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安心感のある人の特徴と安心感を与える方法

安心感を持つ方法ー安心感のある生活を身に付ける!①

はじめまして!臨床心理士の加賀、精神保健福祉士川島です。私たちは現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「安心感」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 安心感の意味
  • 基本は幼児期に形成
  • 情緒的サポートの重要性
  • 自己実現の基礎は安心
  • 診断とチェック
  • 安心感向上↑4つの方法

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください(^^) 

①安心感の意味とは?

安心とは何でしょう?岩瀬・野嶋( 2013)が具体的に概念を分析した研究によると

・不安・苦痛が少ない
・楽観的志向である
・自分を肯定している
・対人関係の確かさがある

などの側面を持つことが報告されています。私たちが日ごろ何気なく使っている安心感という言葉ですが多様な側面があるようですね。安心感は、心理学的に見ても人間が生きる上でとても大切な役割を持ちます。

安心感という概念は心理学の世界で様々な分野で研究されてきました。

安心感とは

②安心感の形成は乳幼児

幼少期に形成

まずは安心感と発達心理学の面から考えていきたいと思います。安心感はいつ頃から形成されるのでしょうか?

ボルビィ(Bowlby, 2008)は乳幼児の時に母親との間の相互関係は「安心基盤」であり、その人が生きていくうえでの基盤となると主張しています。

安心感とは、乳幼児期から形成され、人が生きていくうえでの基盤となり、思考や能力などさまざまな側面に影響を及ぼしているのです。

基本的信頼感

エリクソン(1964)は生涯発達理論において、基本的信頼感という用語を使っています。基本的信頼感とは、世の中全般に対する信頼で、性善説に近い感覚です。

乳児期に形成されるとされ、獲得に失敗すると下記のようになりやすくなると言われています。

・自信を持てない
・消極的になりやすい

・円滑な人間関係を築きにくい
・自己実現が難しい 

人間関係でいつも安心感がない・・・と感じる場合は幼少期の親子関係が影響している可能性があります。

カウンセリングをしていると家庭環境に問題があるケースがかなりあります。安心感の土台は家庭にあると考えて良いと思います。

落ち着きがない

③基本的信頼感は回復可能

ただし、もし家庭で問題があったとしても、周りの方で暖かい触れ合いが多かった方はわりと安心感が強くなる傾向があります。

おじいちゃんに愛された、恩師に認めてもらった、職場で尊敬できる上司に認めてもらった・・・こういった体験は自己肯定感に結びつきます。

自己肯定感は大きな存在に安心して身をゆだね、失敗しても許される、大丈夫だと感じる体験から生じる感覚(豊廣・渡辺,2007)であり、安心感の原型になると考えていいでしょう。

もし小さい頃に安心感がない環境に育ったとしても、これからの人生でお互いを認め合うような暖かい環境に身を置けばきっと安心感を取り戻せるでしょう。

細田ら(2009)の研究では、中学生305名を対象にソーシャルサポートの種類と自己肯定感についての関連を調査しています。

安心感を与える

まずは父親から見ていきましょう。低群のグラフよりも高群の方が高いことが分かります。父親から認めてもらえると安心感が芽生えることは感覚的にも理解できるでしょう。

リラックスする時

では、母親からのサポートはどうでしょうか。こちらも高群の方が高い数値が出ていますね。ただ、父親よりも母親からのサポートの方が自己肯定感、つまり安心感が芽生えるようですね。

安心感のある人

最後に友人からのサポートを見てみましょう。家族からのサポートよりも高い数値が出ていることがわかります。身内よりも外部の人からサポートされる方が自己肯定感が上がるようですね。

自己肯定感は安心感の源のようなものですが、両親からうまく情緒的サポートが得られなくても、友人や上の立場の人からのサポートが得ることで、大人になってからでも安心感を取り戻すことができるのです。

*動画解説もあります。興味がある方がご覧ください♪

④自己実現には安心感が不可欠

安心感については様々な分野から研究されています。ここではマズローの欲求の5段階仮説を解説します。

マズローの欲求階層説とは、人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が満たされると、より高次の階層の欲求を欲するとされる有名な理論です。

第一階層は、生理的欲求
生きていくための基本的・本能的な欲求

第二階層は、安全欲求
危機を回避し、安全・安心な暮らしを求める欲求

第三階層は、社会的欲求
集団に属し、仲間を求める欲求

第四階層は、承認欲求
他者から認められたい、尊敬されたいという欲求

第五階層は、自己実現欲求
自分の能力を引き出し、目標を達成したい欲求

危険と安心

欲求は、5段階で構成されており低次の欲求が満たされないことには、上位の欲求を満たすことはできないという特徴を持っています。このマズローの欲求階層説で言えば、安心感を持つ環境にあると、次の次元の欲求に進むモチベーションがわくことになります。

なかなかやる気が出ない・・・という方はそもそも、安心感を得られない環境にいる可能性も考えられます。逆に言えば、安心感のある環境に身を置けばこれから「やりたいこと」が見つかり自己実現欲求が沸き上がってくるかもしれません。

安心感をもつための4つの方法

ここからは、安心感を持つための方法を提案させて頂きます。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

①無条件の肯定ストローク

自己肯定感は安心感の基盤
自己肯定感が欠如すると、人間関係が不安定になり安心感が持てない状態になりやすくなります。このようなタイプの人は自らを条件付きマイナス評価をする事が多く、ありのままの自分を受入れることができません。

無条件の肯定的ストローク
自己肯定感を高めるには、自分の存在を肯定される体験を積み重ねていく事が大切です。コラム2では、心理療法の概念の1つである「無条件の肯定ストローク」を使って解説します。ありのままの自分を認められない…と感じている方は、コラム②を参考にしてみてくださいね。

②こころの安心感貯金通帳

気がついたら不安だらけ
安心感のない人は、自分の心のバランスに無頓着な傾向があります。ストレスを溜めている状況でさらに頑張りすぎてしまったり、不安定な環境に身を置いてしまい、さらに安心感がなくなってしまう・・・そんな方が多いと言えます。

こころの安心貯金通帳とは?     
ありのままの自分を受け入れていくための方法として、こころの安心貯金通帳というワークがあります。どんな方法かというと、小さな良いところを「貯金」して、安心感を高めていく方法です。こころの安心貯金通帳のワークを行ってみたいという方は、コラム③を参考にしてみてくださいね。

③回避せずチャレンジしよう

回避行動は自信を減らす
自分や他者に安心感が持てない人は人間関係を避ける傾向にあります。確かに人間関係はすべて予想通りに行くことはないので、相手からの反応を受け取るのは怖いこともあります。

もちろんとても心が疲れている場合は、回避することも可能ですが、回避行動を続けていると、ますます人との関わりに自信が持てなくなってしまいます。

3つのRで不安感を乗越えよう
ではどうすれば人と関わる際に不安を減らし、安心感を増やすことができるのでしょうか。具体的には以下の3つのR法を提案させていただきます。
 ①Readiness (準備)
 ② Rehearsal (リハーサル)
 ③Relaxation (リラックス)
の3つを使用します。この3つのステップで関係を築く練習をしましょう。人と関わるといつも不安になる…という方は、コラム④をチェックしてください。

④体の面からリラックス

心と体は繋がっている
私たちの心と体は常に連動しています。例えば、体が緊張すれば心もギュッと固くなり緊張します。また、体がリラックスすれば心が穏やかになりリラックスした気持ちになります。

このように、心と体は繋がっているため安心感を得るには体をリラックスさせることも大切です。

体からリラックスを
当コラムでは、体をリラックスさせ身心の安心感を引き出すワークをご紹介します。体をほぐし、緊張を緩め余分な力を抜いてあげることで自分に向き合うワークです。

楽な姿勢を取り、ゆっくり呼吸をすることで普段は感じられない安定した状態を実感することにつながります。体からのリラックスを実感してみたい!という方は、コラム⑤をチェックしてくださいね。

⑤専門機関を利用する

心理療法を独学で学ぶことに不安がある場合は、専門家の元でしっかり学ぶこともお勧めしています。 独学に限界を感じた方、体系的に勉強されたい方のご参加をぜひお待ちしています。

執筆者も講師をしています(^^)
 ・安定した心になる認知療法
 ・アイデンティティ確立と安心感
 ・リラックスした人間関係を築く練習
初学者向け心理学教教室を開催しています

⑥診断してみよう

トレーニングの成果を把握するには現状の理解も大事になります。こちらの診断をご利用ください。

 

日々の生活に安心感を!

安心感は、生きていくうえで大事な基盤となり、自己実現や対人関係にも影響をもたらすものです。しかし、安全なのはわかっているけど、安心感が持てないと感じている方もいることでしょ

う。これから紹介する安心感を持つ方法を日々の生活の中で意識していくことで、少しずつ不安定な毎日に安心を感じる瞬間が生まれることでしょう!

次回は、安心感をもつための方法の1つ目「無条件の肯定ストローク」についてご紹介します。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

★生きていくために安心感は不可欠!4つの方法で安心感を手に入れよう

助け合い掲示板

1件のコメント

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    • べり
    • 2019年3月9日 4:52 PM

    安心感の定義に当てはめると、私は安心感が非常に低いようです。
    (診断はiPadからの入力だからか、診断ボタンが押せません。)

    安心感は大人になってからも持つことはできるとありましたが、友達(サポートをしてくれる人?)がいない場合はどうなるのでしょう(笑)無条件のストロークを自分に対して投げてあげればいいんですね。

    無条件のストロークを考えるのは難しいです。だって自分は不安定で語彙不足なんです。
    練習問題の数が多いとわかりやすいと思いました。

    1+
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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
Bowlby, J. (2008). Attachment. Basic books. 
Erikson, E. H., & 小此木啓吾訳. (1973). 自我同一性アイデンティティとライフサイクル. 
岩瀬貴子, & 野嶋佐由美. (2013). 安心の概念分析. 高知女子大学看護学会誌, 39(1), 2-16.
中学生におけるソーシャルサポートと自他への肯定感に関する研究 細田 絢,田嶌 誠一 2009 年 57 巻 3 号 p. 309-323
Speckens, A. E. M., Spinhoven, P., Van Hemert, A. M., & Bolk, J. H. (2000). The Reassurance Questionnaire (RQ): psychometric properties of a self-report questionnaire to assess reassurability. Psychological medicine, 30(4), 841-847.
豊廣隼人, & 渡辺弘純. (2007). 対自的対他的安心感は希望に肯定的な影響を与える.