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プレッシャーの意味とは?弱い自分を克服する

プレッシャーの意味とは?弱い自分を克服

はじめまして。公認心理師の川島です。

今回のテーマは
「プレッシャー」
です。

  • 改善するお悩み
  • プレッシャーに弱い
  • 緊張しやすい
  • 失敗が怖い

全体の目次
プレッシャーの意味とは
ヤーキッスドットソン曲線
簡易診断チェック
3つの対策
お悩み相談掲示板

はじめに

私たちは、日々プレッシャーと戦う生活をしています。仕事、勉強、恋愛、子育て…様々な重圧がかかってきます。

そして、プレッシャーを前向きなエネルギーにできる方もいれば、押しつぶされてしまう方もいます。両者にはどのような違いがあるのでしょうか?

本コラムでそのなぞ解きをしていきたいと思います。

ヒステリックな男性

プレッシャーの意味とは?

意味

プレッシャーは元々圧力を意味する言葉として使われていました。その後、社会心理学の専門家であるBaumeister(1984)が以下のように定義しました。

優れたパフォーマンスを 発揮しなければならない心理 を刺激する要因

プレッシャー,ボーマイスター

私たちは、「がんばらなくちゃ」「成功しなくちゃ」「いい成績を収めないと」と感じることがありますが、その裏側には、何らかの理由があります。この理由がプレッシャーの正体です。

味方でもあり敵でもある

プレッシャーは、味方でもあり、敵でもあります。

ここで「ヤーキーズ・ドットソンの法則」という理論をご紹介します。意味は以下の通りです。

学習や仕事のパフォーマンスを向上させるには、プレッシャーなど適度なストレスレベルが必要


ヤーキーズ・ドットソンの法則を図にするとこちらです。

ヤーキーズドットソンの図とプレッシャーの関係

プレッシャーなどストレスレベルが高くなるにつれ、パフォーマンスは向上するものの、高すぎてしまうと逆に低下するのがわかりますね。

プレッシャーはマイナス面のイメージが強いかもしれません。しかし適度なボリュームであれば、メリットとして取り入れることができるのです。

克服の3つの分野

心理,身体,環境で克服

ここからはプレッシャーに弱い方向けに克服する3つの分野をお伝えします。心理学の世界では、
 心理
 身体
 環境
の3つの側面から考える習慣があります。プレッシャーに打ち勝つ方法は、それぞれの分野で複数の手法があります。一覧にすると以下のようになります。

①心理

失敗過敏を修正 認知の歪みを改善 自己効力感

②身体的

 ストレス発散方法 呼吸法 食生活 適度な運動

③環境

 タスクの調整 断る力 ソーシャルサポート 

 

次のコーナーからはそれぞれの手法を紹介させて頂きます。

診断,チェック

ここから先はプレッシャーに強くなる方法をお伝えします。成果を把握すために定期的な診断をオススメします。

①心理的に強くなる方法

ここから先はプレッシャーに強くなる方法をお伝えします。まずは全体を概観して頂き最後まで読まれることをオススメします。その後、気になるリンクがありましたらクリックしてみてください。

失敗過敏を修正

心理学の世界では、失敗をイメージすると、心理的なデメリットが大きいことが分かっています。

例えば、人間関係に関する失敗イメージに関する研究を紹介します。齋藤(2009)は、大学生474名を対象とした調査を行いました。その結果、が下記となります。

この図から以下の2点が読み取れます。
・失敗過敏-完全主義は「集団にとけこめない」「人間関係の当惑」がある
・高目標-完全主義の方は「幸福感」が向上する

上記から推測すると「失敗したくない」と考えると、強いプレシャーとなり、当惑する傾向があると考えられます。

何かにチャレンジをするときは、失敗をイメージするのではなく、成功するイメージを持つことが大事なのです。

失敗するイメージが先行してしまう方は、失敗が怖い-克服コラムを参考にしてみてください。

心理的プレッシャーの解説

認知の癖を修正する

プレッシャーに弱い方は、必要以上に重圧を感じる思考になっていることがあります。例えば、

「失敗すると大変なことが起こる」
「全ての期待が私のかかっている」
「失敗=終わり」

など極端な表現をして、余計にプレッシャーを強くしてしまいます。これらは心理学的に認知の歪みと言います。特に極端な思考になってしまいがちな方はこちらの、認知の歪みコラムを参考にしてみてください。

自己効力感をつける

自己効力感とは自信の源を意味します。自己効力感が高い方は、プレッシャーに強く、持続的に挑戦し続けられることが分かっています。

何か問題が起こると自信がなくて、逃げ出したくなる…という方は自信をつけるコツを身に着けましょう。詳しくはこちらの自己効力感コラムを参考にしてください。

②身体的に強くなる方法

身体の健康は心理面を強くする

プレッシャーに強くなるためには、身体面での健康が不可欠です。心理学の研究では、ジェームスランゲ説という説があります。ジェームスランゲ説とは、

体の変化が感情の変化をもたらす

という理論です。

たとえば、花子さんと太郎さんの生活で見てみましょう。下図の花子さんと太郎さん、どちらがプレッシャーに強くなれそうでしょうか?

プレッシャーに強くなる,身体作り

直感的に花子さんのほうがプレッシャーに強くなれそうなのは誰でも理解できると思います。

身体からプレッシャーを整える方法

プレッシャーに強い体つくりについては様々な手法があります。具体的には

1.運動をする
2.日光に当たる
3.  丹田呼吸法
4.食生活を整える
5.気晴らし型コーピング

が挙げられます。詳しくはこちらのストレス発散-心と体のコラムで解説しています。是非参考にしてみてください。

③環境を整える

最後に環境の調整を考えていきましょう。

2割の余力を持つ

私たちが最大限力を発揮できるのは、適度なストレスが掛かっている状態です。多すぎても、小さすぎても私たちは、力を発揮できないのです。

そのため余力があると感じる場合は、ある程度積極的にタスクを増やすのもいいでしょう。

逆に、タスクを抱え込みすぎていると感じる場合は、減らすことも大事です。目安は2割ぐらいの余力です。生物学的に、集団生活をする虫や動物は、2~3割ぐらいはサボることが知られています(詳しくは怠け者コラム)。

そして結果的に余力を残す方が生存率が高いことが分かっています。これは私たちの仕事量にも言えることです。2つの目安として、2割の余力を意識してみてください。

プレッシャーに強くなる

断ることも大事

私たちは相互に協力し合い生きています。タスクを抱え込みやすい方は、断るのが苦手な方が多いです。特に仕事ができる方は、頼られることも多く、どんどん仕事を引き受けてしまいます。

その結果、自分のキャパシティー以上のタスクを抱え込みすぎてしまい、プレッシャーに耐えられなくなってしまいます。自分の力を正しく見極めて、断るときは断るのも大事なことです。

なんでも引き受けてしまう…という方はこちらの断り方コラムを参考にしてみてください。

ソーシャルサポートが重要

人間関係はうまく活用すれば、プレッシャーを軽減することにも役立ちます。例えば、コミュニティに所属しソーシャルサポートを受けることが効果的であることが、心理学の研究で分かっています。

ここで大坪(2017)が、大学生254名を対象に行った調査を見ていきましょう。大坪は、ソーシャルサポートと心理的な関係について調査を行いました。結果の一部を下記の図となります。

ソーシャルサポートとプレッシャーの関係家族、友人、大切な人のサポートを受けやすい方は、不安感・疲労感などの指標においてポジティブな関連があることがわかりました。

困った時に助けてもらえる環境がないな…という方はこちらのソーシャルサポートコラムを参考にしてみてください。

講座のお知らせ

もし公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・心理療法の基礎
・対人不安の改善
・暖かい人間関係を築くコツ
・無条件の肯定のコツ

など練習していきます。興味がある方はお知らせをクリックして頂けると幸いです。

助け合い掲示板

1件のコメント

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    • グラス
    • 2019年6月8日 12:37 PM

    人間関係と心理的プレッシャーが大きいですね。
    完璧主義で失敗したくありません。気質も遺伝するとはビックリです。
    友達の態度や電車を待っている時がイライラします(笑)
    思考の歪みがないか考えてみようと思いました。
    ストレスやプレッシャーを肯定的に捉えてコントロールできるようにしたいと思います。
    コミュニティを増やすことがストレス軽減につながるのですね。
    自律訓練法ならすぐに試すことが出来そうなのでやってみます。

    返信する

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
前田 聰:行動パターン評価のための簡易質問法「A型傾向判定表」,特集1,日本におけるタイプAの判定法.タイプA 2(1):33-40,1991.
高畑好秀 2007 スポーツ・メンタル強化BOOK 新星出版社.
Baumeister,R.F.(1984)Choking under pressure : Selfconsciousness and paradoxical effects of incentives on skillfull preformance. J.Pers. Soc. Psychol.,46:610-620
青木紀久代・神宮英夫 2008 徹底図解 心理学 pp.168-167 新星出版.
厚生労働省 労働者健康状況調査 平成24年