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感受性が豊かな人の特徴・強すぎるHSPとは?

感受性が豊かな人の特徴・強すぎるHSPとは?

はじめまして!心理系大学院卒・作業療法士の石橋、精神保健福祉士の川島です。私達は現在、こちらの心理学講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら是非お待ちしています。本コラムでは「感受性」について詳しく解説をしていきます。目次はこちらです。

  • 感受性は3つある
  • HSPとは何か?
  • 居場所感の不足
  • 拡大解釈を辞めよう
  • 敏感=強み!?
  • 目的本位に行動

早速ですが、みなさんは自分のことを「感受性が強い」「感受性が豊か」だと感じた事はありますか?一般的に感受性が豊かな人というと、次のようなイメージを持つことが多いかと思います。

・映画や音楽に大きく心動かされる
・豊かな創造力がある
・空想に耽りやすい

こうした人は、クリエイティブな仕事に向いていて、発想力や独創性で新しいものを次々と生み出していくことができると思います。感受性の豊かさは、創造性や芸術性にとても重要な側面を持ちます。うまく活かせば天才的な活動に役立てることができるでしょう。

感受性が高い心理学研究

一方で最近の研究では、感受性が高すぎると起こる問題について研究が進んできています。以下感受性が高すぎる場合の心理学研究をいくつか紹介します。もし感受性が高すぎて苦しいという感覚がある方は参考にしてみてください。

研究① 感受性3つの種類

感受性に関する心理学の研究は複数ありますが、大別すると以下の3つにわけることができます。

1.不安感受性
不安や不安に関連する感覚に対する恐怖

2.対人感受性
他者に関する過度な気づきや、他者の行動や感情に対する敏感さ

3.感覚感受性
視覚や触覚など、外的な刺激に対する感受性

自分がどの感受性が高いかを考えることで、対策の方法も変わってくるため、それぞれの種類を把握しておく必要があります。感受性にはどのような種類があるか?を把握してておくと自分の状態がわかり、対策も立てやすくなります。

3つの種類について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・破局的な考えのもと?
・同調しすぎで疲れる
・ストレスを感じやすい
感受性とは何か?3つの感受性を知っておこう!②

感受性が豊かな人の特徴を解説

研究② 感受性の高さはHSPかも?

・HSPとは?
最近では、感受性が豊かである気質を持った人について、HSP(Highly Sensitive Person)といった概念が出てきています。HSPはアメリカの心理学者エイレン・N・アーロン博士が1996年に提唱した概念で、「とても敏感な人」と訳されます。HSPの特徴として、以下のようなことが挙げられます。

・刺激に敏感に反応する
人間の感覚として、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などがあります。これらの感覚が過敏である性質を持つのがHSPの特徴です。

例えば、
味覚…添加物を含む食品を受付けない
聴覚…電気のジーという音が気になって眠れない

など周りからの刺激に過剰な反応をします。

HSPについて詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・人の影響を受けやすい
・すぐに動揺する
・人口の15~20%
感受性が高い原因「HSP」とは?③

研究③ 感受性が高いと居場所を見つけにくい

感受性の豊かさについて、以下のような研究が行われています。

・感受性と居場所感
薄ら(2015)によれば、感受性が高いと、

・友人と一緒にいる居場所感が低い
・他者と積極的にかかわる傾向が低い

つまり、感受性が豊かであることは、周りからの刺激に敏感に反応したり、動揺しやすい傾向にあるため、友人と一緒にいても落ち着けないことが考えられます。

居場所感について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・感受性と居場所の関連
・気をつかいすぎる
感受性が高いのは「居場所感」の不足が原因④

感受性が強い-軽くなる訓練法

これからは、感受性が豊かすぎる人の対処法について具体的に紹介していきたいと思います。全部読むのは大変なので、必要な項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね。

①認知療法で拡大解釈をやめる

・拡大解釈してしまう
感受性が強くなりすぎる1つ目の原因は悪いところを大きく捉えるです。
感受性が豊かな人は、悪いところを敏感に感じ取り、大きく捉えてしまう特徴があります。例えば、ちょっとしたケアレスミスであるのに、それを重大なミスとして責任を大きく感じてしまう。といったことです。

感受性が高すぎる人は、小さな失敗でも重大な失敗であると捉えてしまいがちです。過剰に反応して動揺してしまうと、仕事ではうまく切り替えられなかったりします。

・認知療法で捉え方を変える
ほんの小さなことなのに、それを大きな問題として捉えてしまうことを、拡大解釈と言ったりします。これは認知療法では、認知のかたよりとして捉えられ、バランスの取れた考え方に変えていくことができます。

そのためにまずは、認知の偏りに気づいてく必要があります。今回は認知の偏りに気づく練習をしてみましょう。

感受性が高い人はちょっとしたことでも、大きな失敗と捉えて自分を追い込んでしまう傾向にあります。まずは、認知の偏りで破局的な考えに拡大解釈していないかをチェックしてみましょう!

認知療法について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・拡大解釈の具体例
・認知療法のトレーニング
感受性対策!「認知療法」で拡大解釈をやめる⑤

感受性が強すぎる原因とその対処法をわかりやすく解説

②ポジティブな敏感さに転換しよう!

・感受性をマイナスに捉える
感受性が強くなりすぎる2つ目の原因は些細なことに敏感です。感受性が高い人は、HSPの人に代表されるように、刺激に敏感であったり、人の影響を大きく受けやすいのが特徴です。こうした、感覚的、心理的な刺激から、些細なことを気にしすぎてしまうと、ストレスを多く抱えたり、すぐに疲れやすくなってしまいます。

では感受性が高い人の、些細なことに過敏である状態は、どのようにすれば改善が可能でしょうか?その可能性を示す研究を一つ紹介します

・ある程度の楽観さも必要?
平野(2012)は心理的な敏感さが高い人において、心理的な適応度にどのような影響を及ぼしているかについて検討しています。

心理的な敏感さと楽観的の関係

ここで言葉の説明をしておきます。

楽観的
将来に対して不安を持たず、
肯定的な期待を持って行動できる

社会適応度
充実した毎日を送ったり、
孤独にならず生きがいを持って生活ができる

この結果から言えることは、敏感さが高い人が充実した毎日を送るためには、肯定的な期待を持って行動できる楽観性があると良いということです。

楽観性はその人がもともと持っている資質でもありますので、なかなか身に着けるのは難しいとは思いますが、ある程度の楽観性も必要であるということがわかります。

ポジティブに捉えるについて詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・敏感さを逆手に取る方法
・強みにする練習問題
感受性の高さを「強みに変える」方法⑥

③目的本位に行動しよう

・気分に左右される
感受性が強くなりすぎる3つ目の原因は気分に左右されるです。感受性が高い人は、気分に左右されやすいため「気分が乗らない日は仕事を後回しに…」などそのときの気分で行動してしまう傾向にあります。

「機嫌がいいときは何でもできそう」
「気持ちが乗ってから行動しよう」

など、自分の気分を中心に行動することを、気分本位といいます。

感受性が高い人は自分の気持ちにも敏感なため、「気分が悪いまま行動しても失敗するに違いない」と、なかなか行動に移せない傾向にあります。気分本位は、仕事をはじめ対人関係でマイナスに働くことがあるため対処することが必要です。

・森田療法の考え方を活かす
森田療法では、気分本位と目的本位を以下のようにとらえています。

・気分本位
気分は本来思い通りにならないものである。
その思い通りにならない気分を重視する生活態度が気分本位。
・目的本位
気分にとらわれないで、
目的達成を重視する生活態度。

そして、森田療法では、気分に左右されない目的本位の生活態度が重視されます。気分に左右されず、目的本位の生活態度を身につけることが、高すぎる感受性を調節するうえで有効です。

目的本位について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
・森田療法とは?
・目的本位の練習問題
感受性が強い時の対策「目的本位」に行動する⑦

感受性をコントロールするコツを解説

④専門機関の利用について

心理療法を独学で学ぶことに不安がある場合は、専門家の元でしっかり学ぶこともお勧めしています。 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、過剰な気遣い、人の目を気にする心理、緊張の軽減を目指し、心理学講座を開催しています。独学に限界を感じた方、心理学を体系的に勉強されたい方のご参加をぜひお待ちしています。

執筆者も講師をしています(^^)
 ・認知行動療法
 ・マインドフルネス療法
 ・緊張緩和法の学習
初学者向け心理学教教室を開催しています

感受性の豊かさを上手に生かす

感受性が高すぎると、「悪いところを大きく捉えてしまう」「些細なことを気にしすぎる」「気分に左右されやすい」といった悪影響があります。感受性が豊かである気質は、遺伝的な要素もあるため、完全に修正していくことは難しいです。

しかし、本コラムで紹介したような、認知療法でとらえ方を変えたり、感受性を逆手に取る方法や、森田療法の考え方を活かす方法を使うことで、うまく付き合っていくことはできます。

感受性が豊かであることは、決して悪いことではないので、それを仕事やプライベートでも上手に生かしていくことが大事です!

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「感受性」コラムにお付き合いしていただき、本当にありがとうございました!まずは、ご紹介した認知療法や森田療法など、感受性をうまく生かす方法を使って実践してみてください。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★感受性の特徴を理解して、上手に生かしていきましょう

人間関係講座

目的

①特徴・強すぎるHSPとは?
②3つの感受性を知っておこう!
③敏感の原因「HSP」とは?
④「居場所感」の不足が原因
⑤「認知療法」で拡大解釈をやめる
⑥「強みに変える」方法
⑦「目的本位」に行動する

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・引用文献
針塚緑樹,池田恭子,古賀聡 (2017)大学生における否定的思考様式尺度の作成と思考パターンとの関連について : 場面想定法を用いた「破局的思考」の検討 九州大学総合臨床心理研究 8, 15-24, 2017-03-15

平野真理(2012) 心理的敏感さに対するレジリエンスの緩衝効果の検討―もともとの「弱さ」を後天的に補えるか― 教育心理学研究 60,343-354

薄 勇樹,浅岡 有紀,逸見知美,田中真理(2015) 大学生の感覚感受性傾向が対人ストレスコーピングならびに居場所感に与える影響 東京成徳大学臨床心理学研究 15, 139-145