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プレッシャーに弱い

プレッシャーに弱い自分を克服する!5つの方法①

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「プレッシャー」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

●プレッシャーとは?
●プレッシャーとヤーキースダットソン
●プレッシャーには4種類ある
●プレッシャーを克服する5つの方法

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください(^^)それでは早速、プレッシャーの基礎から解説させて頂きます。

プレシャーとは

皆さんは「プレッシャー」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持ちますか?

「失敗したら恥をかく」
「プレッシャーに押しつぶされそう…」
「頭が真っ白になる・・・」

といったように、なかなか良いイメージを持つことができないという方は多いのではないでしょうか。

一方で、「プレッシャーがあるから頑張れる」とポジティブに捉える人もいるかもしれません。では、プレッシャーとはどのようなことを意味するのでしょうか?まずは、プレッシャーの意味について解説します。

プレッシャーとは?

プレッシャーの種類

「プレッシャー」とはストレッサーとも呼ばれ、別名外部からかかるあらゆる力を意味します。プレッシャーは、さまざまな側面から引き起こされますが大きく次の4つに分けられます。

1:心理的・・・考え方が歪んでいる・完全主義など
2:人間関係・・・過労・パワハラ気味の上司
3:身体的・・・不眠・先天的な気質 運動不足など
4:環境的・・・騒音・長時間の通勤 

抑圧や不安の原因

ヤーキーズ・ドットソンの法則

ここで「ヤーキーズ・ドットソンの法則」という理論をご紹介します。ヤーキーズ・ドットソンの法則とは、心理学者のロバート・ヤーキーズら行った実験から出された理論で、学習動機に対する動機付けは適切なレベルが必要であるというものです。

つまり
「学習や仕事のパフォーマンスを向上させるには、プレッシャーなど適度なストレスレベルが必要」
ということです。

ヤーキーズ・ドットソンの法則を図にするとこちらです。

ヤーキーズドットソンの図とプレッシャーの関係

プレッシャーなどストレスレベルが高くなるにつれ、パフォーマンスは向上するものの、高すぎてしまうと逆に低下するのがわかりますね。プレッシャーはマイナス面のイメージが強いかもしれません。しかし適度なボリュームであれば、メリットとして取り入れることができるのです。

大きすぎるプレッシャーがあるとき

一方でプレッシャーが大きい時、私たちは、抑うつ感、無気力感、挫折感、不眠などの症状が出てきます。おさらいになりますがプレッシャーには以下の4種類があります。

1:心理的・・・考え方が歪んでいる・完全主義など
2:人間関係・・・過労・パワハラ気味の上司
3:身体的・・・不眠・先天的な気質 運動不足など
4:環境的・・・騒音・長時間の通勤 

これらのプレッシャーが大きくなりすぎてを抱えきれなくなった時、どうすればうまく対処できるのでしょうか?以下それぞれについて解説していきます。まずはざっと読んで頂き、当てはまると感じる分野について、リンクをたどって頂けると幸いです。

1:心理的プレッシャーに強くなる

心理的プレッシャーとは何か?

心理的プレッシャーとは、考え方の歪みなど、心のあり方から引き起こされるプレッシャーです。同じ出来事があっても、平気な方もいれば、すごくプレッシャーを感じる人がいますよね。これは「心のあり方」の影響が大きいのです。

例えば、
「完璧主義」で考えてみましょう。

完璧主義傾向がある方は、極端な考え方をするクセがあります。

積極的完璧主義
・必ず〇〇すべきだった
・〇〇しなければならない

消極的完璧主義
・絶対に〇〇してはいけない
・必ず〇〇はダメだ

このような捉え方が、過度なプレッシャーとなり、心理的負担を大きくします。特に消極的完璧主義は、メンタルヘルスへのマイナス影響が大きくなりがちなため注意が必要です。心理的プレッシャーの解説

ここで完璧主義と心理的な影響について行った研究をご紹介しましょう。

齋藤(2009)は、大学生474名を対象に完璧主義と心理的な影響について調査を行いました。その結果、消極的完璧主義(失敗過敏完全主義)のある人は「集団にとけこめない」「人間関係の当惑」があることがわかりました。

これから推測すると、「失敗したくない」と考えるあまり何事にも強いプレシャーを抱く傾向があると考えられます。また人にはさまざまなタイプがあり、ストレスに強いタイプや弱いタイプによってプレッシャーへの影響も変わってきます。

認知の癖を修正する

日常的な些細な出来事にイライラしやすい方、悲観的になってしまう方は、べき思考、過度の一般化、過度の悲観と言った「認知のクセ」を持っていることがあります。日常的に情緒不安定になりやすい…という方は、心理療法の基礎である認知療法コラム②をチェックしてみてくださいね。

失敗過敏☞高目標設定に修正する

先程お伝えしたように、失敗過敏になっている方は、高目標設定の考え方に変えることで、プレッシャーに強くなることができます。こちらの高目標設定コラムを参照ください。姉妹コラムへのリンクなので、また戻るボタンで戻ってきてください(^^:

3つのCで対処する

プレッシャーに強い人は「3つのC」と呼ばれる特徴があります。

①コミットメント(Commitment)
②コントロール(Control)
③チャレンジ(Challenge)

例えば、コミットメントは、「逃げずにとどまる」力を意味します。プレッシャーに強い人は、プレッシャー場面で工夫ししてとどまる力がありますが、弱い人は「回避する癖」がついています。回避をすると経験を得られず、プレッシャーへの対処法が身についていかないのです。プレッシャーがあるといつも逃げてしまう…という方は、3つのCコラム③で自己理解を深めてくださいね。

2:人間関係プレッシャーを改善する

次に人間関係のプレッシャーについて考えていきましょう。

職場の人間関係は大きな要因

プレッシャーの要因として人間関係も非常に大きいと言えます。主に、仕事や学校生活で引き起こされるため、良好な環境が築かれていない場合、ストレスが強くなりプレッシャーを抱くなど心理的に不安定になりやすくなります。

ここで厚生労働省(平成24年)が行った「労働者健康状況調査」を見ていきましょう。この調査の中で、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスをもっとも感じる事柄について尋ねたところ、次のような結果が出ました。

プレシャーとストレス要因
「職場の人間関係の問題」41.3%
と大きな割合になっています。

人間関係での問題が仕事や会社、将来に関するさまざまな問題を抜きもっとも多いストレス要因となっていることが分かりますね。このように人間関係での問題は、大きなストレスを招くため心理面の安定を図るには、人間関係を良好に構築することが必要です。

ソーシャルサポートが重要

一方で人間関係はうまく活用すれば、プレッシャーを軽減することにも役立ちます。例えば、コミュニティに所属しソーシャルサポートを受けることが効果的であることが、心理学の研究で分かっています。

ソーシャルサポートとは、周りの方からの心理的・道具的な援助でコミュニティに所属することで得られます。そのため、健康的な範囲内でコミュニティに所属することが大切です。ここで大坪(2017)が、大学生254名を対象に行った調査を見ていきましょう。

ソーシャルサポートとプレッシャーの関係大坪は、ソーシャルサポートと心理的な関係について調査を行いました。その結果、家族、友人、大切な人のサポートを受けやすい方は、不安感・疲労感などの指標においてポジティブな関連があることがわかりました。

暖かいコミュニティに所属しよう

「友人から励まされた!」「近所の人に笑顔で挨拶してもらった」「家族に抱きしめられた」など、ソーシャルサポートはさまざまなネガティブ要素を軽減し、多くのメリットをもたらします。

幅広いコミュニティに所属することで、ソーシャルサポートを安定的に得て、心理面のサポートを増やしていきましょう。ソーシャルサポートが偏っている・少ない…という方は、コラム④でソーシャルサポートを増やすコツをチェックしてくださいね。

3:身体的プレッシャーを改善する

次に身体的プレッシャーの改善法を紹介させて頂きます。

交感神経の働き過ぎに注意

身体的プレッシャーは、交感神経を動かします。例えば、
「呼吸が乱れる」
「体が震える」
「心臓がドキドキする」
など、体の動きを活性化させます。図にするとこのような状態です。

短期的には問題がないのですが、長期化すると、心筋梗塞や脳梗塞につながることもあり、充分注意しなくてはなりません。

自律訓練法

心と体は密接に影響し合う関係にあります。そこで、心理学では自律神経を整えることで体と心のバランスを保つ「自律訓練法」という方法があります。自己催眠の一種になります。自身で自分の心と体に向き合いたい!という方はコラム⑤を参考にしてみてくださいね。

ホメオスタシスを整えよう

身体と感情は密接に関わっているため、体を良好な状態にすることがメンタルヘルスを保つ上で大切です。身体のさまざまな部分でバランスをとることを「ホメオスタシス」と呼びます。ホメオスタシスが崩れると、思うように身体が動かなかったり、イライラするなど心理面にも症状が出るためプレッシャーやストレス負荷を大きくする要因となってしまいます。

ホメオスタシスのバランスを良好に保つには、生活リズムを整えることが欠かせません。本コラムでは、生活リズムを整える具体的な方法を3つご紹介します。体が疲れている…という方は、コラム⑥で体へのアプローチ方法をチェックしてくださいね。

4:環境的プレッシャーを改善する

パワハラが横行する会社、長距離通勤、長時間勤務、空間の狭さ、日照不足、などの環境からのプレッシャーです。例えば、パワハラが横行する会社にずっといたら、どんな方でも参ってしまうでしょう。

このような場合に、無理に会社に居続けるとうつ病のリスクも出てきます。近年は若い女性が自殺してしまうという痛ましい事件もありました。このように環境のプレッシャーが強い場合は、思い切って場所を変えてしまうというのも1つの手です。

例えば、
*パワハラが横行する会社
→転職し、ホワイト企業に行く

*長距離通勤がきつい
→引っ越しをして徒歩圏内に

*孤独な生活で陰鬱になる
→習い事をはじめる

このように、ストレス状況が続く時には、生活習慣や環境、体調にも目を向け、生活に変化をつけることが大切です。特に仕事については、残業が続いたり、精神的に参っている場合は、様々な機関に助けを求めるべきです。仕事のプレッシャーで押しつぶされている…と感じる方は、こちらの「仕事が辛い時は支援サポートの利用を積極的に(EAP、組合利用)」を参照ください。

5:専門機関の利用について

心理療法を独学で学ぶことに不安がある場合は、専門家の元でしっかり学ぶこともお勧めしています。 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、メンタルヘルスの向上を目指し、心理学講座を開催しています。独学に限界を感じた方、体系的に勉強されたい方のご参加をぜひお待ちしています。

執筆者も講師をしています(^^)
 ・プレッシャーに強くなる認知療法
 ・緊張やあがり症への対処
 ・リラックスした人間関係を築く練習
初学者向け心理学・人間関係教室を開催しています

5つの方法で克服しよう!

プレッシャーへの具体的な対処法は「①認知のクセを修正」「②3つのCを知る」「③ソーシャルサポートの利用」「④自律訓練法でリラックス」「⑤生活リズムを整える」でしたね。

プレッシャーを克服することはできないかもしれません。しかし、これから紹介するプレッシャーを克服する方法を日々の生活の中で意識していくことで、少しずつ克服を目指していきましょう。

プレッシャーの克服を目指そう

1日では難しいと思うのでブックマークしてゆっくり取り組んでみてくださいね(^^)次回は、プレッシャーを軽減する方法の1つ目「認知のクセを修正」についてご紹介します。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

★ 過剰なプレッシャーは危険!5つの対処法とトレーニングで解消しよう

助け合い掲示板

1件のコメント

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    • グラス
    • 2019年6月8日 12:37 PM

    人間関係と心理的プレッシャーが大きいですね。
    完璧主義で失敗したくありません。気質も遺伝するとはビックリです。
    友達の態度や電車を待っている時がイライラします(笑)
    思考の歪みがないか考えてみようと思いました。
    ストレスやプレッシャーを肯定的に捉えてコントロールできるようにしたいと思います。
    コミュニティを増やすことがストレス軽減につながるのですね。
    自律訓練法ならすぐに試すことが出来そうなのでやってみます。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
前田 聰:行動パターン評価のための簡易質問法「A型傾向判定表」,特集1,日本におけるタイプAの判定法.タイプA 2(1):33-40,1991.
高畑好秀 2007 スポーツ・メンタル強化BOOK 新星出版社.
Baumeister,R.F.(1984)Choking under pressure : Selfconsciousness and paradoxical effects of incentives on skillfull preformance. J.Pers. Soc. Psychol.,46:610-620
青木紀久代・神宮英夫 2008 徹底図解 心理学 pp.168-167 新星出版.
厚生労働省 労働者健康状況調査 平成24年