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アイデンティティ・クライシス。崩壊の対策

アイデンティティ,クライシス,崩壊


アイデンティティ・クライシスに対処する②

コラム①は、アイデンティティが確立できない原因「①自分のことをあまり知らない」「②人生のできごとを自分なりに整理できていない」「③相手のことをあまり見ていない」の3つをご紹介しました。

今回は、原因の1つ「自分のことをあまり知らない」の解決策として、自分へのメンタライゼーションをついてごく簡単にお話していきます。

「自分のやりたいことが見つからない・・・」「何をしていいかわからない・・・」などアイデンティティが拡散していると感じる方は参考にしてみてください。

相手だけでなく、自分にも関心をむける

「自分のやりたいことを見つける」「自分なりの価値観を創っていく」ためにはどうしたらよいのでしょうか。実はさほど難しいことではありません。心理学ではメンタライゼーションという考え方があります。

メンタライゼーションとは「行動の心理的な背景を読み取る能力である」とされています。例えば、今している仕事に対してやる気が出ないとします。遅刻しがちで、ボケっとすることが多い。そのような場合、「なぜやる気が出ないのか?」をしっかり考えていく。これがメンタライゼーションです。

アイデンティティが拡散しやすい方は、日々の生活に追われ、自分の気持ちを洞察する時間が少ないと言えます。メンタライゼーションでは、自分の行動にある心理を捜していくことになります。アイデンティティを確立するためには、まずは自分へのメンタライゼーションをすることが重要です。

アイデンティティを見つめ直すコツとは

具体的には、皆さんが何気なく体験している様々な状況について、自分の考えや感情に焦点をあてて、その時「自分はどう思っていたのか?」「どう感じていたのか?」という点を思い返してみるということになります。

例えば、飲み会で孤立して、溶け込めないとき、なんだかもやもやして、寂しい気持ちになったとします。このとき、なぜもやもやしたのか?いったん考えるのですね。

もやもやしたままなんとなくそのまま自分の感情を放置してしまうと、アイデンティティは拡散したままになりやすくなります。ちょっとしんどい面もありますが、余裕があるときに一度自分の心と向き合ってみましょう。

早速ですが、少し練習してみましょう。注意事項として、メンタライゼーションは少し負担が大きいので、心がかなり疲れているな~と感じる場合はここでストップしてください。余裕がある方のみ進んで読んでみてください。

練習してみよう!

メンタライゼーションのコツは、
A)何に困っているのか?事実を書く 

B)根底にある価値観、想いを捜す

C)今後の自分のスタンスを考える

という3点で考えていきます。


メンタライゼーション例
以前私がカウンセリングしたAさんはいつも対人関係で頑張ってしまう方でした。食事の誘いにもノーと言いにくい。一生懸命ついていってしまう。そんな感じを繰り返し、家に帰るとどっと疲れてしまう。そういった悩みを抱えていました。

何に困っているのか?事実を書く

誘いは全てOkしてしまう。過剰に気を使って盛り上げようとしてしまう。話しつづけてしまい、帰ったらどっと疲れる。

根底にある価値観、想いを捜す

ほんとは行きたくなかったけど嫌われたくなかった。嫌われたくない・・・という思いが自分を逆に追い詰めているのかもしれない。

今後の自分のスタンスを考える

付き合いや気遣いは確かに大事だが、疲れ果ててしまうほどになってしまったら注意する。明らかに疲れているときは、自分を守るために前向きに断ることがあってもよい。

練習問題

こんどは皆さんの番です!以下の下書きを元に自分の価値観や思いに気が付いて、それを一度確認したり、考え直してみたりしましょう。

何に困っているのか?事実を書く

根底にある価値観、想いを捜す

今後の自分のスタンスを考える

 

自分を大切にアイデンティティ確立を!

練習問題はいかがでしたか。普段の生活では困ったことに対して意外と目をつぶってしまいがちです。どうしても忙しい現代社会では自分の気持ちと向き合い暇がなく、後回しになってしまいがちですね。

しかし、いつも自分の気持ちに蓋をする癖をつけると、どっと疲れが出てきたり、もっと悪い状況になるとメンタル面での不調、アイデンティティ拡散につながる場合もあります。

しかし、必ず私たちそれぞれがしている行動の背景には、私たちの心が存在します。その私たちの心の声によく耳を傾けてもらえると、自分についての気づきが得られることがあります。

 

相手との関係の中でこそ、自分を大切に

1日の終わりでもいいので、モヤモヤしたような出来事に対して、自分はどのように感じていたのかという点を振り返ってみてはいかがでしょうか。それによって様々な相手との関係性の間においても自身のアイデンティティを見つめ直すことができるはずです。

 

次回はアイデンティティコラムでは、アイデンティティが持てない原因の1つ「人生のできごとを自分なりに整理できていない」の対処法として、自分の経験を整理していくという作業を行います。次回も楽しみにしていてください!

★ アイデンティティ・クライシスが起きる状況の1つを知ろう
★ 自分のアイデンティティも大切にしましょう
★ 相手との関係性から自分のアイデンティティを見つめ直そう
★ アイデンティティ・クライシスから自分のアイデンティティを見つめ直そう



自分へのメンタライゼーションも大切にしましょう。