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冷静沈着な人になる方法・感情的な人の問題 

冷静沈着な人になる方法・感情的な人の問題 

はじめまして!社会心理学の専門家、精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「冷静沈着」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

冷静沈着になれない問題

冷静沈着とは、出来事に対して動じず落ち着いた態度のことです。

例えば、
「〇〇さんは冷静沈着だから頼れる」
「大変な時こそ冷静沈着でいたい」
「冷静沈着だから多少のことは大丈夫」

などの使い方をするため冷静沈着な行動や判断には、多くの人がプラスのイメージをもっているのではないでしょうか。

冷静沈着であれば、勢いで物事を判断したり、心が乱れることがないため、ベストな行動がとれることも多く憧れを持つ人も多いでしょう。

しかし私たちは状況によって、冷静な判断ができなかったり心が乱れて感情的になってしまう事は少なくありません。冷静沈着になれない

怒りが出たら「冷静沈着」

冷静沈着になることが求められる場面は多岐にわたりますが、特に怒りの感情をうまくコントロールすることが大切です。井澤等(2004)は、「敵意性と怒り喚起時の心臓血管反応性の関連」では、怒りと生理的な影響について男子大学生20名を対象に研究が行われました。その結果、衝動的な怒り情動を表す「短気」が、収縮期血圧・拡張期血圧の上昇と関連することが分かりました。

怒りに関する例の表

短気な人は敵意的でない人と比べて、日常場面でも怒り喚起時に高い心臓血管反応性を示しています。つまり、敬意的な人と比べて短気な人は、冠動脈疾患に罹患しやすい可能性があるということです。冷静沈着な行動を心がけるうえで「怒り」の対処は重要と言えそうです。

3つの原因と対策

当コラムでは、冷静沈着に対する改善策を提案させていただきます。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね。

原因① 時間がないでパニック

冷静沈着になれない人には、“時間的がない”という感覚がつきものです。これを心理学の実験で確かめた研究があります。生和(1993)は、164名の参加者に、「4+9+2」のような3つの数字を足すという課題を与えました。

条件1:45秒で解く
条件2:35秒に時間短縮
条件3:45秒のまま 
   ただし間違う→大きなエラー音

それぞれの条件で実験を行い、誤答率を測定しました。皆さんならどの条件が嫌でしょうか?その結果が下図となります。少しだけ意味を考えてみましょう。

焦燥感 原因上図のように、45秒の場合の誤答率が一番低くなっています。オレンジの大きなエラーがなる群はそこまで誤率に変化はありません。逆に、制限時間ありの群は誤率がかなり高くなっていますね。

生和は同じく「不安感」についても調査を行いました。

誤答率ほどの差はなかったのですが、オレンジの大きなエラーがなる群よりも、35秒の制限時間ありの群の不安感がかなり高くなっていますね。このような結果から私たちの冷静沈着になれない人は、「時間」がとても関係していていることがわかります。冷静沈着になれない…という感覚がある場合は、時間にゆとりを持つことが解決策の一つとして挙げられそうです。

*今回は生和(1993)の実験をシンプルに解説しました。興味がある方はページ下部記載された出典を読んでみてください♪

焦燥感の対処法とは

解決策① マインドフルネス

ここからは、冷静沈着な行動をするための具体的な方法を見ていきましょう。本コラムでは、感情コントロールが苦手な人におすすめの「マインドフルネス認知療法」をご紹介します。

マサチューセッツ大学「マインドフルネスセンター」の創設所長であるKabat-Zinnは、マインドフルネス認知療法を次のように定義しています。

「意図的に今この瞬間に価値判断をすることなく注意を向けること」

いいかえると、

『ただ 「いま」の自分の気持ちを評価をせずに観察する』

ということです。

冷静沈着を心がけていても、感情に振り回されることはだれしもあります。この感情に振り回されることを「自動操縦」といいます。イメージとしては、感情で自分の意思がコントロールできず自動的に操縦されてしまうような感じですね。

これに対し、マインドフルネスでは感情が出てきた時には、自己中心的な思考から脱する「脱中心化状態」を目指します。心に浮かぶ感情に対して「一歩離れて観察する」ことで、否定や怒りなどネガティブな感情をしっかりと観察をするのです。

感情の観察が冷静な行動につながる

つい自分の気持ちを評価してしまう…という方は、マインドフルネスを実践することで冷静沈着に物事を対処することができます。

マインドフルネスをより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・感情をあるがままに受け止める
・マインドフルネスの姿勢
冷静沈着に!マインドフルネスで時間にゆとりを②

原因② 焦りが焦りを呼ぶ

時間に追われて冷静沈着になれない時、「とにかく何かしなきゃ」と勢いで行動してしまいますよね。一見、物事に早く着手することができるので、作業が早く片付くのではないかと思うかもしれませんが、かえって冷静沈着になれない原因となり得ます。

まず焦って作業に取り掛かることで、ケアレスミスが多くなります。いつも通り冷静沈着に取り組めば、シンプルに片付く問題でも、ミスによって遅れが出てしまいます。ミスがミスを呼ぶ!というのが焦りのあるときの落とし穴です。

という悪循環に陥ってしまいます。急がば回れという言葉があるように、焦燥感が強いときほど落ちついて丁寧に行動することが大切です。とは言え、焦りを感じた時にクールな思考を保って行動することはなかなか難しいものです。そこで、焦りを落ち着きに変えるテクニックを1つご紹介しましょう。

解決策② 問題を冷静に整理 

冷静沈着が沸き起こる理由としては、頭の中が悩みでいっぱいになっていることが挙げられます。そこでひと役買ってくれるのが「お悩み整理法」です。この方法は4つのステップに分かれています。

1.今抱えている悩みを
 できる限り付箋に書き出す

2.書き出した悩みを以下の3つ分ける
 ・すぐに解決できる悩み
 ・時間がかかるが解決できる悩み  
 ・自分ではどうしようもない悩み

3.すぐに解決できる悩みから
 優先順位を決めて実行する

4.自分では解決できない悩みは
 思い切ってゴミ箱にポイ!

小さな焦りからパニックになってしまう…という方は、お悩み整理法を活用することで冷静沈着に効率よく進めることができるようになります。

問題を冷静に整理より深く知りたい方は下記をご覧ください。
・具体例で理解を深めよう
・お悩み整理法を実践!
冷静沈着になる方法「問題を冷静に整理」③

原因③ 衝動的になってしまう

冷静沈着になれない時は、衝動的になってしまうことがあります。焦りのまま行動すると、

「暴言を吐いてしまった」
「ミスが目立つようになった」
「緊張してパニックになった」

などの経験があるかたは、衝動的になってしまうことから冷静沈着なることができない傾向にあります。

解決策③ リラクゼーション

こうした衝動性に対処できる方法がリラクゼーションです。リラクゼーションとは、身体の緊張をほぐしたり、興奮を静めたりなど、身体の感覚に働きかけ気分転換する方法で、呼吸法や身体を部分的に意識してリラックスさせる筋弛緩法などがあります。今回は「深呼吸」について取り上げていきます。

まずは「深呼吸しましょう・・・」と自分自身に語りかけながら深呼吸をします。そして、6秒数えましょう。日本アンガーマネジメント協会によると、怒りのピークは6秒と言われています。冷静沈着になれない時まずは深呼吸をして6秒数えてくださいね。

衝動的になってしまう…という方は、リラクゼーションを法を学ぶことで取り返しのつかない失敗を未然に防ぐことができます。

リラクゼーションをより深く知りたい方は下記をご覧ください。
・タイミングをづらす
・感情の種を見つける
・考え方を見つける
冷静沈着を手に入れる「深呼吸法」④

冷静沈着な心を手に入れよう

今回は、冷静沈着とは何かを概観していきました。冷静になれないと、心身の健康や人間関係にもマイナスの影響が発生していしまいます。これからご紹介する対策を行うことで、冷静沈着な心を目指してみてくださいね。

次回は、冷静沈着になるための「マインドフルネス」について解説していきます。

★今ココ・悩み整理・深呼吸で冷静沈着な人を目指そう!

次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

人間関係講座
 
 
 目次

①冷静沈着な人になる-概観
②マインドフルネスでゆとりを
③「問題を冷静に整理」
④冷静沈着を手に入れる

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
生和秀敏(1993)時間不安の実験臨床心理学的研究(1)-課題解決場面における検討-. 健康心理学研究, 6 (2), 21-28.