参加し、トークタイムでの二人の様子は以下のようでした。

Aさん:不自然にならないよう、必死に緊張を隠す
     うまくしゃべれないと思い、途中でトイレに逃げ込む

   ⇒×Aさんはあがってしまうことに抗い、その場を逃げ出してしまっています。
 
  Bさん:緊張していたが緊張したままトークを続けよう
    うまくいかない部分もあったが、最後まで参加し続けた
 
   ⇒○Bさんはあるがままの気持ちで、その場を逃げ出さず恐怖突入しました。
 

不安に負けないで実力発揮を

繰り返しになりますが、失敗への不安、あがり症状が出てしまったら、
「不安を打ち消さない」
「あがりを自然なこととして受け入れる」
ことを大事にしましょう。あがり症は実は、長時間持続することはありません、あがってしまったらあがってしまったなりに、その自分を受け入れて、緊張しながら一生懸命話すことに集中していけば、5分間ぐらいで随分リラックスできるものです。

逆に、あがり症を受け入れず、打ち消そうとすればするほど悪化して問題は長期化してしまいます。あがり症は脳の機能の一部です。決して恥ずかしいことではありません。是非「あるがまま」の気持ちを持つようにしましょう(^^)

今回は少しストイックな心理療法の紹介でした。次回は、あがり症状の対処法の3つ目「身体的リラックス法」についてご紹介していきます。

★あがり症状は自然なこと 受け入れることが 改善のコツ

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*出典・引用・参考文献
市村操一(1965)スポーツにおけるあがりの特性の因子分析的研究 (I) 体育学研究



あるがまま