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アイデンティティの意味や確立!ポイントは2つの視点

ポイントは2つの視点

アイデンティティを確立する方法の3つ目「相手の価値観との融合」についてお話していきたいと思います。

アイデンティティ 存在感

欠かせない要素

独りよがりはNG

みなさんはアイデンティティとは?と聞かれると

「自分が確立していること・・」
「ぶれない自分を持っていること・・」

など、自分に対するイメージを答えられる方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、相手を知ることも大変重要です。

なぜなら自分一人で確立したアイデンティティは独りよがりになりやすく、不健康なアイデンティティの確立につながりやすいのです。

ブレない自分を見つけよう

周りとの調和も大事

例えば、「人は損得だけで生きている」というゆがんだアイデンティティを確立してしまった方がいました。

その方は、利用し、利用されるという関係性のみを求め、殺伐とした世界観を持っていました。

もちろんそういった側面もあると思いますが、それのみでアイデンティティを確立してしまうと、健康的な人間関係を築くことはできないでしょう。

なぜなら「人は損得だけで生きている」と考える人と心から付き合いたい人は少数派だからです。実際その方は、いつも人間関係が不安定で孤立しやすいという問題を抱えていました。

心理社会的同一性

アイデンティティ確立の1つの課題として、心理社会的同一性という言葉があります。これは社会の中に役割を持って、活躍しているという感覚です。

心理社会的同一性が低い人は、社会的に孤立しがちで、充実感が低いという統計もあります。

私たちは、人間関係の中で生きています。その中にちゃんと居場所を作り、周りの人と調和をしながら、個性を発揮していくことが大事なのです。

アイデンティティ 人格

自分と相手のバランス

相手へのメンタライゼーションが有効

では独りよがりにならず、周りの意見を聞いたうえで健康的なアイデンティティを確立するためにはどうしたらよいのでしょうか。

前回ご紹介した心理学のメンタライゼ―ションという考え方が活用できます。

メンタライゼーションとは
「行動の背景にある価値観や考えの洞察」
でしたね。

さらにメンタライゼーションは相手に対するものと自分自身に対するものがありました。

今回は相手がどう思うか?についてメンタライゼーションをする練習しましょう。

できる人,できない人の違い

図解すると、以下のようになります。

相手や周囲への配慮を心がけている人は、自分の考えと相手の考えのバランスを取ることで、社会の中での自分の役割が、見つかりやすくなります。

具体的には

①状況の確認
②自分の考えをメンタライゼーション
③相手の考えをメンタライゼーション
④自分と相手の考えのバランスをとる

という4つのステップを踏むことになります。

実践してみよう!

ここで、少し練習してみましょう。今回は簡単に日常生活をベースに考えてみましょう。以下の状況になったことを想像して4つのステップを確認してみてください。

①状況を確認
初めて参加したサークルで、飲み会に誘われた。

自分は話がうまくない。すぐ緊張してしまって、うまく喋れなかった。サークルメンバーは次回もきてくださいと言ってくれたが、なんだかもやもやする。

もう行きたくない。

②自分の考えをメンタライゼーション
⇒なぜもやもやしてしまったのか?背景にある考えを見つけてみましょう

③相手の考えをメンタライゼーション
⇒自分がどう考えるか?ではなく、相手がどう思うか?を想像してみましょう。

④自分と相手の考えのバランスをとる
⇒自分と相手の考えのバランスをとるとどんな考えが適当でしょうか?


みなさん書き出せましたか?いかがでしょうか?

 

解答例
②自分の考えをメンタライゼーション
「飲み会ではいつも黙ってしまって、盛り上げられない。周りのテンションについていけない自分は場を暗くしているだけだから、もう参加しないほうが良い。」

③相手の考えをメンタライゼーション 
「初回なんだからうまくはなせないのは当たり前。徐々に溶け込んでくれるといいな」
「初回は緊張していたな・・・身内の話だけで盛り上がりすぎたかも・・・反省・・・」

④自分と相手の考えのバランスをとる
「初参加で盛り上げるにはこしたことはないが、現実的に今の自分では難しい。

でもだからと言って、メンバーが私を嫌っているとは言えない。少しずつ溶け込んでいければいいかな。」

 

ポイント ポイントは 自分目線の考えを、一度相手目線からとらえなおし想像してみる点です。自分だけでなく、相手はどう思うかも参考にしながら、アイデンティティを確立していくと、健康的なアイデンティティに繋がりやすくなるのです。

アイデンティティ わかりやすく

社会的同一性の大事さ

仕事の性質

今回は日常生活の例でしたが、これは仕事、社会という大きな枠組みでも同じことが言えます。

例えば、アイデンティティを確立するには、人生の大半の時間を占める、「やりたい仕事につく」ことが現実的な課題になってきそうです。

例えば、皆さんがやりたい仕事があったとします。

すごく現実的なことを言うと、仕事はお金を頂かないと成立しません。しかし、お金は自動的にもらえるものではなく、「誰かを喜ばせる」ことが必要になります。

相手の気持ちの理解は必須

その意味で

やりたい仕事とは何か?=どうすれば誰かを喜ばせることができるのか

という式が成り立ちます。

アイデンティティを確立する上では、誰かの気持ちを考え、社会がなにを求めているのか、を熟考しそのうえで、自分らしさをどう発揮していくか?

ここまで考えられると筋の通った健康的な確立につながっていくのです。

まとめ

ここまでアイデンティティコラムにお付き合い頂きありがとうございました。

人生は一度しかありません。その1度しかない人生でアイデンティティを確立し、人生を充実させてくださいね♪

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私たちが講義をしている講座となります。アイデンティティのワークも行っています。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
Erikson, E. H.(1959)Identity and life cycle: Psychological issues. New York: International Universities press.
大野久(1984)現代青年の充実感に関する一研究-現代青年の心情モデルに関する検討- 教育心理学研究 32 100-109
谷冬彦(2001)青年期における同一性の感覚の構造 -多次元自我同一性尺度MEISの作成- 教育心理学研究 49 265-273
山田彩留子・岡本祐子(2008) 大学生の親に対する態度と行動とアイデンティティ、対人態度の関連性 広島大学心理学研究 第8号 107-120